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可愛川の水生動物観察会(2021.7.31)

 夏は川での観察会が大人気。定員いっぱいとなった30名の参加者とともに、オオサンショウウオの調査も兼ねた可愛川の水生動物観察会を西中国山地自然史研究会が実施しました。講師は、内藤順一先生と、足利和英先生です。
最初に、室内でオオサンショウウオについてのレクチャーです。内藤先生より、オオサンショウウオは世界最大の両生類で、大きさは150cmを超える個体もいること、地方名や日本での分布、生態など、事前知っておくとさらに楽しくなる知識を得ました。中でも、サンショウの木のこぶや葉っぱの香りがオオサンショウウオの名前に由来するお話では、先生が準備していた山椒を触ったり匂ったりすることで、図鑑ではわからないことも体感できました。
その後、車で観察場所まで移動し、いよいよ川に入ります。網や箱めがねの使い方も教わり、魚を追いかけたり、オオサンショウウオを探しにGo!

 1時間ほど川の中で過ごし、後半に次々とオオサンショウウオが見つかりました。その数6匹!!川岸までコンテナに入れて運び、それぞれ個体の確認です。捕獲した個体に、違う番号をもつマイクロチップを注射器で身体に埋め込み放し、次回はまたマイクロチップをつけていない個体には新たに埋め込んでいく、という方法でこの川にいる個体数を把握しています。今回の調査では6匹のうち4匹が新たに発見された個体で、大きいもので3.6キログラム、80.5センチありました。

 子どもたちも、近づいて「あ、木と同じくこぶがあるね」「思ったより大きい」「小さい目がかわいいね」といった感想を話していました。

 他には、四つ目と言われるオヤニラミや、ユニークな顔つきのカワヨシノボリなど12種類のいきものを見つけることができました。

 毎年オオサンショウウオの姿を確認して安心していますが、この場所では繁殖が確認されておらず、このままでは観察できなくなる可能性もあります。どんな生き物が、どのような環境で生息しているのを知り、川に親しむことで、人間だけではなく、動物や植物、昆虫などいろいろな生き物がお互いにつながり合いながら生きていることを感じてもらえる機会になれば幸いです。
※観察会は許可を得て行っています。

7月31日(土)可愛川いきもの記録12種
タカハヤ/ギギ/カワムツ/カワヨシノボリ/ドンコ/ムギツク/アユ/オヤニラミ/ナマズ/ヌマチチブ/オオサンショウウオ/コオナニヤンマ(ヤゴ)


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釣針が足にひっかかる。危ない場面








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