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【きゅうにいってもいいやまだ】雲月山山焼き(2022/4/9)

会報誌「苅尾17号」

ここに一冊の冊子がある。2009年に発行された会報誌「苅尾17号」。この11ページ目に自分の書いた文章が掲載されている。
タイトルは雲月山の山焼き日記。初めて山焼きに参加したことのエピソードなどが書いてあり、その時の気持ちが蘇った。
2008年の写真を見ると、1班の参加者の多さにびっくり!反面、ゼッケンは着用しておらず名前のガムテープで色分けされていたのを思い出した。
17号は草原特集で、全国草原サミットが開かれた報告や、草原にいきる生き物の紹介などが他ページに記載されており、草原の魅力や取り組みの熱さを感じる。
湿原や草原をフィールドとして活動に関わっているが、いっこうに生き物の名前が覚えられない・・・が、周りに教えてくれる専門家がたくさんいるからありがたい。

山焼き日記

山焼きまで

気軽に山行こう、という時に雲月山はぴったりだ。ひとりでもいける。
そんな場所を持っているのってちょっといい。
2019年を最後にコロナ禍ということで山焼きも中止となっていた。
今年はどうだろう?とソワソワしながら3月を過ごしていたが、なかなか決まらない。
やっと4月1日に決定し、4月9日の山焼き当日を迎えられた。久しぶりの準備を思い出しながら、ゼッケンを並べたり、地域の人とあいさつを交わしたり、早く来ている参加者に声をかけたり。
そうそう、こういう時間がいいんだよなー。
でも本番まではまだまだ。

荒木則行さん撮影

ボランティアの醍醐味

今年は「火入れ初めてです」「雲月山には初めてきました」という参加者が多く、若い世代も目立つ。
同じ班になった人とはじっくり話ができる。ベテランさんがいると心強い。
あまりの空の青さに、「これはバエルねー」と通りかかった荒木カメラマンに写真をとってもらう。

荒木則行さん撮影

いよいよ点火

昼食時はソワソワ感も募りあっという間に過ぎて、いよいよ火入れ。
下の担当の班だから、見守る。なかなか点火許可がでない。
あーー段取りをしっかりしといたらよかったなぁと反省も。
人だけでなく団体や組織との連携って難しい。ボランティアさん、疲れてないかな?と心配しているうちになんとか点火。
上のササゾーンはじわじわ燃えて、ススキゾーンは炎が高くあがり燃え上がる。
県境付近も危なかった。
参加者じゃないオジサンが紛れていて、危ないけどなーと思って声はかけたけれど通行人をどうにかする規制はないので、そこまで。
ごうごう燃えて、熱くて怖いけれど目を離せなかった。
火を使う怖さと便利さ、両方わかる。

狼煙みたい

消火の時間の過ごし方

消防団の知り合いとは毎年ここで会って話すね、と世間話をしているうちに、次のゾーンも火が降りてきた。
待つ間にふと見ると、イタチが山から谷に走り抜けた。
やっぱり危険予知能力があるのか。えらいなー。

あまりの熱さに一旦避難

ヒヤヒヤしながらも、山焼き終了。
みなさん疲労感ありながらも達成感の方が勝っている感じ。
自分のところの持ち場がどうだったかと感想を話している様子もいい。

山焼き当日夜や翌日の参加者のSNSでの発信もよかった。
山焼きの意義や、手法、そして連携するからこその協働の作業というのがしっかり伝わっている。
ただ、山焼きすごい、だけでなく地域の文化や知恵、自然と人との関わりが見える、感じる、手伝えるというのが雲月山の山焼きの特徴じゃないか。

現場の声、しっかり拾おう

運営側として自分の仕事でよかったのは、気心が知れている友人たちに各班の点呼係をお願いしたこと。
しっかり務めてくれたし、さまざまな課題や改善点も出てきた。これってありがたい。

ボランティアと地域、小学生で106名

加速する春

山焼きから1週間経ってまだまだ余韻あり。
「もののけ姫」の一場面のよう、というアンケートの感想を読んで、クライマックスから山が蘇るシーンを思い出した。
季節が早送りされている感じもしかり。
タムシバが咲いて、キブシやクロモジも花が咲き、カラマツやミズキの葉も開きはじめて、待って待ってと心が逸る。
春が加速している中、取り残されないように。
ともにいきよう


「ここをいい村にしよう」


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