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良いものとは「もう一度」触れたくなるもの

 良いものを創りたい。
 じゃあ、良いものってなんだろう。

 その答えを、見つけた。

 ……気がする。
〈気がするだけかいっ〉
 だって、ちょっと自信ないし、検証も査読もまだだし…!
〈学術論文かな???〉


シャル
主人公
〈ロミルダ〉
妖精


 結論からいこう。
〈いいね。さらに論文っぽい〉

 良いものとは、何か。
 それは、【もう一度触れたくなるもの】。

 もう一度、読みたい。
 もう一度、見たい。
 もう一度、聴きたい。
 もう一度、食べたい。
 もう一度、行きたい。
 もう一度、プレイしたい。
 もう一度、話したい。

 流行も評判も権威も値段も関係ない。
 自分が、もう一度触れたいと思うもの。
 そして実際に、何度も触れてしまうもの。

 それこそが、自分にとっての「良いもの」。

〈「感動したから良いもの」じゃダメなの?〉
 ダメじゃないよ。
 ただ、感性の記憶ってあやふやになりがち。
〈どういうこと?〉

 感動は比較しにくいんだ。
 この作品は10ポイント感動した。別の作品は8ポイント感動したから、この作品の方が「良いもの」だ………なんて、考えにくいでしょ?
〈たしかに〉

 それに、記憶は柔軟に変化する。
 過去のものが美化されたり、逆に一番新しい感動を鮮烈に感じたり。
 当てにならないとまでは言わないけど、時と場合で大きく変化してしまう。

 ここで、「良いものとはもう一度触れたくなるもの」という指標の利点が見えてくる。
 客観的に観測しやすいんだ。

〈心で感じたことだけじゃなくて、実際に触れた回数で判断するから?〉
 その通り。

 後で見るリストに保存して結局見ないものとか。
 録画したはいいものの、結局再生していない番組とか。
 そういうのじゃなくて。

 実際に、自然に、つい、意識せずとも、もう一度触れたもの。
 何度も聴く曲。
 何度も再生するアニメ。
 何度も読み返す本。
 それが、「良いもの」。

 それらがどのようなものかを考察すれば、自分が思う「良いもの」の具体的な輪郭が見えてくる。

 そして―――。

 世の中には、似たような趣味趣向を持つ人が、ほぼ必ず存在する。

 自分が感じる「良いもの」を理解して、同じ感性を持つ仲間に「良いもの」をお届けできるようになれば、それはとっても素敵なこと。

 僕は、そんなクリエイターになりたい。


 今回はこのぐらいで。
 ねえ今回のテキストかなりいい出来だと思うんだけど???
〈そうね。私が割り込むスキがなかったものね〉
 あ……それは、ごめん。
〈ちがうちがう!気にしてるわけじゃないのよ?ほんとよ?楽しそうに話してるな~って、嬉しくなったぐらいだから〉
 そうなの?
〈そうよ!〉

〈だから、これでいいのよ。これがいいのよ。今回も満点!〉
 ……ありがとう。

 それでは、またあした!
〈ばいばい!!〉

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