中央軒煎餅 ‐1923年創業-
2022年夏は、失敗からのチャレンジ!「Kumitte夏」リニューアル発売。
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2022年夏は、失敗からのチャレンジ!「Kumitte夏」リニューアル発売。

中央軒煎餅 ‐1923年創業-

みなさん、こんにちは。中央軒煎餅 商品開発チームのタケイです。
今年は5月から真夏日が続き、早々と夏の到来を感じますね。
当社では2022年6月3日「Kumitte(クミッテ)夏」が限定発売されました。

人気商品「Kumitte」は夏と冬の年2回、季節に合わせた限定の味を販売しています。今回はその夏バージョンです。 

2022年6月3日「Kumitte夏」リニューアル発売


2021年「Kumitte夏」は大失敗に終わった!

Kumitteは2021年3月にリブランディングを行い、同年6月には初めての季節限定品として「Kumitte夏」が発売されました。しかし、リブランディングで統一したブランドの世界観を重視し過ぎたことで、せっかくの夏季限定品なのに「夏らしさ」を売場で表現することができませんでした。その結果、売上は目標の半分に、商品開発担当者も私もさすがにへこみました。

販売終了後、売場から「季節感がない」「贈り物にできない」「味の好みがある」などたくさんのお客様の声が集まりました。

2021年の「Kumitte夏」3つの味


そこで、2022年私たちはチャレンジを決意!

せっかく集まった売場や営業現場の声、これを活かしてピンチをチャンスに変える!2022年こそは「お客様の喜びの声」にあふれる売場をつくりたいと思いました。
商品開発担当者が売場の声をもとに問題の洗い出しを丁寧に行い、3つの解決策「夏らしいパッケージデザイン」「価格帯の変更」「味の改良」を実行することにしました。
夏に贈りたいお菓子と言えば、暑さを吹き飛ばすアイスクリームや瑞々しいフルーツゼリーなどが人気。乾きものであるせんべいやおかきなどの米菓子は選ばれにくいカテゴリーです。夏らしさを抜きにしては始まらないという大事なことが欠落していました。そこで「夏らしさ」を感じていただける商品開発というチャレンジが始まりました。


「思いっきり夏!」のパッケージデザインとは?

パッケージデザインを考案するにあたり、お客様が思わず手に取りたくなる「思いっきり夏を感じるデザイン」を追求することにしました。
夏らしいカラーリング、モチーフ、描き方、レイアウト、人気の夏季限定スイーツのパッケージ&デザインをいろいろと探してみました。
それを参考にデザインの方向性をいくつか絞りこみました。
その上で、私たちの「思いっきり夏!」は夏素材を大胆に描いたパッケージデザインで勝負です。
Kumitte夏の商品特徴である夏素材、だだちゃ豆、とうもろこし、レモン、トマトをモチーフにしました。カラーリングはおいしさの三原色である、緑色、黄色&レモン色、赤色を使って素材を描くことにしました。


日本画家さんが描く、夏素材!

昨年、リブランディングの際に包装紙の原画を描いて下さった、日本画家の栗原由子さんにデザインをお願いしました。栗原さんには包装紙以外にもシーズナルギフト用のタグやメッセージカードなどの絵を1年通して描いていただきました。
栗原さんの描く絵は、色合いが鮮やかでとても美しく、繊細で温かみがあって私もファンの一人です。

2021年シーズナルギフト用のメッセージカード


栗原さんに、昨年の状況やリニューアルの方針、新たな商品特徴などをお伝えして「思いっきり夏!」満載の描写&デザインを実現することができました。

今回のデザイン制作のプロセスを紹介します。
まず初めに描き方を3パターンご提示いただき、方向性を定めた後、ラフデザインのご提案をいただきました。社内の担当者たちは「これはいける!」と満面の笑みを浮かべました。
温かみのある栗原さんのデザインが売場に陳列されれば、お客様が興味を持って手に取って下さること間違いなし!と。

パッケージのラフデザイン案

次に個包装のカレーのラフデザインを上げてくださいました。カレー味をどのように表現するか?栗原さんのご提案で使用しているスパイスを描いていただきました。

「だしカレー」の個包装 ラフデザイン

制作途中の絵も送っていただきました。

制作途中の原画

原画をデータ調整していただいたものを社内デザインチームがパッケージに落としこみました。パッケージの形状によってレイアウトを数パターン検証してみました。
絵を全面に入れる~~?蓋の側面だけ~~?側面は入れない~~?。色やテクスチャーの濃淡などなど。

平面で見るのと、立体的にパッケージにしてみるのとでは印象が異なることがあるので、必ず実際の箱の形状でサンプルを制作して検証を行います。本社にある売場什器に陳列して、見え方の検証も忘れずに!

デザインレイアウトの検証


あれこれ試してようやく完成したのがこちらです。

Kumitte夏完成品!

個包装デザインも完成です。

夏素材を描いた3種の個包装


栗原さんに「絵に込められた想い」を尋ねてみました。

夏素材を描くにあたり、素材そのものの新鮮さを表現することはもちろんでしたが、素材一つ一つに動きをつけることで、夏の活発なイメージも表現できればと思いました。
また、川縁(かわべり)などで冷たいスイカやきゅうり、トマトなどを冷やして食べる時のように、澄んだ川の冷たい水の中でくるくると涼しそうに野菜類が泳いでいる様な。それを取り出す時のワクワクする、日本の夏ならではのお楽しみ感も表現できればと思いました。(実際、とうもろこしやレモンを冷やすことはないのですが・・・)

栗原さん、夏素材を瑞々しくおいしそうに、温かく、元気一杯に描いて下さり、心のこもった夏の贈り物にふさわしいパッケージができあがりました。本当にありがとうございました。


ココナッツは好きじゃない!?わさび辛い!

売場や営業担当者からのヒヤリングの中に「Kakecco(かけっこ)の和風カレー味は人気なのに?ココナッツカレーは好まれない!」「ココナッツが好きではない」という意見が複数ありました。
また、だだちゃ豆わさびに関しても「わさびが辛すぎる」との声もありました。
そこで、開発担当者は2つの改良を・・・。
1つめは「夏に食べたくなるカレー」は変えずに、ココナッツをやめて他のカレーを検討し始めました。
2つめは、わさびの配合を変えて辛味を抑えた試作を数種行いました。
最後に行きついたのは「うま味」です。うま味を足すことで、カレーやわさびの辛味を抑えて味がまろやかになります。更に、深みが増しておいしくなりました。
 
売場の声をヒントに、2022年のカレー味はお蕎麦屋さんのカレーのような味わいの「だしカレー」に決まりました。ターメリック、コリアンダー、クミン、唐辛子など11種のスパイスに醤油と昆布・かつおダシを組み合わせたうま味が広がるおいしさです。

11種のスパイス+鰹・昆布だし・醤油を使用した「だしカレー」

左:うま味を加えた「だだちゃ豆わさび」 右:昨年人気の「とうもろこしバター醤油」

「とうもろこしバター醤油」は昨年も高い評価をいただきましたので、そのまま味を変えませんでした。北海道産のスイートコーンパウダーを餅生地の中に練り込み、更に仕上げの味つけにもスイートコーンを使用しました。バターの香りと醤油の香ばしさが効いてますが、スイートコーンの甘みを持続して楽しむことができます。 

今年は単品の袋詰めではなくアソートギフト向けの商品にしたため、これら夏味3種と夏に食べたい定番味3種「桜えびレモン」「4種のチーズ」「トマトペッパー」の合計6種の味を詰め合わせました。

下段:定番Kumitte3種 左から「桜えびレモン「4種のチーズ」「トマトペッパー」
      6種の味         


夏味はアップデートしている!

実は、「とうもろこし」「だだちゃ豆」おかきは2014年に「野菜のおかき」としてリリースされました。当社の商品に限らず、せんべい、あられの夏の定番味として「とうもろこし」「枝豆」は人気の味です。

2014年~2020年まで販売の「野菜のおかき」

野菜のおかきはシンプルに夏素材の味を楽しめるおかきとして、7年間に渡り愛されてきました。1年目は「とうもろこしの味の特徴が足りない」という声が売場や営業担当者から寄せられました。そこで、2年目は味を改良して、お祭りや海の家の夏定番味「焼きとうもろこし」をイメージして、焦がし醤油味を再現しました。すると、その年はとても評判がよく、単品で欲しいとの声もいただきました。
昨夏の「Kumitte夏」では、バターのコクを加えて「とうもろこしバター醤油味」にアップデートしました。お客様から高評価をいただけて、ホッとしています。


「だだちゃ豆」に力をいれてきた理由は? 

夏の風物詩ともいえる「枝豆」、なかでも「だだちゃ豆」は山形県鶴岡産の「枝豆の王様」と呼ばれる茶豆で、甘みと独特の香りが特徴です。
中央軒煎餅はピーナッツ、白目大豆、黒大豆など「豆おかき」には特に力を注ぎ、ずっと作り続けてきました。

山形県鶴岡産のだだちゃ豆 


だだちゃ豆おかきは2011年に「枝豆おかきの王様」をつくると意気揚々と開発をスタートしました。まさか、おかきの焼き工程でこんなにも苦労するとは誰も想像もしていませんでした。
おかきの醍醐味である「米の香ばしい風味」と「だだちゃ豆の濃厚な味わい」の両方を手にいれることは、そうたやすい事ではなかったのです。
モチ米でつくった生地がいい塩梅に焼きあがる前にだだちゃ豆に火が通り過ぎて、あの独特の風味が消えてしまう。どうみても単なる大豆おかきになってしまいました。だだちゃ豆の風味を残すために焼き加減を弱めにすると、今度はおかきの食感も風味もよくない・・・。最初の年は生地がもろくて大量の壊れが発生し、工場に多大な迷惑をかけてしまいました。

悲鳴をあげながらも「枝豆おかきの王様」を夢みて闘志を燃やすおかき職人と開発担当者。知恵を絞って試作を繰り返し、ようやく自信をもってご提供できるだだちゃ豆おかきが誕生しました。

しかし、今でも決して気を抜けない商品の一つです。それは、その年の気温や気候によって米のコンディションに違いがあり、おかき職人は焼く前の生地の乾燥度合い(水分管理)や焼きの温度調整を行いながら、風味豊かな「だだちゃ豆おかき」を作るという難易度の高い技に取り組んでいるからです。
とうもろこしに負けてはいられない、だだちゃ豆も王様をめざしてアップデートし続けていきます。


夏の疲れを吹き飛ばすビールとだだちゃ豆

一日の疲れを癒す、なくてはならない存在が「ビールとだだちゃ豆」。
だだちゃ豆への愛着はビールとのペアリングにもありました。私にとっては、やはりそこは譲れない所・・・。
幸せな甘みとポップコーンのような独特の香りが広がるだだちゃ豆
苦味がさほど強くない黒ビールと合わせるのが私のお気に入りです。黒ビールの焦げたような香りがだだちゃ豆のうま味を引き立ててくれる気がしています。
ビールと枝豆の組み合わせは味の相性だけではなく、理にかなったゴールデンコンビ。だだちゃ豆に含まれるオルニチンというアミノ酸が肝臓機能をサポートしてくれるようで、優しいビールの相棒と言えそうです。 


これから始まる長い夏、自分へのご褒美や帰省の手土産など夏素材をギュギュ!!と詰め込んだ「Kumitte夏」が笑顔を届ける贈り物になりますように

夏素材をギュギュ!!2022年「Kumitte夏」完成!


左から税込¥648(14個入)・¥1,188(24個入)・¥1,782(36個入)


Kumitte夏の商品詳細ページはこちらから↓↓↓


スキ♡ありがとうございます!
中央軒煎餅 ‐1923年創業-
おかき革命!まもなく創業100年を迎えるにあたって、これまで大事にしてきた伝統的なおかきづくりを継承しながらも、新しいおかきの時間を提案していきたいと考えています。【公式HP】https://www.chuoken.co.jp