【ドイツ留学】バイト辞めてきました。
こんにちは。
4月も下旬に差し掛かるというのに朝から雪が降るドイツ・ミュンヘンで、留学生活を送る大学生、桜です。
ドイツに来て早8か月、そして日本食カフェでバイトを始めて半年がたちますが、
この度そのバイトを辞めてきました。
バイトの記事↓
留学生活の記録として、この度ざっくり振り返っておこうかなと。
本当に色々ありましたが…
結果から言うと、良いこと悪いこと含めて全く後悔の無いバイト経験でした。
良かったこと:
ローカルなドイツ人と関われた
私が働いていたのは地元で人気の日本食カフェ。
後程の記述に影響しそうなのでカフェの詳細は伏せますが、とにかく、観光客というよりは地元のドイツ人の方々に人気がある、常連さんの多いカフェ、と言う感じ。
そんな環境で働けた利点は、なんといってもローカルなドイツ人とのコミュニケーションが取れたこと。
大学や寮など基本的に留学生が多い環境で生活しているので、せっかくドイツに留学しているにも関わらず、半分くらいは英語を使って生活する日々。
だからこそ、若者から年配の方まで幅広い年代のドイツ人とお話しできたのは、ドイツ語力向上に大いに役立ったなと感じます。
特に常連さんは優しいおじいさん・おばあさんが多くて、私が言い回しを間違えたら正しいドイツ語を教えてくれたり、ジョークで強いバイエルン訛りのドイツ語(バイリッシュ)を教えてくれたりしたので、語学コースや大学の授業では習わないいわゆる„日常会話”が上達しました。
自分が頑張ったぶん目に見えて稼げる
ここが日本との大きな違いだと、私は思います。
ここドイツにはチップの文化があります。
私は外食をしたら基本的に毎回10パーセントをチップとして上乗せして支払うようにしていますが(日独ハーフの友人がそう教えてくれました)、中には全く払わない人もいるし20パーセントくらい払ってくれる人もいます。
またチップ収入は基本的にお店に入らず、直接私たち従業員のポケットマネーになるので、こちらからするとチップを払ってもらえたら当たり前に嬉しいし、無いと少ししょんぼりします。(笑)
そして半年間働いて思ったのは、いいサービスをすればお客さんもそれ相応のチップを支払ってくれる、ということ。
そして逆も然り、あまりいいサービスができなかったなと思う時はやっぱりチップも少ない、ということ。
前者の場合は例えば、日本の料理について丁寧に説明したり、カタコトの日本語で注文をしてきた日本語を勉強中のお客さんには、簡単な日本語で会話してみたりすることも…
後者だと、忙しくて料理の提供が遅れたり、在庫切れで希望のメニューを提供できなかったり。
とにかく、お客さんがいい気持ちで帰ってもらえるようなサービスの提供ができたら、その分がチップと言う目に見える報酬になるということ。
そのためにお客さんの懐に入るというわけではありませんが、接客業をするうえで目に見えるモチベがあるのはとても嬉しかったです。
悪かったこと:
時間・お金にルーズ
私が半年と少しで感じた悪かったことについては、主に雇用者側の話。
そもそもドイツって日本よりも労働者の権利が強くて、賃上げの要求や給料未払いへの抗議のためにストライキが行われることも日常茶飯事。
自分も実際に働くまでは、そういったいざこざは他人事だと思っていたのですが・・・
雇ってもらったカフェのオーナーが絶望的なまでに時間やお金にルーズで、催促せずに期日通り給料が支払われたことは殆どありませんでした。
また支払われたとしても、半分くらいの確率で金額が足りない(残業代が支払われていない)ので再び催促をしなければならない始末。
聞いたところほかの従業員の方もそうらしく、また留学生が働けるような近所のほかの飲食店のオーナーもそんな感じらしく。
考えてみれば、ミュンヘンって役所すら仕事がめちゃくちゃ遅いのでそれがまかり通ってしまうのもわかる気がするのですが、だからと言って黙って給料が渡されるのを待ちぼうけするのも納得いかないので、毎回催促していました。
かといって、自分に逆らう従業員にはシフトを急激に減らすなど法に触れない嫌がらせを行うオーナーだったので、それを理由にストライキを起こせるような状況でもなく・・・(これが個人経営の悪いところなのかもしれません)
当たり前に期日と金額が守られるって、すごいことなんだなと思いました。
ドイツだから仕方がないと言って片付けるには無理がありすぎるので、辞めるという決断に至りましたが…(笑)
留学生の扱われ方(←辞める決め手)
留学している間だけという期間限定で働いていた私ですが、辞める決め手になったのは、被雇用者としての扱われ方に疑問を抱いたからです。
オーナーとは一応書面上で契約も交わしたはずなのに、契約書に記載の給料日を勝手に後ろ倒しに変更されている(おそらく私が毎回給料未払いに対して催促していたから)、
パートで働いている主婦さんたちは貰っている給与明細を私は一度も貰っていない、
給与振り込みの際の振込手数料を店側は負担できないと言われる、
など「あれ?」と思うようなことが度々見られました。
ここからは私の予想なのですが、一年たてば辞めるとわかっている従業員(しかも学生)なのできちんと雇用契約の手続きを踏んでいないのでは?と思ったり、また留学生だからオールドイツ語の契約書には目を通さないだろうなと舐めてるんだろうなと思ったり…
とにかく全てにおいて「ずさん」。これに尽きます。
現場の従業員が素敵な人たちばかりと言うこともあって尚更、オーナーがそんな人なのはがっかりでしたが、これに関しても聞くところによるとほかのお店もそんな感じらしい。
私は交換留学できているので本業は学生ですが、ワーホリでドイツに来てやっと雇ってもらえた店のオーナーがこんなだったらと思うと身の毛がよだちます。
おわりに
というわけで、色々あってバイトをやめた私なのですが、
そもそも夏は休みの日を使って登山や小旅行を楽しむ予定だったので、(時給2000円の収入がなくなるのは痛いですが…)オールオッケーです。
そもそも異国の地でお金を稼ぐということも、その土地で暮らす老若男女とフランクなコミュニケーションをとることも、そして抗いようのない理不尽さや非常識さも、全部ひっくるめていい経験だったなあと。
留学ってすべてが新しい環境なので、どんなに気落ちすることがあってもすべて「いい経験」と言えてしまうのがいいところです(笑)
もしかしたら人生にも同じことが言えるのかもしれませんね。
生きていく限りほとんどの状況は自分にとって「初めて」なのだから、失敗も成功もすべて「いい経験」だと言えるのかも。
p.s.
コナンの映画、空前の大ヒットらしいですね。
小学生の頃から映画も原作も欠かさず追っている私が、最近で一番日本に帰りたい原因こそがそれ。
帰国してほとぼりも冷めたころ、映画館で一人で熱狂する予定なので、ネタバレが怖くてSNSもろくに見れない…
帰るまでは考えないようにします…
最後に、ミュンヘン近郊の春の車窓を載せておきます↓