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[すてき旅]

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この秋、各地に土偶が集結!開催中の3企画展レポート/岩手、山梨、神奈川、(埼玉・宮崎の土偶展情報も)

この秋、各地に土偶が集結!開催中の3企画展レポート/岩手、山梨、神奈川、(埼玉・宮崎の土偶展情報も)

秋の行楽シーズンに合わせて、縄文界隈の展覧会が賑わいを見せています。そんな中で『土偶』に注目した企画展も各地で開催中てす。
普段は各地に散らばっている土偶を、一度に見ることのできるチャンスです!土偶ファンのみならず、土偶ってなに?という方にも気軽に楽しめる内容になっています。
ここでは私が実際に足を運んだ各地の『土偶展』をご紹介します。

『はちまんたい市の土偶展』八幡平市博物館八幡平市の縄文時代

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木津川の古寺巡礼:2 当尾・石仏めぐり

木津川の古寺巡礼:2 当尾・石仏めぐり

(承前)

 岩船寺門前の集落から、山へと分け入っていく。

 ここ当尾(とうの)の里をかつて訪れた際、浄瑠璃寺から歩いて岩船寺まで登り、帰りは一部ルートを変えつつ引き返して、大小の石仏をあらかた拝見した。そのときの往路と同じ道を、今回は下っていく。
 一本道で迷うようなことはないし、長くもキツくもない道。「登山」という表現はおろか、「ハイキング」すら怪しい……どなたさまにも、散策に好適な道である

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木津川の古寺巡礼:1 岩船寺

木津川の古寺巡礼:1 岩船寺

 京都府の最南部=「南山城(みなみやましろ)」には、魅力的な古刹・古仏が多く、大和国とはまた違った、かといってオーバーツーリズムの京都市内とはもっと異なる空気が流れている。
 恒例の「秋の特別公開」に合わせて、奈良市のお隣・京都府木津川市内の4つの古寺をまわってきた。

 越県とはいっても、岩船寺(がんせんじ)や浄瑠璃寺のある「当尾(とうの)の里」までは、近鉄奈良駅発のバス路線が至便であった。どう

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平城京の町なかのお役所  -大学寮と鋳銭司- /平城宮いざない館

平城京の町なかのお役所 -大学寮と鋳銭司- /平城宮いざない館

 奈良市平野部の中央、およそ2,500ヘクタールにおよぶ平城京の心臓部の跡地が、国営歴史公園となっている。
 園内にはいくつかの施設があり、「平城宮いざない館」に関しても、詳細はともかく、存在だけはなんとなく認識していた。
 このたび訪ねることとなったのは、考古の展示らしからぬ、企画展リーフレットのかわいらしいデザインに魅かれたため。

 ネーミングから、ビジターセンターふうの施設だろうと勝手に想

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自然と人が織りなすアートの祭典/ 北アルプス国際芸術祭2024

自然と人が織りなすアートの祭典/ 北アルプス国際芸術祭2024

冬本番一歩手前の長野県の北西部の大町市。
大自然の中で開催された「北アルプス国際芸術祭」へ、先の3連休に会期ぎりぎりで滑りこみました。

長野県大町市は富山・岐阜県に接する北アルプスに抱かれた山、湖のある田園地帯です。
古くからの神社や塩の道、黒部ダムなど人々の生活と歴史がそのままに残り、私たちが思い浮かべる「里山」そのものの風景が広がっています。

3年に1度開催する芸術祭は、国内外のアーティス

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多彩な抹茶の器「茶入」 /野村美術館

多彩な抹茶の器「茶入」 /野村美術館

 京都市営地下鉄の蹴上(けあげ)駅を降りた頃は、ぽつりぽつり。
 南禅寺方面へ歩みを進めるごとに雨足は強まり、野村美術館の前に着いたとたん、土砂降りに。たまらず駆け込む。
 室内で聴く雨音はかえって風情が感じられるものだから、ふしぎだ。

 きょうは、茶の湯のうつわ「茶入」のお勉強にやってきた。昨年は「茶碗」のお勉強。茶碗ときたら、次は茶入である。
 野村美術館の展示は入門書を読み解くようで、たい

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上野寛永寺の天井画・双龍を観てきました

上野寛永寺の天井画・双龍を観てきました

三連休を前にして、旅行好きの妻の「どっかに行きたい」が始まり……「(伊豆の)網代の宿が空いているから取っていい?」ということで、「いいよ」という以外の選択肢はなかったわたしです。

息子は息子で、最近ハマっている鉱石採集へ行きたいというので、愛読書を調べて「菖蒲沢海岸だったら近いんじゃない?」ということで、熱海でレンタカーを借りて、菖蒲沢海岸へも行ってきました。

■ちっちゃい水晶がザクザクとれた

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【北海道観光/小樽編】オススメ・小樽観光vo.1「1日モデルコース」(2024年10月)

【北海道観光/小樽編】オススメ・小樽観光vo.1「1日モデルコース」(2024年10月)

札幌の隣町「小樽」。

いつでも行ける身近な場所にありながら、実はゆっくりと観光したことがありません。

本日は札幌市民のオジロワシ🦅が、観光客になった気分で、朝からゆっくりと小樽を散策します。

本日の小樽観光は
①午前中は「おたる水族館」を見学
②昼食は「海鮮丼」を楽しむ
③午後は「小樽運河」の周辺を散策
という定番のプランで楽しみます♪

小樽観光を計画している方の参考になれば幸いです。

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古墳を訪ねる③  弥生時代最大級の墳丘墓   楯築遺跡

古墳を訪ねる③ 弥生時代最大級の墳丘墓 楯築遺跡

 岡山県倉敷市にある弥生時代の王墓、楯築遺跡。この遺跡は「古墳」ではなく「墳丘墓」になります。奈良県桜井市の纏向遺跡にある箸墓古墳で前方後円墳が定型化される約半世紀前、2世紀後半に造られた弥生時代最大級の墳丘墓です。

場所楯築遺跡は、岡山市北区との境に位置する倉敷市矢部にあります。遺跡の東側を流れる足守川流域は多くの弥生集落が点在し、このエリアは古代吉備の王都とも言える場所です。遺跡はその全体を

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展覧会レポ:浮世絵の巨匠たちが描く美しい春画 - 北斎と歌麿の名作を堪能

展覧会レポ:浮世絵の巨匠たちが描く美しい春画 - 北斎と歌麿の名作を堪能

【約2,400文字、写真16枚】

 細見美術館で開催中の「美しい春画」展。正直に言って、公共の場で春画を見ることに抵抗がありました。北斎や歌麿のタブーに触れているような気がして。
 でも、興味は抑えられません。実際に足を運んで確かめてきました!

春画ってなんだ?

 春画とは、つまり性の営みを描いた絵画です。
 平穏な日常生活を続けている私が見ていいものなのでしょうか。
 展示の解説ツアーがあ

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異色のカフェ

異色のカフェ

今回は、デザインというよりも、アイデアのとてもユニークなカフェを紹介します。とてもコンセプチュアルなお店たちです。

【島咖啡】

島咖啡は、迪化街をさらに北上した昌吉街にある、驚きの古民家カフェです。古民家というか、廃屋に近い。(笑)

この廃屋の様な状態の家を、外観はそのままに内装に最低限の処理を加えて、昔のこの様な住居の生活感を滲ませたインテリアにしています。床はコンクリートの土間、屋根も構

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宗教都市・天理さんぽ

宗教都市・天理さんぽ

 奈良県天理市の自治体名は、新宗教の天理教にちなんでいる。
 金光教に由来する岡山県の金光町が平成の大合併で消えてからは、特定の宗教名がついた自治体としては、天理市が唯一の存在となっている。
 そういうわけで、天理といえば天理教のイメージが強いけれど、スポーツ好きであれば柔道や野球、ヤング(死語)であれば天理ラーメン、歴史ファンであれば古墳や山の辺の道、天理参考館など、人によってやや異なるところは

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「熊野とは」overview①

「熊野とは」overview①

熊野とは①~⑥で
・熊野が熊野にある理由
・熊野が聖地になった理由
を紹介しましたが、もっと短くというお話もいただいきました。
概要版をお届けします。

熊野がそこにある理由・・それは大地の営み

熊野は和歌山、奈良、三重の3県にわたる広大な面積を持つに日本最大の聖地。信仰の中心は、和歌山県にある熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺)です。
紀伊半島には、
・自然崇拝

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「うさのわ」応援特別編 山の白兎伝説

「うさのわ」応援特別編 山の白兎伝説

「白うさぎに導かれ、いにしえの神々に会いにゆく」本編に入る前に、11月9日(土曜日)に鳥取県八頭町で開催されるウサギイベント「うさのわ」応援として、山の白兎神伝説をダイジェスト版でご紹介しましょう。
本編ではかなり後半部になるので、イベントに間に合うように簡単にまとめてみました。

ウサギを神使とする神社はあちこちにあるが、神として祀る神社は非常に少なく、その数少ないウサギ神の神社が鳥取県に二社あ

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