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こどもと絵本とおとな40

こんばんは。お別れの季節ですね!

我々もすこーしだけ、大好きな人たちをお別れをしています。

一人目は夏には毎日通っている公園の自然観察舎にいるお兄さん。肩書はなんといえばよいのか分からないのですが、生き物で何かあったらお兄さんに聞けという感じで、息子も私もそれはもう本当に色々教えてもらいました。虫を採ったらすぐに見せにいき、一緒に飼育の仕方を調べ、時には特別に柵内に入れてもらって間近で虫を見せてもらって。シャイな息子は自分で質問することも、ましてや挨拶もなかなか一人で出来ずにずーっと「ママを一緒に言う」ともじもじしていたのですが、二年近く通う中(長い)で少しずつ私なしでお兄さんと話すことができるように成長し、そんな姿を見るのがとても嬉しいものでした。

二人目はこれもまた二年近く通ったかけっこ教室のコーチ。人がとにかく苦手で年少時は幼稚園に行けなかった息子が、これまた少しずつ距離を縮めてふざけ合えるまでになりました。かけっこ教室で必ず覚えてほしいとコーチが毎回言っていた「手はグー!肘は90度!膝をあげる!」を一年近く一切やらなかった息子。なんていっても息子は人間じゃなくて恐竜。息子は恐竜!手は二本指、肘は両方前に出して150度位、ズシンズシン走るから極力膝は上げずしかも遅い、の三拍子。真逆のことを一年近く一人で貫いていましたが、コーチは決して何も言わず褒めて褒めて応援してくれました。そしたらいつか人間になってました。コーチもむしろ恐竜時代を懐かしんでくれたり。

観察舎のお兄さんもかけっこのコーチも、なかなかコミュニケーションのとれない息子をただただじっと待ってくれて、そして「こうした方がいいよ。こうしなくちゃいけないよ。」なんて一言も言わずに、本人の気持ちをとっても大切にしてくれました。

あの子はちゃんと挨拶できてるな、質問してるのにな、みんなきちんと先生の指示通りに身体を動かせているのにな、となんだか気持ちがザワザワする時、そんなプロフェッショナル二人のまなざしにどれほど救われたか。

子どもだけじゃない、私がきっと一番支えられていました。そして子育てとはこうあるべきなんだ、教育とはこうでなくてはいけないんだよなぁと教えてくださったお二人でした。

そんなお兄さんとコーチに自分の好きな絵で埋め尽くした(虫と恐竜)手紙を渡し、そんな場面に弱い息子はわざとちょっとつっけんどんな態度でお別れをしてきたわけですが、きっとお二人とも息子が実はとっても寂しいことはわかってくれているはず(笑)。

『オタマジャクシつかまえた!』(いしい つとむ /作)

幼稚園のお母さんから教えてもらった絵本。いしいつとむさんは他にも昆虫の絵本を描いていてたくさん読んだことがあり大好きだったので期待していましたが、やっぱり素敵でした。子どもたちがおたまじゃくしを水槽に入れて飼っていたところに、あるお友達がみんなを驚かせようと蛙と入れてしまい…と展開するお話です。うんうん、こういうことってあるよね。びっくり悲しいんだけど、生きるってそういうことなんだよね、というお話。小学校の時、授業中に横をふとみたら水槽内でザリガニが共食いをしていた時を思い出しました。

ちなみにトップ画のように、近くではもうおたまじゃくしがたくさんという言葉では表せないほど!たっっっっくさん!いました。春だなぁ。

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