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怒る教育のメリットを考える。

私にとって人に"怒ること"はいつもネガティブなものだと思っていた。

今でも基本的にはそうだと思っている。

人になにかを伝えたいのなら、感情に任せた言葉や行動をするのではなく、冷静で落ち着いた言葉や行動が必要だ。

それで相手に伝わるかどうか、私のコントロール外のことで相手の選択や思考を支配しようとしてはならないし、できないと思っている。


しかしながら、日本語教師として働くようになり"怒ること"は必ずしもネガティブなことではないのかなと感じることが度々あった。

個人レッスンの教育なら怒る必要はあまりないと感じるが、集団レッスンとなると話は違う。

教室で教師が1人、生徒が30人となると、教師の熱量が一人一人へは伝わりづらい。

きっと多くの人が想像できるように、個人で英語のレッスンを受けるのと、30人のクラスで授業をうけるのとでは緊張感が全然違う。

大学や高校の授業で居眠りをしたことのある人は多いと思うが、個人レッスンで居眠りをしたことのある人は少ないだろう。

人に何かを伝える時は、言葉はもちろん、
"熱量"がかなり重要だ。

どんな言葉を選んでも、どんなに厳しい指導をしたとしても、

"あなたのことを思って伝えています"

と伝わるのが一番大切だと思う。


言葉自体に熱量はない。
言葉を選んでその言葉に私たちが熱量を載せなければならない。

"怒り"は、相手に熱量がとても伝わりやすい感情であると思う。

"怒ること"そのものにメリットがあるというよりは"怒ること"で発生する"伝わりやすい熱量"が時にメリットになる。

最も私が目指すのは、厳しい教育が必要な時に
"いかにも怒っています"というより
真剣に力強く、上から目線にはならず、
熱量ある言葉を伝えられることだ。

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