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ただただ癒される『ちいさなトガリネズミ』(絵本)

ホットミルクかココアを用意して
ブランケットにくるまり
暖炉の前で…
静かに読めたら最高

『ちいさなトガリネズミ』はそんな絵本

図書館で借りて読んだのだけれど、
これは手元にあった方がいいのでは?
と思った。

特別な出来事もなし
泣けるエピソードもなし
起承転結もなし

なのにどうしてこんなに心惹かれるのか?
他の絵本と何が違うんだろう?

作者の、みやこしあきこさんのメッセージに「10年ほどまえに南ドイツの友人をたずねたとき、散歩中に森でとがりネズミを見かけて、その繊細で美しい毛並みがずっと忘れられず、この本ができました」とあった。

そう言われてみれば…
全体にトーンが静かで(ドイツの森の静けさ?)
絵の質感全体にトガリネズミの毛並みみたいな、
あたたかみが…
あと、出てくるアイテムが落ち着く
(箱型TVとかルービックキューブとか)

例えば春先にいろいろな変化で、心がザワザワすることがあっても…この絵本さえ手元にあれば「スッと平穏な気持ちに戻れそう」。そういう感じがこの絵本を特別にしている。ささやかで素敵な『ちいさなトガリネズミ』の世界。


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