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会社帰りに海風に当たろう!(鶴見線)

頭の切り替え、リフレッシュのために…

いいアイデアがお風呂の中で浮かぶことありますよね?一方、会社や家で理不尽なこと、やること多くて整理がつかなかったり…、時に、腹が立って、頭冷やした方が良さそうな時などなど、頭の切り替え、リフレッシュの方法は、たくさん持っていた方が良いですね。
「若いから大丈夫!」という時代でもないです。

サラリーマンは 気楽な稼業ときたもんだっ!
二日酔いでも 寝ぼけていても
タイムレコーダー がちゃんと押せば
どうにか恰好が つくものさ

クレイジーキャッツ ドント節

と植木等が歌ったのは、今から60年前。今は放っておいても、勝手に売り上げが上がり、給料が上がっていく時代でもなく、若い時から数字を求められ、目標を求められる時代。ストレスフルな時代に、必要なストレスコーピングは若いうちから身に着けておく必要があります。
ということで、今日ご紹介するのは、都心に最も近いローカル線であり、かつ海風にも当たれるという鶴見線は「海芝浦」駅へ。

鶴見線 鶴見から海芝浦へ

鶴見線はその名のごとく、JR鶴見駅からつながる終着駅を3つも持つ変わった線です。とはいえ、幹線は鶴見駅から扇町駅の7.0kmが幹線で残り二つは支線です。前身は、鶴見臨海鉄道という途中駅にもある浅野財閥が作った私鉄で、大正から昭和初期にかけて幹線が作られています。

鶴見線(宮脇俊三鉄道紀行全集より)

さて、会社帰り、都心から京浜東北線で、鶴見駅で下車、3,4番線が鶴見駅のホームになります。つい最近までこの部分に改札があったそうですが、撤去され、そのまま乗り換えることが出来ます。

鶴見線ホーム

鶴見線は全線10km弱、その中に13もの駅があり、平均の駅間距離は700~800mというJRグループの中でも最も短いとか、まさに中間都市を行く地方私鉄のようです。

鶴見線案内図(本線は鶴見駅ー扇駅だと分かる)    入線する205系1000番台        

入線した電車からは退勤後の工場のお勤めの方々と高校生も多く下車、お勤め、お疲れ様です!と心で呟きながら、こちらはこれから下ります。この時間に海芝浦に向かう人は少なく、ガラガラの車内です。お隣の「国道」までは高めの高架橋をゆらゆらと揺れながら、「鶴見小野」のあたりは住宅街、カーブも大きくスピードも出せず、揺れもまさにローカル線。乗客も徐々に降りていきます。「弁天橋」あたりから工場地域に変わり、分岐の駅の「浅野」でさらに人が降ります。ここからは海沿いを軽快に走り、「新芝浦」を通過。右に大きくカーブしたら、終点の「海芝浦」です。

新芝浦駅 こちらも海沿いの駅

我らが宮脇俊三も推した「海芝浦」

海芝浦 ホームのすぐ横は海!

海芝浦を降りれば、目の前に広がる海(京浜運河)、対岸には、鶴見つばさ橋が見えます。さらに右手の奥の方には、同じ斜張橋の横浜ベイブリッジが白い山のような形で見えます。波の音を聞いて夕暮れの海岸で、冷たい海風にあたり、気持ちの良いひと時です。

対岸のつるみつばさ橋 奥の方には、横浜ベイブリッジ

さて、改札はどうなっているかというと、改札はそのまま東芝の工場直結なので、普通は出ることが出来ません。改札の左側にはちょっとした公園があります。ゆっくりくつろぎたい方はこちらでお弁当開くのありかもしれません。釣り道具持ってきたら、サッパかイワシかアジが釣れそうですが、さすがに禁止だと思います。

海芝浦 右は改札、左は海芝公園

我らが宮脇俊三も、「東京の人が東京タワーに昇らずに、修学旅行の生徒の方が先に昇っている。それより前に通天閣に昇っていたし、それ以前にエッフェル塔に昇っていて…、地方のローカル線には眼の色を変えて乗っているが、鶴見線に乗ったことがない、では心がけの問題になって来る」と自戒し、訪れています。
さらにこの海芝浦を日本のアムステルダムと評し、お金をかけて旅行せずとも素晴らしい場所は身近にあると著書でも、昔の番組でもおっしゃってました。

暖簾たなびく、蒲田の銭湯へ

上り列車に乗って、このまま帰宅も良いですが、せっかくここまで来たので、黒湯の湧く蒲田で降りて、いざ銭湯へ。体もリフレッシュ!ということで、蒲田駅前の雑踏をスルスルっとくぐり抜けて、4,5分歩くと、静かな住宅街。

蒲田駅前

駅から歩くこと、約8分であっという間に、「改正湯」です。

住宅街を抜けて改正湯へ

源泉名は女塚温泉、銭湯名も源泉名も、由来が気になる…。雰囲気も温泉場の共同浴場のような雰囲気です。泉質は黒湯+炭酸泉とちょっと変わっています。

改正湯(女塚温泉)入口

湯舟は4ついや5つ、鍵状になった湯船は個人で浸かっている気分になり、黒湯だけでなく、気泡を使ったシルキー風呂、黒湯の水風呂もあり、リフレッシュすること間違いなしです。一番の驚きは、見事な西洋の湖畔を模したタイル絵の下に、鯉の入った大きな水槽があり、鯉と巨大な金魚⁉︎を観ながらの入浴できるという、遊び心満載の銭湯なのでした。

また来ます! 改正湯

さて、帰り際、改めて番台を見ると、若いお兄さんが座っています。風呂デューサーの毎川さんでした。温泉ガイドの本で見ましたが、本当に居るとは思わなかった!と伝え、「またいらしてください~」と物腰柔らか、女将さんのような対応でした笑
と、気分良く改正湯を後にして、振り返れば、暖簾が夜風に揺れていました。 2022.11.26

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