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クリエイターの権利を主張する人

「日本はクリエイターを大切にしない」

その人は60歳ぐらいの男の人で一眼レフカメラを持ちながら私にそう言った。

私の持っているビデオカメラを見て興味を持ってくれたのか、日本におけるクリエイターに対する扱いの酷さを話してくれた。

その男はヨーロッパ人を日本に紹介する仕事をしているらしく、カメラマンでもあるらしい。

西洋ではクリエイターは重宝され
お金持ちが多いが日本では少ない。
日本では形の無いものに価値を見出せなくて
その対価の低さに怒っていた。
もっとクリエイターは評価されるべきだと
日本の文化の低さにも嘆いていた。

私はそうなのかなと思った。

その後、イベントがはじまり、私はその撮影をした。
私の仕事ぶりを気に入ったと、その男は私を一眼レフで撮影した。

数日後、現像された写真が届いた。

その写真は白飛びし、水平が取れておらず、ピントが甘いぼやけた私が写っていた。

あれから5年、未だに仕事で値打ちをこけない。

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