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読書録*2022年10月

10月に読んだ本は5冊でした。
いや、このプライベート激忙しい10月によく5冊も読めました。

読書メーターによるまとめはこちら。

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読んだ本の数:5
読んだページ数:1263
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うーん5冊。
でも10月後半忙しかったし、ゆっくり物語を味わっていたのさ、ということもできるわな。

では振り返っていきます。

1.J.R.R.トールキン著、瀬田貞二、田中明子訳『指輪物語 旅の仲間(下2)』(評論社、1992)

わたし、ガンダルフの "You shall not pass here!"は、「ここは通さんぞ!」だと信じていたんですが、瀬田訳は「きさまは通ることはできぬ」だった。
映画の影響ってつよいなぁ……
この巻はとにかく良さの詰め合わせで、マザルブルの間の戦いは
「今やかれら来れり」
「われら出ることあたわず」
と構えるところとか、最高です。

あとは、ロスロリアンの美しさですよね。
ロリアンのエルフはあまりにもエルフ的なので、自分がエルフになってそこに住みたいかといわれると、ちょっとどうだろうとは思いますが。
ここでいいのは、あの頑固なギムリがガラドリエルの奥方の美しさ(これは見た目だけではなくて、その瞳に宿る叡智なども含むと思いますが)を認めたことで、レゴラスと仲良くなることなんですよ。
この二人の友情は、この後どんどん深まっていくのでそれも物語に良さを加えてくれます。
大好きだよ、レゴラスとギムリのコンビ。

2.J.R.R.トールキン著、瀬田貞二、田中明子訳『指輪物語 二つの塔(上1)』(評論社、1992)

3.J.R.R.トールキン著、瀬田貞二、田中明子訳『指輪物語 二つの塔(上2)』(評論社、1992)

「二つの塔」の上はまとめていきます。
わたしロヒアリムが大好きでして、馬で疾走する姿がとてもグッとくるんです。
その中でも飛陰は言うに及ばず。
生きているうちに、その半分でも美しい馬を見ることができたらどんなにいいだろうかと思います。
物語はボロミアの死とメリー&ピピンの追跡からはじまりますが、この人たちいつ休んでるの? ご飯はちゃんと食べてくれよ。
わたしはね、メリーとピピンのあまりにホビットらしい快活さがとても大好きで、オークの捕虜になってあわや殺される、というところまでいくのに、一旦そこを通り過ぎるとケロっとしてふざけ合っているんですよ。
ほんと好き。
レゴラスが、彼からみたら赤子のように幼い二人を優しく見やる気持ちもわかります。
なんだか、ずっと無邪気なままでいてほしいんですよ。

あとは角笛城の戦い!
倒した人数を競い合うレゴラスとギムリもよき、敵をはさんで互いに剣を抜くアラゴルンとエオメルもよき。
とにかくかっこいい。
戦いは騎馬と剣と弓と槍と斧に限る。
爆薬を使いだした途端、ロマンが減るんですよ。
こればかりは洋の東西を問いません。

4.森薫著『Scribbles 3』(KADOKAWA、2022)

イラスト集だけども!
横の細かい文字を読んでいるから、これはわたしの中で「読書」枠に入るんです!!
(普段マンガは読書枠に入れない派の人間です。)
いやもう、森さんの描くさあ。
曲線の美しさ。
女体ってこんなに美しいんだ。
もちろん絵画的な美しさであることは認めますよ。
実際にはここまで綺麗なひとってほとんどいないのわかってますよ。
でも女体って美しいんだわ。
曲線とか、肉質の柔らかさとか、たまらない。
こう書くとなんかフェチっぽいんですが、わたしそもそも柔らかくてもちもちしたもの好きなので、こればかりは仕方がないですよね。
あとは民族衣装の柄の細かさ。
そして黒髪の美しさ。
森さんの描かれる絵は、「落描き」でもすんごくいいんですよ。
好き。

5.小野不由美著『営繕かるかや怪異譚 その弐」(KADOKAWA、2022)

あ、新刊出てる!
と思って買ってからしばらく寝かせてしまいましたが、ようやく読みました。
1よりもホラー度というか、血腥さが増している気がしましたが。
本棚本のほうでも書きましたが、怪異が人ではなく場所に憑くというのは、世界共通の認識なのでしょうか。
そしてその場の中で、特に敏感なひとがそれに気がついてしまう。
でもやっぱり、怪異とは同居していくというか、折り合いをつけていく、というのがとても日本的だなと思います。
もちろん、除霊という概念も日本にはあるのだけれど。
最近だいぶ寒くなってきたので、もう少し暑いうちに読めばよかったかなとは思いました。

さて、以上5冊でした。
わーい、すくなーい!
だって『指輪物語 二つの塔(下)』が読み進まないんだもの!
ずーーーっと暗い旅だから気が滅入るんだもの!
早くファラミアに会いたいです。

そんなわけで、11月こそがんばりますよ。
すでに積読も何冊かありますのでね!

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