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頭の中で、ぐるっと回して、「さかさま」にして見ろ!

先日ふと、
昔ある方から
標題のようなアドバイスを頻繁に頂いていたのを思い出しました。


ある方とは、某大手出版社の広告局長だったTさん。
この方には一時期、とても可愛がって頂き、いろいろお手伝いをさせて頂きました。


私の最大の欠点は、
ひとつのことに集中してしまい、他が見えなくなること。
お恥ずかしいことに
典型的な「木を見て森を見ない」タイプ。

それを指して、
Tさんからは、よくこう言われていたのです。


「ちょいなく~ん、
(両耳に沿って、両掌を前に出して)
君はこうなりすぎる。

たまには
(耳のところの両掌をぐるっと90度水平に回転させて)
こうして
自分と相手の位置を頭の中で、さかさまにして見てみなさい。

相手の立場から自分の方を見て、考えてみる

営業はそれをやることがとっても大事だよ」


一方、
当時の私は、
Tさんからそれを言われる度に
「相手の立場に立って、モノを考えろ」ってことでしょ。
わかってますよ。当り前じゃないですか。
そう思って、
「はいはい」と生返事を繰り返していたのです。

しかし・・・
今になってようやく
全然わかってなかった
ということに気が付きました(汗)


実は、これってたとえ話じゃなかったんですよね。
単に「相手の立場で考えている気分でいる」のでは、
自分の立ち位置からモノを考えているのと何の変りもない。

頭の中で、ぐるっと回して、「さかさま」にして見る!

それを、実際に、「やってみること」が大事だったんですね。

教えて頂いていたのは
要はイメージトレーニングの一種。
どれだけ、リアルに相手の立場でモノが見えるか?考えられるか?
で、
確かにこれが本当にできれば
われわれ営業にとっては大きな武器になる筈なのです。



そういえば
勝負の世界にこんな話を聞いたことがあります。

将棋の加藤一二三九段が相手の背後に立って、反対側から盤面を眺めた。

囲碁の小林光一九段が対局係が書き留めている棋譜を取り上げて、棋譜をさかさまにして見た。

いずれも対局中の話で、
失礼ということに加えて、
フェアじゃないということで顰蹙をかったという話です。

頭の中で盤面が自在に再現でき、
目隠しで当り前のように指せる(打てる)超一流のプロの間でも、
実際に「相手目線で局面を見る」ということは
難しいということなんだと思います。

いわんや、ぼんくら頭の私においてをや・・・。


そう、考えると、
営業として成長を目指すのであれば
常日頃からこのトレーニングをすることは非常に意味が大きいですよね。

Tさんからアドバイスをして頂いていたときに
すぐに素直に言葉通りに実行してみればよかった。
親の心、子知らず。
そうすれば今頃、もっともっと仕事が楽しかったでしょう。


Tさん、その節は、ご指導ありがとうございました。

今頃になってしまって恐縮ですが、
これからでも改めて
努力をしてみたいと思います。


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