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指名買いは北海道から沖縄まで。手作業で大切に一本づつ収穫する有機にんじんと、レシピを公開してお料理の喜びをシェアしてくれる田中シェフのお話。

北海道の生産者とシェフをつなぐ畑でレストラン動画シリーズvol.5
今回は七飯町にあるついき農園の築城正行さんと、
Blan Vert(ブランヴェール)のシェフ田中秀幸さんのお話です。

まずは、ついき農園のお話から!
有機野菜と平飼いたまごに対するこだわりについて伺いました。

▼動画はこちら。

「忙しい時は夜明けとともに仕事をはじめ23時頃まで働きます。でも指名で購入してくださる方がいるから、それが励みになっています。」

体に優しい野菜と卵を消費者に届けるため、築城正行さんは親子3人で有機栽培にこだわり、作物と向き合ってきました。

取材におじゃました日は、前の日まで雨が続き久しぶりの晴れの日。(と言っても曇り)築城さんは朝からにんじんの収穫に追われていました。
にんじんは雨が多いと腐りやすくなってしまうんだとか。また収穫が遅くなると、成長しすぎて割れてしまうので、収穫の頃合いを見極めるのがとても大事なんだそう。
一本一本手作業でにんじんを収穫し、綺麗に葉っぱを切り落とします。
築城さんは、にんじん以外にもミニトマト、ズッキーニなどの栽培と、平飼い養鶏を手掛けています。有機にんじんの葉には栄養があるそうで、平飼いの鶏たち(約1200羽!)は、収穫後の切り落とした新鮮な葉を食べているんだとか。

にんじんの葉、お店ではなかなか見ることができないので、私も興味津々!香りを嗅いでみると、ほのかな甘みと、みずみずしい大地の風を感じました!

有機栽培とは
化学的に合成された肥料及び農薬を使用しないこと並びに遺伝子組換え技術を利用しないことを基本として、農業生産に由来する環境への負荷をできる限り低減した農業生産の方法を用いて行われる農業。(農林水産省HPより)
農薬に頼らない分、より多くの手間がかかるそうです。

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農業は大変な仕事だけど、大切な仕事。小さな頃から農業体験を通じて知ってもらうことができたら。

ついき農園では、地域のこどもたちにも農業の大切さを知ってほしい、採れたて野菜の香りを感じてもらいたいという思いから、収穫体験を受け入れています。築城さんの奥様は「農業は大変な職業。でも、誰かがやらないと食料がなくなってしまう。食料がなくなって困るのは自分たち。だからもっと農業の大切さを知ってもらいたいと思ってるんです。」

私も、植物の花を見て作物を答えられる自信がない…。
もっと農家さんに敬意を払わなければ…と思いました!

農家で育ち、お料理番組が大好きだった幼少時代。知らない料理も自分で作って食べてみたいと思った。

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Blan Vert(ブランヴェール)田中シェフの実家は富良野で農家を営んでいます。お店で使う食材は実家の採れたて野菜や、七飯町近郊の農家さんから仕入れているそうです。

子どものころから料理番組を見るのが大好きだった田中シェフ。
ある時フランス料理を特集した番組で、見たことも食べたこともない料理がたくさん並んでいる様子を見て、自分で作って食べてみたい!という思いが強くなり、料理人の道を志したんだとか。

レシピを公開して、お客様に自宅でもおいしいお料理を楽しんでもらいたい。

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食材の新しい食べ方を提案することも好きで、苦手だった野菜もここでなら食べられるというお子さんもいらっしゃるんだとか。

さらに、お客様に自宅でもおいしいお料理を食べて楽しんでもらいたいという思いから、お店のレシピも公開しているそうです。
(この日私もレシピをいただきました!)

「これからは、お店(地元)にこだわらず、どこにでも出前シェフ、という形でできたら楽しだろうなぁと思う。自分が楽しいと思う料理のあり方を追求していきたいです。」と語ってくれました。

まとめ
・ついき農園の有機にんじんは手作業で丹精込めて育てられ、北海道から沖縄まで指名買いがくるほどの、おいしいにんじんだった。
・Blan Vert(ブランヴェール)ではランチメニューを注文すると、そのレシピを帰りにもらえる珍しいサービスがある。料理をつくる喜びをもっと多くの方と共有したいというシェフの愛情を感じた。


ついき農園 紹介PDF
Blan Vert(ブランヴェール)

取材・文/おくだめぐみ