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ハック思考の「わかりやすさ」を解剖してみる

今日は、Kaizen Platform スドケンさんの「ハック思考」の書評を。

本の内容がスムーズに入ってきて、かなり感動しました。「わかりやすさ」のハックですね。

このnoteでは、「わかりやすい」を視点に、「情報発信」について考えてみます。

・強い情報発信とは何なのか?
・「ハック思考」は、なぜわかりやすいのか?
・今はハックのチャンス?

このあたりを知りたい人、ぜひ本文へ進んでもらえたらと思います。

情報発信をつくりだす3つの要素

 情報発信は、大きく3つの要素から成り立っています。本もnoteもtwitterも、情報コンテンツという点では同じ。形・メディアによって、ウケるコンテンツが違うだけです。(小説やストーリは除く)。

その3つの要素がこちら。

①オピニオン
②個人の体験談、エピソード
③引用(歴史の教訓、法則、権威者の言葉など)

 個人の体験談とオピニオンだけではただの自分語りに、引用だけだったらコピー・評論家扱い。個の発信は、①②③がバランスよく組み合わさったとき、信頼されやすい強い情報になります。

 「俺はこう思う。信じてくれ。」だけで、コトバに説得力を持たせられるのは、ウォーレンバフェットやビルゲイツだけです。

  

 凡人の僕らは、「実際に自分でやってみたらこうだった!」「あの人はこう言っていた」など、体験談と引用を織り交ぜることで、信じてもらえる情報コンテンツを生みだす必要があります。

ハック思考の中身はどうだったのか?

ここからが、「ハック思考」の話。

以下の3つの要素、「ハック思考」はどれくらいのブレンド比率だったと思いますか?

①オピニオン
②個人の体験談、エピソード
③引用(歴史の教訓、法則、権威者の言葉など)

ちなみに、スドケンさんの実績がこちら。

 (会社員時代)
・雑誌の部数が毎年10%落ちている時代に、担当30誌の販売部数を2年連続で昨対30%増
・20万UUくらいのサイトを4ヶ月で500万UUに増やす
・新規事業を立ち上げ、4年間連続で売上2倍成長(2×2×2×2=16倍に)
・営業職でもないのに、大手営業表彰を受賞
・4種類ある全社表彰(大手営業、イノベーション、新規事業、経営論文)を全て獲得
リクルート史上最年少執行役員に(当時) 

(その後退職し、シリコンバレーで起業)
・退職するとSNSで告知したら、Google、楽天、ヤフー、KDDIをはじめ、様々な企業から勉強会の依頼が殺到
起業時に30社のVCが出資したいと手を挙げ、3社を選ぶ
・累計で資金調達を34億円以上実施
・JAL、ネスレ、クレディセゾンなど国内外500社の大企業が次々と、事業を成長させるために開発したサービスを導入
・創業から3年で240億の顧客の売上成長を実現
毎年50以上の経営会議に呼ばれ、アドバイスを求められる

 もうよく分からないですが、バケモノですよねww 僕と比べると、1000倍は多くの体験談・エピソードを持っていると思います。

 原体験もすべてがオリジナル。情報コンテンツが「①オピニオン+②個人の体験談」で十分成立しちゃう、そんな方です。(実際、リクルートや起業時のエピソードがたくさん出てきて、どれもとても参考になりました。)

 オピニオンを武装させる偉人のコトバ

 この「ハック思考」。冒頭に書いた通り、妙に中身が頭に入ってきやすいんですね。スドケンさんの意見1つ1つをウンウン頷きながら読み進めていました。


 これですね...........、僕自身の脳がハックされてたんです。(笑)


以下、「ハック思考」で引用されていた、偉人の言葉や法則。

・エレベーターの管理会社問題
・レオナルドダヴィンチが考えた人体メカニズム
・葛飾北斎の作品の変遷
・リンダグラットンの人生100年時代
・佐藤優氏の言葉
・ストリートアーティストのバンクシー
・ザッカーバーグがFBで掲げた「ハッカーウェイ」
・子供が読む歴史の偉人マンガ
・ビリギャルをかいた坪田さんの話
・万有引力を見つけたニュートン
・レイチェルカーソンの「The Sense of Wonder 」
・ドラッカー「経営者の条件」
・品質工学の田口玄一さんが考案した「洗濯振動問題」
・フェリックス・マーティンの「21世紀の貨幣論」
・オランダで起きた世界最初のバブル、チューリップバブル
・ルートヴィヒ・ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」
・キング牧師の「I have a dream」
・ボカジュニアーズの奮い立たせる言葉
・グロースハッカーアワードで受賞した片岡さん、北古賀さんの話
・HP創業者、デビッド・パッカードの言葉
・カウフマンのNKモデル
・不確実性を示す「1/fゆらぎ」
・WIREDの「地図のない冒険へ」
・ケネディの演説
・熱力学第二法則(エントロピー増大の法則)
・東大ベンチャーの経営者、丸幸弘さんのQPMI
・イチローの引退会見の言葉
・デカルトの「方法序説」
・ジョンボイドが提唱する「OODAループ」
・夏目漱石の「草枕」

メッチャ多いですよね。。。。。

気付かぬうちに、「(ほら、イチローが、夏目漱石が、ザッカーバーグがこう言ってるんだぞ・・・・)」と、オピニオンを偉人に代弁させて、説得力をあげていたのです。内緒ですよ。

 いわゆる「権威性」というやつで、脳は権威に弱いのです。自分より地位が高い人、権力者、専門家を無意識に信じてしまう傾向があります。

 

 スドケンさんほどの人でも、自分の体験談だけに頼るのではなく、偉人に肩を借りるんだなと・・・。というか、蓄積されたインプット量と、偉人の言葉を出すタイミングの良さにリスペクトしかありません。非常に勉強になりました。

今コロナでいろんなところにバグが生まれている

 ちょっと話を変えます。今はハックのチャンスだよねって話です。

 本書でスドケンさんは、ハックを「リソース(時間・お金)の変換効率を劇的に上げて、成果を高めること」とし、

その1stステップに、

「人と違う規則性や法則を見つける」・・・・(※)

とあげています。

 今って、新型コロナウイルスのせいで、世の中がグチャグチャになっているじゃないですか。なので、ここから新しい規則性が大量に生まれるんじゃないかと思っています。つまり、ハックし放題な状態なんです。

 現状はまだ、これまでの法則をベースにお金・ビジネスがまわっています。しかし、在宅や三密の禁止などで前提が覆ると、自ずと規則性も変わらざるを得ないはず。

 ハック思考流でいうと、このビフォーコロナとポストコロナのはざまで、これまでと違う規則性や法則性を見つけ、種をまいた人がハッカーになれるんだと思います。

おわりに

本日は、「ハック思考」を題材に、情報発信の3要素を紹介してみました。

①オピニオン
②個人の体験談、エピソード
③引用(歴史の教訓、法則、権威者の言葉など)

著者のスドケンさんからすると、「大量の引用でオピニオンを武装させていた」なんて種明かしは嫌でしょうし、ご本人以外の方ににこのnoteが届くといいなぁ・・・(笑)

で、僕ら一般ピーポーは、いかに③引用(有益な情報)を充実させるかが鍵だと思っています。スドケンさんレベルの人でも、あれだけ引用をするんですから、無名で実績ナシならなおさらです。

 有益な情報からまずは発信したほうがいいよというのは、けんすうさんからの受け売りでもあります(笑) 面白いのでぜひこちらも。



 本当に最後に。

 noteで情報発信をするようになって、「どの情報を、いつ・どのタイミングで差し出すか?」この難しさを日々痛感しています。なので、このハック思考は、オピニオンの伝え方や引用のタイミングなど、マジで勉強になりました。

こういう順序で伝えると分かりやすいのか、ここで武装色を発揮するのか、と。これから少しの間、この「ハック思考」を写経の教材にしようと思います。(写経の威力は、こちらの記事でまとめています。)

ここまでお読みいただきありがとうございました。

ハック思考、本当に面白いので、まだ読んでいない人は是非読んでみてください。

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