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SNSマーケティングは“主語”を2つに分けて考えよう

 SNSマーケティング、最近のバズワードだと思います。しかし抽象度が高過ぎて、このコトバだけでは何も捉えていないよなぁと感じます。

たとえば、マーケティングは企業の売上や集客力をアップするために使われる言葉ですが、「SNSマーケ=個人の影響力アップ」という意味合いで使われることのほうが多いのではないでしょうか?

 それは、そもそもSNSが個人を主役とした場だからです。

 そこで馬鹿正直に、個人が影響力を高めたノウハウを、大企業が学んでもあまり参考になりません。


というわけで、ひとえにSNSマーケティングと言っても、主語は、

・影響力を高めたい個人
・モノを売りたい企業

と、分けて考えられるべきなんです。

今日は、ソーシャル上の企業の振る舞い方について書いていきます。

そもそもソーシャルは個人が主役の場

図1

ソーシャルは、個人が主役の場です。個人同士が繋がることでネットワークが出来上がっています。

なので、「モノが売れる」マーケティングの観点でも、個人同士の繋がりが起点となります。

図5

  SNSを通じて購買行動に出るとき、信頼する個人の背景にあるモノが選ばれます。つまり、「信頼するBさんがオススメするだったら、欲しいなぁ。無駄な買い物にならないし、買っちゃおう!」と一種の衝動買いが起きるんです。


たとえば、田端信太朗さんがtwitterでkindle本を紹介するとバカ売れしますw

このときは、一回のツイートで1300冊も売れたそう。1冊の本がですよ?w


というわけで、SNSマーケティング(SNSを経由してモノが売れる)とは、

①個人間の信頼関係⇒②購買行動が起きる

というステップを踏むことが、SNSマーケティングのメインとなります。

(※もう一つは、既に自分が欲しい商品の口コミを探し、購入するか決めるというのもあります。)

企業がネットワークに入り込むのは難しい

さて今日の本題です。正直な話、企業にとってSNSマーケティングは難しいです。

その理由は、ソーシャルが個人の繋がりを前提とした場だから

図3

企業が個人のネットワークに入り込もうとしても、そう簡単につながりを作ることはできません。仲間外れになるんですね。

SNSは、好みの相手を自由に選ぶ世界なので、自分の利益にならないアカウントはフォローも見向きもされません。

これは、構造的な問題です。そもそも企業はSNSマーケは不利だと思ったほうがいいです。

それでも、企業がSNSマーケを推進する方法

じゃあ、完全に企業がSNSマーケから蚊帳の外かというと、そういうわけでもありません。具体的には、3つの方法で、個人のネットワークに入りこむことができます。

①商売が透けて見えない発信する(信頼を優先する)
②擬人化する
③個人が表に立つ

1つ目は、「商売(売り売り)が透けて見えないコンテンツを発信すること」です。いわゆるGIVER戦略ですね。

ソーシャルでは、基本はすべての情報が無料です。さらに、フォローされるアカウントには有益な情報が期待されます。


自社商品を売りたい気持ちを抑え、まずはユーザーが役に立つ発信にとどめる。これがソーシャル上で、企業が個のネットワークに入り込む秘訣です。

森美術館のソーシャルアカウントは、売り(来館促進)をおさえつつ、森美術館が持つコンテンツを提供することで、フォロワーを急激に伸ばしました。もともと美術館は文化要素が強くSNSとの相性が良かったわけですが、そのアドバンテージを差し引いても、SNSアカウント運用の参考になります。オススメです。


次に、擬人化です。

図4

ソーシャルが個人同士のネットワークなら、企業が擬人化してしまえばいいんです。企業アカだからといって、商品PRに徹するのではなく、「人っぽさ」を出してネットワークに入り込んでいく作戦ですね。

説明するまでもなく、擬人化でうまくいっているアカウントはシャープです(笑) おふざけキャラが功を奏して、すでに80万人近いフォロワーがいます。


最後に、個人が前面に出る方法です。この戦い方は、スタートアップにオススメ。

ソーシャルが個人同士の繋がりなら、企業は誰かを代表に立て、その個人が企業や商品を発信していったほう早い、という考え方です。

スモールビジネスや副業が注目されていることもあり、スタートアップ社長がインフルエンサー化している事例はたくさんあります。ビジネスや商売が今ほど注目されていることはないでしょう。


先に、社長が人の注目を集め、その影響力を自社商品に落としていくわけです。

オモテに出ることをいとわないのであれば、この方法が一番手っ取り早いと個人的には思っています。

おわりに

本日は、SNSマーケティングは主語を個人と企業に分けて考えるべき、という話をしてきました。とくに、ソーシャルは個人の場なので、企業はなかなか入り込めていないのが現実。

だからこそ、企業は3つのどれかの戦術を使うことをオススメします。

①商売が透けて見えない発信する(信頼を優先する)
②擬人化する
③個人が表に立つ

逆に、個人アカウントなら、いくらでも発信力を鍛える方法は、世に出ています。

ゆうこすさんの本やインフルエンサーが出しているnoteを読んでみるといいと思います。


まだ、企業が主語になったときのSNSマーケの答えが見つかっていない、というのが僕の認識です。いろいろな方のアカウント運用や売り方を参考にして、ゴールへの辿りつき方を模索していただければと思います。

「SNSでモノが売れる」を少しでもお助けできれば幸いです!

本日も最後までありがとうございました。

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エルモ/Marketing Media Lab
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