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偶然の藍色

このnoteでも何回かいっているとおり、わたしはピンクが好きである。とはいっても服は毎日毎日とピンクというわけにもいかないし、悲しいかな年齢的に「これはさすがに、、、」と断念せざるをえないかわいすぎるピンクを着る機会も減ったが、小物類は依然としてほとんどピンク系だし、部屋の中もピンク率が高い。

そんなわたしだが、ときどき無性にグリーンに惹かれることがある。どうやら何年かごとにその周期が巡ってくることがわかってきた。最初にそのグリーンブームが訪れたのは20代前半だ。メイクにハマりだした頃で某デパコスブランドのグリーンのアイライナーが欲しくてほしくてバイトしたお金で買ったのを覚えている。でもわたしのなかでのブームが去ってそのうち全く使われなくなってしまった。
次のブームは秋冬にやってきた。べつにクリスマスを意識したとかではないのだけれど、グリーンのタータンチェックみたいな柄でお洒落なスカートがないかとこれもあれこれ探し回ったのを覚えている。
その次のブームは夏。涼しげな青もいいのだけれど、それよりも一見深い色のようで光に当たるとキラキラ光るような、グリーン系のビジューがついたアクセサリーにめちゃめちゃハマッた。それらは夏らしい白いワンピや、わたしの大好きなピンク系の服とも相性がよかった。

そう、グリーンって意外とピンクとも相性がいいのである。どこのメーカーだったかな、美容部員さんに「グリーンって合わせるお色味が難しいと思われる方が多いんですけど、お花を思い浮かべてみてください。その葉っぱは緑ですよね。イエローやオレンジはもちろんですけど、ピンクとも共存できるんですよ」といわれたことがあってなるほど〜と感心した。(もちろん、ただ合わせればいい訳ではなくて、彩度とかを考えないとセンス悪くなっちゃうけどね)

そしてこの夏も、どうやらわたしのなかでグリーンブームが再来していたようである。春先以降、GUの宣伝効果なのかグリーンのパンツが流行していたみたいだけれど、それにも潜在的に影響されてたのかな。さすがにGUでは買わなかったけど、ZARAとかSHEINでグリーン系のアイテムも結構買った。あ、でも無地ではなくて柄物ばかりだったな。
新しいものだけでなくて数年前に買ったものの、届いた時にはなんとなく気分じゃなくて寝かしていたグリーン系のスカートも、今季は一軍に復活し大活躍した。グリーンではなくて、ブルーとのちょうど中間みたいな色味。青緑よりは深い色だけれど、素材が軽やかで、裾がイレヘムになっているのでロングでも重さがない。そしてね、なんといっても無地なので合わせやすいのだ。(柄物って買ってから後悔することも多いよね。いや、気に入ってるからもちろん着るけどもさ!)

今日も仕事にそのスカートをはいていった。そうしたら、なんと職場の女性陣がみんな同じような色味の服を着ていたのだ!
わたしはロングスカート。もうひとりの若い子はパンツ、さらにもうひとりの先輩はざっくりとしたデザインの素敵なワンピ。偶然とはいえ、制服のように同じ色味がそろって、みんなで笑いながら驚いていた。わたしはそこに毎日出勤しているわけではないけれど、2人がその服を着ているところを見たのは初めて。今日はこんな色の服を手に取りたくなる気分だったのかもね〜などといいながら、お揃いになんとなく嬉しくなった。

帰り道、まだまだ蒸し暑いなかを汗だくになって歩いていると、いつしか虫の大合唱が聞こえてきた。まだ早いなぁ彼らもさぞかし暑かろうなんて思ったけれど、この声がすると、すぐ秋はやってくる。見上げると暮れかけた空模様にも秋の気配。

あ、わたしのスカートの色とおんなじ!

バッチバチに街灯だらけの都会の空は
カメラ越しだと微妙な色あいが
飛んでしまうのだけれどもね


帰宅して色見本を検索してスカートと見比べてみると、一番「藍色」が近いような気がする。しげしげと眺めると微妙な色合いが美しくちょっと光沢のある素材なので光の加減によっても見え方が違う(これを買ったあたくしったらなかなかセンスいいじゃないの〜と自惚れる)のだが、自分ではグリーンのスカートだと思っていたが、実際は結構“青み”よりだった。ちなみに買ったときの色表記はグリーンだったんだけどな。(まぁでも製品名としてはそうなるよなぁ。青みがあるといっても、いわゆる真っ青な「ブルー」とは違う色だし)というか、「藍色」という色自体も、なんていうかもっと深い紺色みたいな青を勝手に想像していた。結構緑っぽいのね。無知&思い込みって怖いわ。というか、人によっても感じ方も違うのだろうけれどもね。


それにしても、「藍色」なんてメジャーな色ではなくて、もっとなにか趣き深い和色のどれかが当てはまらないかなと期待しちゃったのだけれど、そんなことはなかった。

この48色のなかだと、ちょっと鉄色に近い気もするけれど、実際に布地を当ててみるとそこまで暗くはない。
同じ色でも面積が広くなると明るく見える傾向がある、というのを聞いたことがあるので、そういう影響もあるかもしれないが、やっぱり藍色という結論に落ち着いた。

パキッと鮮やかなVert!!みたいなのもいいけれど、このスカートに限らず奥ゆかしい感じのグリーン系のアイテム、これからの季節も個人的にまだまだ活躍しそうである。

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