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【京都レトロ喫茶めぐり⑥】ウインナー珈琲発祥のお店@築地

京都でおすすめの喫茶店を教えて!
とよくいわれるのですけど、その方の好みだったり、なにを求めているかがわからないと、答えるのは難しいです。

私は”わざわざ”喫茶店を巡るために京都に行くくらい、京都レトロ喫茶に沼っています。が、多くの人が京都に行く目的は、観光や仕事がメインですよね?

とすると、ついでに立ち寄れる便利が場所がいいと思われます。だとすると、こちら、ベストロケーションです!

京都・四条河原町にある『築地』は、1934年(昭和9年)創業。
京都市内に現存する喫茶店として4番目に古い店です。

京都の喫茶店文化の黎明期は1930年代。『築地』は、『カフェ進々堂』『スマート珈琲店』『フランソア喫茶室』とともに、京都・四条エリアの4大クラシカル喫茶として、今も生き続けています。

河原町通から少し入った雑居ビルの合間に立つ2階建の洋館。知らなければ、ここが喫茶店とは思わないでしょう。なかなか入りにくい雰囲気。

おそるおそる扉を開けると、重厚な装飾品とクラシック音楽。入ってすぐ右のカウンターには、マスターらしき男性と、きれいなお姉さん。2階に案内されました。ぎしぎしいう階段を登っていくと、2階の空間に出ます。

『築地』という店名は、初代店主・原田邦雄氏が演劇好きで、日本初の新劇の常設劇場「築地小劇場」から。

木造2階建、瓦葺の一軒家は、自ら設計を手掛けています。見る場所によって印象が変わり、1階は隠れ家的、2階はステンドグラスや大きな窓から光が入って開放的。

精巧な装飾がほどこされた存在感のある赤い布張りの椅子も、初代がデザインしたそうです。

明るい空間にほっとしつつ、頼んだのはもちろんウインナー珈琲。

ホイップクリームをのせた「ウインナー珈琲」は、この店発祥といわれています。終戦直後、生クリームの粗悪品が出回っていたので、本物の生クリームを使った証しにホイップして供したのがはじまりだそうです。

ちなみに、普通のコーヒーはメニューにありません。

ケーキも食べたかったのですが、喫茶店巡り中でお腹に余裕がなくて断念。ウインナー珈琲のお味は?といわれたら、歴史の味というしかないでしょう。

築地
京都市中京区河原町通四条上ル1筋目東入ル米屋町384
電話:075-221-1053
営業時間:11:00~17:00
定休日:無休
https://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26001588/


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