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【京都レトロ喫茶めぐり③】京都の歴史に触れる@フランソア喫茶室

京都のひとり旅。ちゃんとしたお店に行くのはちょっと気が引ける、というときに助かるのが喫茶店(カフェ)です。

サンドイッチやトーストがあれば、十分だったりしますよね?コロナ禍以降、早仕舞いしてしまうお店も増えましたが、探せば夜までやっているお店もあります。

『フランソア喫茶室』は、1934年(昭和9年)開業。京都市内に現存する喫茶店として3番目に古い店です。四条河原町の細い路地をちょっと入ったところにあります。

ありがたいことに、夜10時まで営業しています(フード類のラストオーダーは20:00、ドリンク&ケーキは21:30)。

ということで、こちらのお店に夕方伺いました。

高級そうな外観にひとりで入るのには勇気がいりますけど、お腹が空いているので、躊躇していられません。扉を開けると、赤いビロードの椅子が目に飛び込んできました。

クラシカルな内装と赤い椅子、漆喰の白壁、ステンドグラス、壁にかけられた「モナ・リザ」の複製、そしてクラシック音楽とコーヒー。まさに”喫茶室”です!

おそらく昼間も素敵なのでしょうけど、夕方はライトがついてさらにムーディーです。

フランソア喫茶室の創業者は、画家を志していた立野正一(たてのしょういち)氏。戦時下の1934年、活動家の自活と社会主義啓発を目的として、町家を改装して喫茶店を開店。

1941年、店の北側の町家を買い取って、イタリアの豪華客船の内装をイメージして本格的な改装を行う。設計デザインを手掛けたのは、イタリア人アレッサンドロ・ベンチベニ、画家 高木四郎らの芸術仲間。

2003年、喫茶店としては初めて国の登録有形文化財に指定される。

https://francois1934.com/

案内された席に座って、メニューを眺めます。

センスを感るメニュー

ケーキが気になりつつ、ピザトーストとコーヒーをいただきました(今はメニューにないかも…)。

奥のテーブルでは、地元の方でしょうか。マダムたちが語り合っています。ひとり静かにコーヒーを飲み、今日あった出来事を思い返します。

なんと優雅なひとときでしょうか。
戦火を逃れて続いているフランソア喫茶室。ここを訪れたという数々の著名人に思いを馳せ、京都の歴史にふれたような気がします。

フランソア喫茶室
京都市下京区西木屋町通四条下ル船頭町184
電話:075-351-4042
営業時間:10:00-22:00
定休日:無休
https://francois1934.com/

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