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好きなお店に何度でも〜但馬屋珈琲店〜

「いつも違うカフェに行くの?それとも気に入った店に何度も??」
こんなことを聞かれることが増えてきた。

そう、これは、め~~~っちゃ迷う問題。
行ったことのないお店に行きたい。
だってそれは、世界を広げることとほぼイコールなんだもの。
でも、好きになってしまったお店に何度でも行きたいと思ってしまうのも、だって、そういうものじゃないか。
いつだって感動をくれるお店の今の限定。
それだって味わいたい。

だから、カフェの聖地とも言われる吉祥寺に行くと、本当に迷う。
行ったことのない、でも行きたいお店だってまだまだ沢山ある。
でも、ここにはどうしても行きたくなってしまうんだなあ。

但馬屋珈琲店
私がより行きやすい新宿にもあって、そちらも大大大好きなんだけどね。
けれどお店の雰囲気とか、メニューとか、店舗によって個性があって、こちらも行きたくなってしまう。

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「マスクケースを渡すか渡さないか」を超えて、今は「渡されたマスクケースが粋かどうか」という時代なのかもしれない。可愛い。これ結構評価高いポイントだからね。私みたいにいちいち写真に撮ってるのは珍しいかもしれないけど。

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喫茶店のカウンターって、こういうのがあるから好き。可愛い。

さて、やっぱりあるよ、気になるメニュー。
マロンブリュレもいいな。
でもやっぱり、私はこちらだろう。

秋の丹波栗テリーヌ

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クリーム、珈琲アイス、真ん中にボックリ大きな栗をアピールするテリーヌ。フィヤンティーヌと粉糖で大きくお皿を横断するバッテン。このビジュアルレベルの高さよ…。

本当に、このお店はデザインのプロでも抱えているのだろうか。他の飲食店に向けて講習会を開けるじゃん、というレベルで、細部にまでこだわりを詰め込みつつ全体感までも意識されていて。
食べる前からため息が出てしまう程に感動する。

アイスがあるから、ため息をついている暇などないのだけれど。

珈琲のアイスは、アイス…というよりもソルベかな。滑らかな中にもシャリっとした感じがあって、温度がかなり冷たい。

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メニューに"苦い"って書いてあるあたりが好きだ。
悪者、嫌われ者のイメージがある「苦味」を長所として書いている。よほどの自信がなければこんなこと、できない。

それと、ああそうか、ソルベじゃなくてジェラートか。このあたり、ちゃんと定義とかあるはずなのだけど、まだまだ勉強不足だなあ。ただ、その定義よりも、お店の人とお客さんの感じる認識が正しいのかなあ、という気もする。

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確かに、苦い。
幼子が甘い甘いアイスを想像して食べたら、ギャン泣きかもしれない。

でも大人だから。
この苦味が、美味しく感じられる。

苦い、とはいえ、ブラックコーヒーみたいな、どこまでも沈んでいってしまうような深く濃いものとは違う。苦味を薄く透き通るくらいに薄く広げたような。だからこそ、変な雑味とかがあるとバレるのだろう。だからこそ、隣にある味わいを覆い隠さず、どちらの良さも引き立てるように馴染む。

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このクリームもまた、飛び抜けて美味しい。
ちょっと添えてあるクリーム、どころではなく、主役にしても良いのでは、というくらい美味しい。

熱々のコーヒーの上に乗せても、すぐには沈んでしまわずにそのままプカプカと浮かんでそのもっちり滑らかな舌触りを楽しめると思う。
そのくらい、厚みのある濃いクリームだ。

もったり、というと美味しそうには聞こえないだろうか。でもそれが美味しいんだ。そういう重みのあるクリームを、しかし舌にのせると「待って消えないで!!」というくらいにサラリと軽く消えてしまう。罪深い。

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そして、やっぱり主役といえば栗のテリーヌになるのだろう。

テリーヌ、というのだから、ほんのり栗風味くらいのチョコだと思っていた。

真ん中に大きく栗が入ってるしね。
それこそテリーヌ自体に栗風味がなくたって、栗テリーヌに間違いないのだ。

!?!?
フォークを入れた瞬間。
あまりの想定との違いに、慌ててもう一度フォークを入れ直したほどだ。

もうこれ、栗きんとんじゃん。
チョコ風味の、栗だ。

単体で食べても、ホロリと崩れる食感がたまらない。ジェラートと合わせると、透明な苦味が栗の甘みを引き立てて、舌触りも瑞々しく、一層しっとりしたものになる。
クリームと合わせても、異なる甘さの掛け算で、食事とも言えるような栗が、よりスイーツ的になる。

そして、忘れてはならない、フィヤンティーヌ。
パフェに入っていれば重要な食感素材なのに、なんだかこのプレートの中ではデザインの為の飾りのように思ってしまっていた。

細やかなサクサク、香るチョコレート。
アイスともクリームとも、もちろんテリーヌとも、万能に相性が良い。
優秀過ぎるよ…。食べるまでその魅力に気がつけなくてごめんな。


何度でも行きたいと思うお店が増えてしまう程、行ったことのないお店に行く機会が減っていく。

でも、それほどに素敵なお店を知ったっということは多分、人生において大きな大きな財産だ。
幸せなことだ。

これからもそういうお店はどんどん推していきたい。
クリスマスシーズンのスイーツも始まるね。
楽しみが尽きない。


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