表現すること。伝えること。
美味しさを表現したい。
Why?
何故かと問われば、もう「人間はそういう生き物だから」としか言いようがない。
人は誰しも、何かを表現したいものだ。
特に自分が感動したものについては。
How?
どうやって。
方法は色々ある。
言葉。写真。イラスト。
自分で作って表現してもいいし、彫刻なんかをやっている人はとても独創的な表現ができるだろう。
皆、それぞれ自分に合った方法で、感動を伝えている。
凄いな、と思う。
私もそういう人たちに沢山の感動をもらっている一人だけれど。
同時に少し、いやとても、嫉妬してしまう。
私には、どんな伝え方ができるのだろう。
言葉。
日々、美味しいと思ったものや、それらに対する想いをtwitterで呟く。
そうして今は、こうしてnoteに。
140字では語り切れない感動を叫ぶ。
何様のつもりだ。
そう、私はただのお客様でしかない。
SNSを見ていると、パティシエやマーケティング担当、カフェの経営者、雑誌の編集者...そういうプロの肩書きを持つ人たちが沢山いる。
彼らのもつ希少な知識や経験を活かして書かれた言葉とは、その価値が天と地の差だ。
私の言葉は、誰かに届くのだろうか。
時間をかけて書くからには、やっぱり読んで反応をもらえたりすると嬉しいものだ。
しかし。
その人の貴重な時間を、”好き”なだけの凡人の好き語りで塗り潰してしまっていいのだろうか。
そんな不安がいつも、つきまとう。
書くことに疲れることだってある。
それでもきっと、完全に手放すことはしない。
できない。
そういう、生き物なんだ。
だから、ただのスイーツ好きの言葉を少しでも価値あるものにするために。
勉強して、色んなものを食べて、感じて、表現と反省を繰り返して。
自分の中にある言葉を、磨いていく。
それが伝える人の責任なんだと思う。
写真。
どんなに巧みな言葉で語るよりも、写真はより直球にその魅力を表現する。
マニア的には、写真無しで文字のみから妄想を膨らませるのも一興ではあるものの。
やはり写真は誰にでも分かりやすい優秀な表現だ。
文字を理解するよりも意識的な脳は使わないし、無意識に入ってくる情報量は多い。
真実のみを映し出すかと言えば、そうでもない。
切り取り方、光の当て方、角度・・・。
写真には、しっかりと撮る人の想いや拘り、世界が刻み込まれる。
一眼レフのカメラを使ってガッツリ撮ることにも興味はあるけれど、今のところは全部スマホ。
「いいな」と思った瞬間に撮ることができる手軽さが気に入っている。
人に伝える時にも写真は役に立つけれど、自分に伝える際にも大きな力を発揮する。
自分に伝える?
自分で経験したことなんだから、よく分かってるはずじゃないか。
いいや、案外そうでもない。
人は忘れるものだし、その場では気が付けないことって沢山あるから。
写真を見て時々振り返ると、食べた時の状況や感動が、更には味までもが、まざまざと蘇ってくる。
大学生の頃からカフェ巡りは趣味だったけれど、1枚くらい食べた証拠程度に撮っておしまいだった。
勿体ない!
今は、「横」「上」「斜め上アップ」3パターンは撮るし、光などは多少加工で調節する。
ボンボンショコラ1つに対しても 。
自分の画像フォルダを見るのが楽しい。
どの写真についても、様々な思い出が鮮明に蘇ってくる。
最近は少し、イラストでも表現できないかなと、試行錯誤中だ。
写真よりもリアリティーはないけれど、個人の想いが表現しやすいのではと思っている。
例えば。
アンリ・シャルパンティエのマドレーヌ
↓
スマホのお絵描きアプリを使って描いてみた。
どうだろう、多少、雰囲気は出てるかな?
チューリップの和菓子
↓
色の塗り方とかレイヤーの使い方とか、全然分からなくて。
今は写真を見ながら真似るだけ。
こんなんでは、誰の心にも届かない。
時間も手間もかかるし、努力したってセンス溢れる彼らのような絵は決して描けないだろう。
何度も、やめようと思った。
でもどうやら私は絵を描くことも、わりと好きらしい。
やめられないんだ。
長い時間シャーペンすら持たない時だってあったけれど。
結局また、描いてしまう。
諦めることを、諦めた。
どんなに下手でも、やっぱり好きなんだ。
線だけ滅茶苦茶がんばったけど、色を塗る前に挫折しているやつ。
どこのパフェか、分かるかな?
いつか、完成するとイイナア。
絵というか・・・。
こういう大喜利できそうな感じのも楽しいよね、と吹き出しを付けてみた。
デザインにも興味がある。
時折、「なんでこんなの思いつくんだ、その脳見せてくれ~」というようなデザイン・ロゴを見かけて、心が躍る。
私にも、何か書けないだろうか。
「野菜と色素」というテーマで、いくつか書いてみた。
●トマトとリコピン
●人参とβ-カロテン
●ナスとナスニン
●ピーマンとクロロフィル
・・・こういうのは、才能なんだろうか。
基礎を勉強したら、コツとか掴めるものなんだろうか。
自分で書けるかどうかは別として、色々なデザインを見て、その感性を吸収したい。
あるいは、こんな可愛い系はどうだろうか。
●eimy sandwichのグラノーラクッキー
●ヨックモックのシガール
●帝国ホテルのミルクチョコ
●ヴィタメールのマカダミア・ショコラ
勿論、そのままのスイーツがもの凄く可愛らしいから、余計な書き込みは邪魔!という意見は分かる。
でもこういうのを、もっと上手く、誰かの琴線に触れるように上手く独創的に、描けるようになったのなら。
今までスイーツにあまり興味の無かった人の”キッカケ”になるんじゃないかなあ。なんて思ったりしている。
**
表現することは楽しい半面、こわい。
怖い…。
誰かに伝わることも。
誰にも伝わらないことも。
それでも、表現は生きることだから。
よりよく生きる為に、よりよい表現を求める。
今は能力不足がもどかしくて悔しくて、涙を流すこともあるけれど。
このジタバタが、いつか誰かに響く言葉に繋がりますように。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?