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新しい珈琲専門ECサイト「BANEMO」を使ってみた

珈琲が好きだ。

けれど少し、不思議にも思う。
もしも珈琲というものを知らずに目の前に出されたら、躊躇いなくそれを飲んで美味しいと言うことができるだろうか、と。

 あなたは、珈琲を初めて美味しいと感じた瞬間を覚えていますか?

 きっと珈琲愛好家の多くが、子供の頃に初めて飲んだミルクや砂糖を入れないブラックコーヒーは苦くて嫌いになった、かもしれない。

一度は「美味しくない」と印象を持ったのに、ある時ふと、それを覆して好きになる。

初めての一口で感銘を受けたという人も当然いるだろうし、大人になって人付き合いで渋々飲んだら「あれっ知ってるのと違う!!」と驚いた人も、あるいはいつの間にか好きになっていた、という人だっているだろう。

私の場合はどうだったかな。
睡眠不足なのにやりたいことが尽きない大学生の頃、カフェインという作用を求めて珈琲を買っていた。
それにお洒落なカフェでお洒落にブラックコーヒーを飲んでいたら、自分自身がお洒落になれる気がした。
そんなこともあって、わりと打算的な理由から珈琲を飲む習慣ができてしまった。

 気づけば、色々なお店に足を運んで珈琲を飲むようになっていた。

可愛いデザインのカップとソーサー。
それによく合う、お互いの美味しさを引き立て合うスイーツ。

珈琲とのペアリングを謳うセットもある。
チョコレートの余韻が口の中にまだある状態で美味しい珈琲を飲んだ経験はあるだろうか。広がっていた味がガラリと変わって、それもまた美味しい。
その瞬間の感動、あれは何度味わっても心が震える。

1杯で3,000円するような珈琲も世界には、どころか案外身近にあったりする。けれどそれだけの価値がある。

珈琲なんてどれも変わらない。
習慣として飲むものだから、近くのスーパーで買えばいいや、と適当に考えていないだろうか。

否。
珈琲の世界は本当に奥が深い。
真っ黒なだけにね、底が見えない沼の世界。

色々な飲み比べがある。

豆の産地別、とか。

浅煎り、中煎り、深煎り。
焙煎度合によって違う、なんてこだわりは自分には関係ないと思っていない?こうやって飲み比べてみると、その違いに驚く。
素人とか関係ない。ちゃんと分かるし、分かると楽しい。
珈琲の専門用語が分からなくたって、「わっ凄い!違う!!!」と、なんだか心が躍る。

ちょっと敷居の高そうな珈琲の楽しみ方って、多分そんなんでいい。

豆を目の前にした飲み比べとか本当にテンション上がるので、もっと広まって欲しい。

ミルクも砂糖も入れない苦いエスプレッソの状態と、それにミルクをたっぷり注いだ状態での飲み比べ、なんて。面白いこと考えるよな~。

そんな体験を重ねていたら。
睡眠不足解消、自己のイメージ作り、なんて当初の目的はどうでもよくなっていて。

ただ、珈琲が好きになっていた。

珈琲Lover同士諸君の珈琲にまつわる思い出話や、好きな理由なんか十人十色様々で、面白いんだろうなあ。


全国の珈琲職人ひしめく、「珈琲専門の通販サイト」を見つける。

こうして珈琲の沼を進んでくると「飲む機会があったら飲む」ではなく、「毎日飲みたい」と思うようになった。

朝起きたら目覚めの1杯に。
仕事の合間の息抜きに。
なんなら息抜き、とは言わず、パソコンとにらめっこする視界の端に好きな珈琲を置いておくだけで、いつもよりもう少し頑張れる。

技術も進んで、スーパーやコンビニで買える珈琲だって美味しい。近くのチェーン店でだって、「いつものコーヒー」を買えたりする。

それで十分?
それならば、どうしてわざわざ遠くの専門店の「あの珈琲」を買いに行くのか。
それならば、どうしてこれ程多くの人が「美味しいを追求した1杯の珈琲」に全力を注ぎ、もっと多くの人にその美味しさを知ってもらいたいと店を立ち上げるのか。

それだけの魅力が、珈琲にはあるからだ。
それはある意味では人との出会いのようなもの。

確かに身近にも素敵な人は沢山いる。
だからといって、人間関係を家族や同級生だけで満足して完結させてしまうのは勿体ない気がする。
隣町、隣県、隣の地方、隣の国——。少し広げた視野の先で出会った人が新しい価値観をくれる。またそれは、身近にいる人の大切さに気付かせてくれることもある。

とはいえ、やはり「距離」という弊害は大き――くない。
全くゼロとは言わないが、今はWebで一瞬で繋がれる時間。
人とも、そして拘りの珈琲とだって。

珈琲の通販に興味をもった。

【焙煎ネットモール-BANEMO-】

自家焙煎珈琲に特化した新たなECモール。
2021年11月にオープンとまだまだ新しいサイトだが、既に100店舗以上の商品が扱われている。

えぇ……。ECサイトとか、楽天とAmazonがあれば十分何でも揃うじゃん。今更新たに開設されたやつとか、規模が…ほら、なんか不安、じゃん?
と、思うことなかれ。

そういうサイトで「珈琲」を検索してごらんなさいな。
まあAGFやUCCが主。その他では、せいぜい小川珈琲やイノダコーヒーとか。誰もが知ってる、とは言わないまでも、それなりに有名な規模感よ。
それに、ほぼドリップ珈琲か、粉での販売があるとすれば2kgとか。

買いにくいわ!!!!
むしろそれ、ちゃんと需要あんのかな。

と、大手サイトを確認した後でBANEMOのサイトを覗いてみると、その差がなんとも面白い。

掲載されているお店、全然知らん!!!!

それはそう、そういうコンセプトなんだもの。
BANEMOへの出店条件に「焙煎所が3つ未満の組織」というルールがあるらしい。つまり出店しているお店は個人経営、なんなら実店舗が無かったりする。食べログで検索しても出てこなかったり。
あぁ、自分がいかに大手口コミサイトに左右されながらお店を選んでいたかを痛感する。

まあそんな反省はさておき、この検索がまた、なかなか楽しい。
知名度のまだまだ高くない、しかし光る魅力を秘めた地下アイドルやYoutuberから原石を見つけ出す楽しさに近いかもしれない。

そして――買った。
何を買おうかな、という過程をめっちゃ省くが、買った。
だってその気軽さたるや―――。

まず送料が1店舗あたりで198円。
これは中々驚異的な価格破壊だと思う。
198円ってどういう金額かといえば、新宿-東京駅間の片道分の値段だ。
県外だったりして気軽に行きにくい店だからこそネットの力に頼るというのに、もしも駅で数駅先の近場でいつでも購入可能だとしてもネットの方が安い。やば、もう全人類引きこもろう。それでも幸せが家に舞い込んでくる。

そして小ロットで購入できることも嬉しい。
お店や商品の内容にもよるが、100g~で購入できるものもあるし、豆・粉、それに挽き方も選べたり、浅煎り・中煎り・深煎りと焙煎度合を選べたりもする。

悩んでる時間が勿体ないくらい気軽。
とりあえず目に留まったやつ1つ2つポチッちゃえ。

ケニア珈琲KAHAWA
【BANEMOオリジナル】虎ブレンド

ケニアコーヒー。珈琲豆の産地として、ケニアはあまり聞き覚えがないかもしれない。が、コーヒー生誕の地と言われているエチオピアと隣あっており、実は理想的な栽培条件の整った環境。その地で生まれるコーヒーは独特の甘みや香味を醸し出す。

そんなケニアコーヒーの特徴を「深煎り」という手段で引き出すのがこのお店。

珈琲の好みを語る時、

「酸味の強い浅煎り」と「苦味の強い深煎り」という分け方をよく聞く。スタイリッシュな、現代の若者に好まれるようなカッコイイ感じのお店では酸味が強めのさっぱり系が多いイメージ。一方で苦味を強調した珈琲はBarのような雰囲気を醸す古き良き喫茶店なんかで多い。

私はガツンと苦いのが好きかな。
お酒はできるだけロックで飲みたい。それこそがお酒の美味しさを一層ダイレクトに楽しめる気がする。そういう根っこの考え方によるものだと思う。

別に酸味が美味しい珈琲が苦い珈琲を薄めたものというわけではないのは分かるが、苦味が強い方が、全身が珈琲だと反応する。気がする。
この「気がする」が好きの原点だから、大切にしたいと思う。

さて、そんな苦味の強い珈琲が好きな私は、お店の紹介文のココに引かれた。

「酸味の存在しない、濃厚なコクと苦味の世界」。
なにそれ、そんな世界に連れて行って欲しい。
めっちゃ苦くて美味しい味を知りたい!!

肉厚な豆質だからこそ味が損なわれずに焙煎を進めることができるケニアコーヒー。

深みのあるコクを珈琲に求める人を惹きつけること間違いなしなお店だ。

深煎り好きの私はもれなく惹きつけられて、注文した。

珈琲は美味しいチョコと合わせて。

ひと口含むと、確かにガツンと苦い!!!
でも雑味の苦さではなくて。

すっかり熟れたバナナをキャラメリゼして、そのたっぷりの甘さに包まれた苦味をギュッと凝縮させたような。どこかまろやかな甘みを奥に感じられる独特の苦味が美味しい。
チョコと合わせると、更に角が丸くなり、深い深い静かな甘さにしっとりと流れていく。


umi. オリジナルブレンド【BANEMO×珈琲専科】

スペシャルティ珈琲豆を専門に取り扱っている、自家焙煎珈琲店。

気になるのは「NOVO MARKⅡ」という熱風焙煎機。本来は焼き焦がすコーヒー豆の薄皮(チャフ)をサイクロン掃除機の原理で取り除きながら焙煎できる。これにより、コーヒー本来の味と香りがダイレクトに伝わるという。

焙煎機にこだわりを見せる珈琲店なんて、初めて出会った。
それは気になってしまうよ。

さてどれを買おうかな、と悩む。
なにせ種類も多いから。

それならばと、ここBANEMOでしか買えないオリジナル商品を選んだ。

こちらは一口目に流れてくるのはまず酸味。
果実感や花の香りが華やかにフワリと咲いて、じんわりと苦味に落ち着いていく。ザックリと決めるところは決める!というような凛とした強さが綺麗な味わいだ。

抽出は個人の采配。
どのスイーツと合わせるも合わせないも、自由。

それは珈琲を楽しむ顧客側としても、そして提供するお店側としても、きっと冒険的なことだ。楽しみ方の選択の多さをリスクと捉えるか可能性として活かせるか。私は珈琲Loverの一人として、ワクワクしながら果敢に冒険したいなと思う。自分の中にある珈琲の世界をもっと広げたい。日常にあるものだからこそ、その日の心の元気に直結するものだから。

お店で飲む珈琲と身近で買う日常の珈琲、そこに通販で手に入れる珈琲という選択を加えたい。

日常に珈琲がある生活は幸せだ。
注文が届いた後、部屋に珈琲の香りが広がった。
しっかり個包装になった市販のドリップコーヒーでは味わえない体験。

自分で選んで買った珈琲は、自然といつもよりも少し丁寧に淹れたくなる。
粉にお湯が滲みカップに液体となって落ちていく、静かな部屋に響くあの綺麗な音が落ち着く。一層広がる珈琲の香りと共に、さっきまで心をかき乱していた不安や忙しさなんて忘れて集中できてしまう。
あの時間が好きだ。

あなたの日常に珈琲はありますか?
もしも悩まない「いつもの」があるのなら、通販という選択で少し悩んでみるのはいかがでしょう。

ただ「買う」だけじゃない。珈琲の職人たちの人柄や背景を覗きながら買い物を楽しめる“新しい珈琲との出会い方”が体験できるツールでした。

【焙煎ネットモール-BANEMO-】


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