(再掲）オットと冷蔵庫とマグネット

その昔、オットが単身赴任していたころの話。

転居してから半年ほどして、ムスメとその地を訪ねた。
オットの家へ初めて行ったのだが、まずは思っていたよりも広くて、
思っていたよりもキレイで、思っていたよりもマトモに生活していることがわかった。←思っていたレベルが知れる発言。

まぁそんな中、何よりワタシとムスメの目を引いたのが・・・

冷蔵庫に貼られていた「水のトラブル」関係のマグネット。

ほら、こんなやつ。

なんとこれが・・・

小さな冷蔵庫の扉に、8枚もきっちりときれいに横並びで貼られていたのである！

もうどんだけこの家は水のトラブルに巻き込まれてんの？！ってくらい。
←そういうことではない。

こんなに必要なのかと問うと、本人いわく、「ポストに入っていたから」「マグネットにもなるし」「なんとなく」「そのままついつい」「よく考えずに」追加して貼っていたら、このようなことになったと。

うんうん、ありがち。
捨てられない、片付けられない人の言い訳にありがち！(*´ω｀)

しかし・・ワタシは気に入らなかった。

だって、想像力がなさすぎる！！！

こんなにいっぱいあるのに、なんで横並びに貼るの？！←そこ？

・・というわけで、優しいステキな奥さまは、その素敵力を発揮して、
作品を仕上げてみました。

はい、ど～ん。

ほ～ら、カワイイ！
意気揚々と振り向くと、後ろであっけにとられているオットとムスメが。

「もう！こんなん貼るだけじゃだめよっ！想像力はニンゲンに必要なものなのよっ！」と熱く語るツマに

「ほんとにキミはすごいね・・・」という、（たぶん）称賛の言葉をいただきました。そうよ、すごいのよ。知らなかったのかしら？
まぁ結局、ワタシがオットの部屋でやり遂げた一番の仕事がコレと言っても過言ではあるまい。(;´∀｀)

そして月日が流れ、3か月ほど過ぎたあと、オットからラインがきた。

「鼻ができました」

ほーぉ。

たしかに鼻ができたね。

そしてまたひと月ほど過ぎた後、再びラインが来た。

「耳も生えてきました」

…。

ほぅ、たしかに耳も生えてきましたね～。

いやっ！
ちが～うっ！！思わず認めてしまうところだった。
そもそもワタシは言ったはずです。

「必要なものだけ貼っておけばいいでしょ？」

「同じ会社、何枚もあるでしょ！！」と。

まぁそうなんだけどねーなんとなくねーと言い訳するオット。

そして、すでに妻からの忠告も耳に入らず、当初の目的をあっさり見失ったオットは、今後の予測を高らかに宣言するのであった。

「そのうち髪の毛も生えるであろう。お楽しみに！」

…元はと言えば、「ただ並べて貼るなんて、キミには想像力というものがないのか！」的なことを言ったワタシのせいだけど…

なんか‥なんか‥楽しそうでいいなぁ！くそぉー！！←え？(;´∀｀)

そして一年ほどが経過。
この話題もすっかり忘れ去られたころに、オットが、

「あれからますますマグネットは進化を続けているのだ！」と、鼻の穴をおっぴろげて自慢してきた。
あ、ひろげてないかもしれないけどイメージはおっぴろげ。

まぁそうは言っても、どうせたいしたことないだろうとタカをくくっていたが、なんとなく後日になってから、あんなに自慢するなんて・・とミョーに気になってきたので←相手の思うツボ‥
「写メを送って」と言ったら、ドヤっ！というスタンプとともに送られてきたのは・・

コレ。

・・・・・・・。

えっと・・・これは・・・

ドア、開く？

もはや冷蔵庫の範疇を超え、擬人オブジェ化しているオットの冷蔵庫。

なんだこの、ありえない威圧感。

こわい。こわすぎる。夜中にトイレに行く時、見たらあかんやつや。

あぁ、オットはどこへ向かうのか。(´-ω-`)

・・というツマの心配は、あっけなく単身赴任を終えて帰ってくることになり、解消されたのでありました(笑)

いや、しかし、何回見てもド迫力でこわいわ。(´・ω・｀)

「ママ、知ってるですか？あの子、夜になるとおしゃべりするです」

しませんっ。(。-`ω-)

https://note.com/530000/m/m92d9eb507796

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