キータン流写真撮影 :: 風景 : 紅葉
私の撮影した写真を沢山の方々が見て下さいましてありがとうございます。
今回の記事は、私の写真撮影の方法を開示します。
カメラの技術的な事、例えば、絞りがどうたら、とかの説明は殆どありません。
◆◆撮影対象◆◆
カメラで撮影する対象としていろいろなものがあります。
人物、風景、物 などです。
◆人物写真:
人物の撮影を追求すると大変な事になります。
コンセプトはどうする? ヘアメイクは誰がやる、メイクイメージはどうする、などです。海外でモデル撮影をした事がありますが、英語圏ならまだしも、それ以外の場所では現地語を少しでも覚えてモデルに声かけします。
撮影で手一杯の所に、慣れない現地語を話さねばならず頭の中はパニック状態になります。
◆物撮り:
商品写真などの撮影です。通常は自分で設定したライティングボックスを使います。私の場合、この物撮りが一番多かったです。
◆風景写真:
今の時期の紅葉や春の桜の季節の写真、山や海の風景写真などです。
◆◆レンズを考える◆◆
自分のカメラに付いてるレンズはどんなレンズなのかを把握しましょう。
レンズには、広角レンズ、標準レンズ、望遠レンズがあります。
風景で広い範囲を撮影するには広角レンズを使い、遠方のモノやある部分だけを拡大して撮影した場合は望遠レンズを使います。
広角から望遠までを備えたズームレンズというものもあります。
例えば、登山で山頂からの広大な風景を撮影したい時は、広角レンズでの撮影となり、30m先の小枝にとまっている小鳥を撮影したい場合は望遠レンズでの撮影になります。
次の作例は、18mm の広角レンズで撮影した風景です。
次の作例は、270mm の望遠で撮影したものです。
◆◆風景写真を撮る時の留意点◆◆
今回は、風景写真を中心に私の撮り方を解説します。
◆気象条件を知る
風景写真は、屋外での撮影で、当たり前のことですが、気象条件に左右されます。
大事なのは、撮影日の気象条件がどうなのか? をまず把握しておくことです。午前中は天気が良くても午後は曇りになる、とかを事前に調べておきます。
◆撮影時間を意識する
写真の撮影時間を決めます。朝、昼、午後、夕方のどの時間帯に集中して撮影するのか ? という認識はとっても大切です。
例えば、同じ森の風景でも、朝と夕方は横から光が差し込んできます。
昼間の時間帯しかその森の姿を知らない方は、朝夕の姿に驚くかもしれません。場合によっては別世界です。
次の写真は、朝の横からの光を意識して撮影しました。
まだ太陽が昇る前の暗い時間から待機して狙いました。
◆太陽の位置を確認する
カメラを持って撮影する前に、必ず太陽の位置を確認しましょう。
これも大切な事です。自分と撮影対象の関係において、太陽はどの位置にあるのか、必ず撮影前に太陽をみる習慣をつけましょう。
◆順光か逆光かを認識する
逆光で撮影しているのか、順光で撮影しているのか、をちゃんと把握しましょう。
順光とは、太陽を背にして写真撮影をする事です。
逆光とは、太陽の方向に向かって写真撮影をする事です。
よく人の多く集まる場所で耳に入ってくる言葉があります。
「逆光だから撮影できない・」というセリフを最近も2度ほど聞きました。
この様な先入観は捨てましょう。逆光でよりよい写真を撮る事も出来ます。固定観念を捨て、逆光での撮影にも挑戦しましょう。
以下の写真は逆光において太陽が入ってしまった場合の例です。
次の写真は、3歩ほど前に前進して太陽を右上の樹木に隠して撮影した写真です。
紅葉もそうですが、花など光を透過する撮影対象の場合、逆光で撮影すると美しい風景を撮影出来ます。
◆世界の切り取り絵図を意識する
写真撮影は、「世界を切り取る事」です。
例えば、「どの様に切り取ったら山々の壮大さを表現出来るのだろうか? 」という、切り取りの絵図を意識しましょう。
◆撮影の中心を決める
ファインダーを覗いたり、モニターを見ながら、必ず撮影の中心を決めましょう。
以下の作例は、一番手前にあるスミレの花を中心=焦点とした写真です。
この様な場合、何を中心にして撮影するのか? という問題は簡単に解決します。
しかし、紅葉で埋め尽くされた絨毯の様な風景でも、その中のたった1枚の葉っぱを中心として意識する撮影の習慣をつけましょう。
◆撮影対象とその周囲を観察する
出来る限り撮影対象の周囲を回って、どの角度が一番撮影に良いのかを探しましょう。
撮影時には、前景と背景を意識しましょう。
演劇の舞台には、背景があります。また前景のある場合もあります。
自然の中では、複数の背景と複数の前景があります。その背景・前景の位置関係を意識して撮影対象物を撮影しましょう。
撮影前によく観察する事が大切です。
撮影対象の前後はどのような状態になっているのか、を常に意識します。
以下の写真はメタセコイアの葉っぱを撮影したものです。
逆光での撮影で、光が当たっている部分と、シルエットになっている部分の対比を意識して撮影しました。
さらに、背景の青空を入れる事で色味を増やす事を意図的にしています。
上記の諸注意を撮影時に「意識」し続けていくと自身の写真の内容にも変化がでてくると思います。
写真の撮り方に、方程式など無いとおもいます。
どんな撮り方をしても良いのです。
「この様に撮影しなければならない」という決まり事を捨てましょう。
上記で説明したことは、あくまで私の撮影時に注意している事です。
もっと良い物の見方があるかもしれません。自由で柔軟な発想が大切だと思っています。
この記事を読んで下さった皆様が、よりよい撮影の為の参考にしていただければ幸いです。