ちずらぼ

ライター(地理・地図・位置情報・防災など)。測量士。GIS NEXTの中の人。Work…

ちずらぼ

ライター(地理・地図・位置情報・防災など)。測量士。GIS NEXTの中の人。Works:『三陸たびガイド』『地名は災害を警告する』『首都大地震揺れやすさマップ』『みんなが知りたい地図の疑問50』他。第二種兼業ミュージシャン(シンガーソングライター)

最近の記事

【災害記録帳】善光寺地震〜「土葬にされ、火葬にされ、水葬にされ三度弔われた。」と例えられる被害の多様性〜

江戸時代の1847年5月8日(弘化4年3月24日)、長野盆地西縁断層帯を震源とするM7.4の善光寺地震が発生した。 善光寺地震を考えるには、被害の多様性に着目する必要がある。犠牲者は「土葬にされ、火葬にされ、水葬にされ三度弔われた。」と例えられるように、さまざまな災難が人々を襲った。 善光寺の門前町だった長野村(現在の長野市)では、家屋の倒壊や火災により大きな被害を記録しており、震度は6~7であったと推定されている。 不運なことに地震発生はちょうど善光寺が常念仏6万5,00

    • 食のノスタルジー

      うどん屋では決まって「かけ」をたのむ。 「ぶっかけ」でも「釜揚げ」でもなく「かけ」だ。 丸亀製麺やなか卯、はなまるうどんなど、東京でも関西風のうどんが食べられるチェーン店が増えている。 とてもありがたいことだ。 自分は徳島県の生まれである(鴨島町/現吉野川市)。 といっても徳島に住んだことがあるわけではなく、鴨島に実家があった母が「里帰り出産」をしたことで徳島県生まれということになった次第である。 徳島県に住むことはなかったものの、母は毎年のように夏休みになると自分を連

      • 【まちあるき】等々力渓谷を歩く

        興味がありながらも訪れたことがなかった東京都世田谷区の等々力渓谷。 季節的に紅葉もいい頃かな?ということで歩きに出かけてみた。 等々力渓谷の最寄り駅である等々力駅に降り立つ。 島式ホームの先端に改札があって、北側に出るにも南側に出るにも踏切を渡らなければならない構造。電車の時間ギリギリに駆け込むのが難しいパターンだ。 駅を降りて等々力渓谷に行く前に寄ってみたかった逆川へ行ったのだが興奮して写真を撮り忘れたのでこれについてはいずれ改めて。 駅を南へ出て成城石井の角を曲がると

        • 【まちあるき】篠崎界隈を歩く

          東京都江戸川区、都営新宿線の篠崎駅。 駅の開業は都営新宿線が船堀から延長された1986年9月。その時点では篠崎は終着駅だった。 当時駅周辺はまだ開発も進んでいなかったが、駅ができたことでその後住宅地として発展することになる。 当時の地図と現在の地図を比べると、まだ「すき間」が多いことが見て取れる。 明治期まで遡ると、篠崎駅周辺は水田地帯。 現在からは想像できない景観が広がっていたはずだ。 明治当時はまだ篠崎村で、昭和7年に東京市に編入され、江戸川区となった。 明治期の地図

        【災害記録帳】善光寺地震〜「土葬にされ、火葬にされ、水葬にされ三度弔われた。」と例えられる被害の多様性〜