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IP BASE AWARD受賞者の取り組みから知的財産を学ぶ

こんにちは、知財コーディネート広場です。


先日、特許庁は第4回IP BASE AWARD受賞者を公式サイトで発表しました。本日3月3日(金曜日)に授賞式が開催されます。


IP BASE AWARDって何?

IP BASE AWARDとは、知財に関する取り組みについて各部門で高く評価されたスタートアップおよび知財支援の専門家、エコシステムのベストプレイヤーを表彰されるもの。2020年3月に第1回の表彰が行われ、今回で第4回目となります。


ちなみにIP BASEとは、スタートアップに不可欠な知財戦略に関する基礎知識や支援施策、イベントなどの最新情報を集約した知財コミュニティポータルサイトのことで、特許庁が運営しています。



IP BASE AWARDの2つのポイント

IP BASE AWARDの内容を見て、個人的に2つのポイントがあると感じました。まず1つ目はスタートアップ。政府は2022年を「スタートアップ元年」と位置づけ、同年11月には「スタートアップ育成5か年計画」を公表しています。


ざっくり言うと、もう一度日本をかつてのものつくり大国にするために政府が掲げた計画で岸田政権の目玉政策。
スタートアップ育成5か年計画については、以下のサイトで分かりやすく紹介されています。


そしてもう1つ、知財専門家等による知財に関する取り組みについて表彰されている点も大きなポイント。前述のスタートアップが生み出した技術やアイデアなどを保護することの重要性を表しています。
過去の投稿で紹介した以下の記事にも通ずるものがあるでしょう。


IP BASE AWARDは、政府が掲げるスタートアップ育成5か年計画の認知と促進、そして知財戦略の必要性を知ってもらうための活動の1つと言えます。


ここで思う。知財戦略はスタートアップだけのもの?

ここで気になることが出てきます。それは知財戦略はスタートアップだけに必要なのかということ。確かにスタートアップ=短期的な急成長をしている組織ですから、今までにない新しい技術等が生み出され、それを活かして急成長に結び付けている可能性が高いです。


一方で、スタートアップ=ベンチャー企業や、企業して間もない会社などを想像してしまいがちですが、あまり関係ありません。例えば、創業100年の老舗企業や上場している大手企業も、短期間で急成長をすることができればスタートアップとなります。つまり、誰しもが知財戦略を必要とする可能性があるということです。


スタートアップになるには至難の業だが、IP BASE AWARDからその必要性を理解することは大切

しかしスタートアップになるのは簡単ではありませんし、すべての企業に当てはまるわけではないのも事実。そのため、今回のIP BASE AWARDも自分たちには関係ないと思われてしまう方もいらっしゃるかもしれません。


ただ、今回のIP BASE AWARD受賞者の知財に関する取り組みを多少なりとも知っておくことは大切ではないかと考えます。なぜなら、インターネットやスマートフォンの台頭で、国内外における情報収集手段が容易になるなかで、自分たちの行なっていることが知財戦略を必要とする・しないの判断、または知人にも何かしらの助言することができるかもしれないからです。


SDGsにも言えることですが、私たち1人1人の意識と、小さなことでもコツコツと行い続けることが大切だと思います。

「自分には関係ない」
「まだ先のことだからいい」

そう思われてしまうのも仕方がないことなのかもしれませんが、日々の仕事のなかで、IP BASE AWARDをはじめ、さまざまな媒体を通じて少しでも知財戦略の必要性を感じてもらえたら幸いです。

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