“二つのリンゴを”三人の子ども”に分ける
会社の新入社員研修で、ビジネスパーソンに欠かせない三つの思考法「トリプルシンキング」を学びました。
それは、ロジカルシンキング(論理的思考)、ラテラルシンキング(水平思考)、クリティカルシンキング(批判的思考)の三つからなるのですが、当時の僕は「思考法」というものに全く興味がなく、その研修を何となく聞き流していました。
数年後、今度は「思考法」に興味が湧いたタイミングがあって、自分で本を読んで勉強しました。自発的に学んで初めて、その面白さと奥深さを知りました。
実はトリプルシンキング以外にも多くの思考法があって、その引き出しを増やし、使いどころを適宜見極めることで、これまでになかった結果を導くことができたりします。目から鱗でした。
しかもそれは、一つ一つの思考法を何十時間もかけて勉強するわけではなく「こんな考え方があったんだ」と知ることがキッカケになり、自分のモノになったりします。
ビジネスはもちろん、日常生活のあらゆる場面で物事を多角的に捉え、適切な思考から答えを導くことができれば、人生がちょっとだけ豊かになるかもしれません!
二つのリンゴを三人の子どもに等分してください!
突然ですが、質問です。
思考法を学ぶうえでは有名なこの事例、皆さんだったらどのように分けますか?
おそらく多くの人が最初に思いつく方法はこうだと思います。
僕も最初はこれが思いつきました。論理的思考、ロジカルシンキングの一種と考えられています。これは正解の一つとして考えていいと思うので、これが思いつくと、他の方法を考えなくなります。僕もそうでした。したがってロジカルシンキングは垂直思考と呼ばれることもあります。
リンゴの三等分って、結構難しいですよね(笑)
しかし、これを水平思考、ラテラルシンキングで考えてみると、例えばこんな方法も思いつきます。
そんなのあり?と思うかもしれませんが、固体のまま分けるという指示があるわけではないので、これも正解といえば正解なんですよね。これがラテラルシンキングの代表例です。
こういう風に考えると、他に面白い答えはないかと別の選択肢を探してみたくなります。これが、水平思考と呼ばれる所以でもあります。
これをクリティカルシンキング(批判的思考)で考えてみると、「そもそもリンゴは本当に二つしかないのか」「三人とも本当にリンゴが食べたいのか」など、前提部分からしっかり吟味していくんですよね。これは僕にはあまり向いてはなかったのですが、もちろんこういった思考が効果的な場合もあります。
こんな具合で、思考の視点を少し変えてみると、物事を多角的に捉えることができます。リンゴをジュースにしてしまう方法は「なるほど」と思うのですが、今度は「リンゴが食べたかったのであって、ジュースが飲みたいわけではない」という子どもがいる可能性が浮上したりもします。
思考の引き出しが増えるということは、想定できる結果が増えるということになります。そして、最も良い結果を導くために、最善の思考法を選択するためには、条件や状況を細かく把握する必要があります。
僕は思考の引き出しが増えてから、質問力が上がったと思っています。「子どもたちは本当にリンゴが食べたいのか」「ジュースにしても構わないのか」「こちらが機械的に分けるより、じゃんけんで勝った人が配分を決めた方が平等なのではないか」などなど、想定ができると疑問も増えます。
想定できる結果から生じうる問題点を事前に質問して潰しておくことは、ビジネスでも日常生活でも使えるスキルになりました。
このトリプルシンキング以外にも、たくさんの思考法があります。
・論点思考
・仮設思考
・概念的思考
・コンテキスト思考
・アナロジー思考
・エッセンシャル思考
などなど
これまでの自分の思考法を一旦リセットして、思考法の引き出しを増やせれば、物事の見方が少し変わるかもしれません!
これは、ゼロベース思考です!
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