『浪人記』(日々木さん)【創作大賞2024感想】
今回は日々木さんのエッセイ『浪人記』の感想を書かせていただきます!
浪人記。このタイトルからして、日々木さんの浪人時代が描かれているはずだ。
記事をタップして、画面が切り替わるのを待ち切れない。果たして、彼は浪人期を乗り切り、見事に志望校合格を果たすことができたのか。
作品の冒頭2行を引用させていただく。
文転してやがる...。文転とは文系から理系へと、勉強科目を変更することを指す。受験における苦手科目の比重を下げるというメリットはあるが、積み上げてきたものをある程度リセットするというギャンブル的要素も含む。彼は浪人生となるタイミングでそれをやってのけたのだ。
僕は第一志望の国立大学が不合格で、第二志望の私大へ進学した。
浪人はしなかった。というより自分にはできないと判断してしまった。あと1年間、友人の多くが大学生を謳歌する中、受験勉強の熱量を保つことはできないと思ったのだ。
日々木さんは強い人だ。浪人となる覚悟をしたうえで、文転までした。
浪人したから第一志望に合格できるとは限らない。それでも進んだ。
浪人期の日々木青年は少し香ばしくて、とても熱かった。伝わるのは受験は個人戦でありながら、団体戦であるというメッセージ。この1年はきっと、今の彼を語るうえで貴重な1年になったんだ。多くの学生さんに読んでほしいと思った。
すっかり感情移入した。最後は、合格者発表ボードの前で胴上げされていてほしいな。
きっと皆さんもそんな思いを抱きながら、画面をスクロールしていくはずだ。
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