お子さまランチ
まだ息子が妻のお腹の中にいる頃、人気の洋食屋さんにランチを食べに行きました。前々から気になっていた少し行列のできるお店です。
30分ほど並んで、お店の中に入ると、隣のテーブルにはお父さん、お母さん、5歳くらいの娘さんの3人家族が座っていました。娘さんは人見知りをしないのか、こちらを見てニコッと微笑んでくれました。
僕と妻は楽しみにしていた煮込みハンバーグを注文しました。デミグラスソースでぐつぐつと煮込まれたハンバーグの上に、半熟卵が乗っているこのお店の一番人気メニューです。
提供を待つ間、何となくメニューを眺めるのが僕の癖なのですが、ふと思いました。
お子さまランチがないな
先に隣の家族の料理が運ばれてきました。女の子は何を食べるんだろう。
お父さんは海老フライ定食で、お母さんは煮込みハンバーグでした。煮込みハンバーグ、美味しそう。
(チラチラ見てしまってすみません💦)
従業員さんがお皿を2枚持ってきます。
1枚にはお母さんのライスを半分。もう1枚にはお父さんの海老フライとお母さんのハンバーグを少しずつトッピング。サラダも添えています。
(チラチラ見てしまってすみません💦)
スプーンとフォークを持った女の子は
「私だけのお子様ランチだね!」と嬉しそうでした。
妻と二人でほっこり。
思わず「可愛いですね」と声を掛けてしまいます。
その後、僕らは絶品の煮込みハンバーグを無言で堪能。あまりの美味しさに一息に食べ終わってしまい、お隣の家族を差し置いて先に席を立ちました。口の周りにデミグラスソースをたくさんつけた女の子が「バイバイ!」と手を振ってくれました。
お子さまランチがなかったら、つくればいい。そんなことを教えてくれたご家族でした。
帰り道、二人ともハンバーグだったら、お子さまランチつくれないね、と妻と笑い合うのでした。
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