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初めての「スマホde確定申告」で色々考えさせられた話

2月の終わりに、初めて確定申告をスマホで行いました。

といっても、個人事業の帳簿つけや金額のチェック、領収書などさまざまな書類のPDF化、税務署に送るデータ作成の作業は全部PCでやったんですけどね(てへぺろ)。

(実はスマホの操作苦手なんですよ。10年以上使ってるのになぜだろ?フリック入力はできるけどキーボード入力の方が断然早いので後者がメインになってるし)

おっと、話を元に戻しますね。

私が使っている「MF確定申告クラウド(有料の確定申告ソフト)」は、一昨年(だったかな?)にアプリができましてね、去年からは事前に作った確定申告書などのデータをスマホから送れるようになっていました。

ただ、私はかねてからインストール版のe-taxユーザーでして。その操作に慣れていたので、「スマホde確定申告」には少し抵抗があったんです。年だから新しいことに挑戦するのがおっくうだったし。

でも、今年はなんと私より頭がガッチガチ&超デジタル音痴な夫が「スマホde確定申告」に挑戦しているではないですかっ!!

で、「夫でもできる『スマホde確定申告』が私(ネット歴30年)にできないはずがない!」って妙な対抗心がフツフツと湧き上がってきましてね……以前からスマホに入っていた「MF確定申告アプリ」と「マイナポータルアプリ」を起動してe-taxページにログイン。事業所得の確定申告データを送りました。

……いやぁ……

あっけないほど短時間かつ簡単でした。


去年の暮れあたりから「スマホde確定申告」がすごく簡単になったとは聞いていましたが、完成したデータを送るだけとはいえ秒で申告が終わってしまうとは。

確かに「スマホde確定申告」は楽だわ~と感動しました。

その勢いで「毎年やってる父(年金生活者)の確定申告(ほぼ還付申告)も今年はスマホでやってみよ♪」と思い立ち、自分の確定申告が終わった1週間後に実家へ行きました。

父が持っているのはガラケー型スマホ、母が持っているのは「使いにくさの極み」みたいな「らくらくスマホ」(誰だよこんなスマホ作ったのは)。おまけに実家ではインターネットがつながりません

そのため、去年までは両親に我が家に来てもらい、PCで確定申告(by e-taxソフト)をやっていました

しかし、今年は自分の確定申告でe-taxの進化を実感したので、「マイナンバーカードを私のスマホに読み込む形で父がe-tax申告をやっても、そんなにパケットを食うことはないだろう」と予想しました。

その予想通り、父の確定申告は1時間弱であっさり終了。パケットもそれほど使わずに済みました。例年通り12月分の医療費領収書がたっぷりあったのに、去年の半分以下の時間でe-tax申告が終わっちゃったんです!なんということでしょう!

「国税庁とデジタル庁本気出したな!」と感心しながら、今年の確定申告が完了した次第です。

しかし、マイナポータルは便利なのか不便なのかよくわからない感じです。

デジタル慣れしている人や若い世代なら難なくログインできますが、スマホもろくに使いこなせない(何ならスマホ持ってない人も多い)高齢者が自力でマイナポータルにログインするのはほぼ不可能じゃないですか?

父はキーボード入力はできてもスマホの操作はほとんどできませんし、母に至っては「マイナポータル?e-tax?なにそれおいしいの?」って感じですし。

e-tax申告のサポートができる身内がいない高齢者は、これまで通り確定申告会場に出向くか、手書きの確定申告書を郵送で送る方法しか選べないのだろうな~と思いました。

近年はいろんな意味で格差が広がっていると言われていますが、デジタルに疎い高齢者はデジタル社会のカースト最下層に追い込まれ、迫害ともいえる扱いを受けている印象です。

その実態を、今年の「スマホde確定申告」を通して改めて実感してしまい、やるせない気持ちになってしまいました。

もの覚えが悪くなった高齢で初めてデジタルの使い方を覚えるのは簡単ではないですしね。私自身も年を重ねるごとに新しいことが覚えづらくなっているので他人事には思えません。

確かにe-taxは使いやすさが大幅にアップし、確定申告が楽になりました。でも、そのような「進化」から取り残された高齢者は、これからますます暮らしづらくなるだろうな~

自分もまたその年齢に近づいています。その時新しいことが覚えにくくなった自分も社会から迫害に近い扱いを受けるのかな~と思うとなんか気持ちが沈みます。

老いも若きもみんな迫害されない、格差のない社会は夢物語なんでしょうかね……(遠い目)このままだと世代間の軋轢が激化して社会が壊れてしまうような気もしています。

確定申告でそんな話に飛躍するのもなんですが、初めての「スマホde確定申告」を機に色々考えこんでしまった私です。(溜息)

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