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「良き…」以外に語彙力なくなっちゃう系オタクとりあえずこれ読んでくれ

こんばんは。千歳ゆうりです。

マジで表題通り。とりあえず読んでくれ。大丈夫大丈夫、ディ〇カヴァー社の本って、30分で読み終わるんで。私は読むの速い方ではありますが、どれだけのんびり読んだって1時間もかからないです。
簡潔であり、わかりやすく、ハードルが低いということですね。
……オブラートを抜いて正直に言えって?そりゃもう、自分がある程度詳しい分野の本場合、ディ〇カヴァー社の本を「中身薄っぺらい!読んだ時間返せ!」と思うことはあります。というかそれで長文感想(タイトル的に○○な内容を書いてくれるかなと期待したが個人的には不足してる気がするみたいな内容だった気がする)を送り付けたら詫び本(翌月の新刊が当選しただけ)届いたりもしておもしれ―会社とは思っていましたが。それはそれでそれとして

余談が長くてごめんなさい、私を感動させたディ〇カヴァー社の本、「推しの素晴らしさを語りたいのに「やばい!」しかでてこない」の話がしたいんです。

マジでサクッと読めるので、あまり要約を書くつもりはないんですが、中身としては、推しコンテンツについて「良かった……」しか出てこないオタク君(私もそうだが)たちに、感想を言語化し、相手に分かりやすく布教できるようになってね、という本です。
個人的にこの本の良ポイントは、単に言語化のみではなく、相手に届きやすい情報の伝え方についても言及しているところ、でしょうか。ぶっちゃけ相手に伝わりやすく情報をパッケージ化するテクニックのみを深く知りたいというなら、「バナナの魅力を100文字で伝えてください」をお勧めしますが。

なによりこの本の良いところ、サクッと簡潔にまとまっているということは、膨大な情報の中で、結局何が大切なのかはっきりしている、ということでもあるんです。
推しジャンルについて詳しくなりすぎて、一週回って自分が持つ情報量の多さに混乱する、みたいな経験ありませんか?結局どこが好きって言いたかったんだっけ、みたいな。私はあるんですけど。

自分で言うと少しこっぱずかしいですが、私自身の話をすると、感想の言語化は得意です。このnoteとかでも推しゲームとか推し展示とかを無限に紹介しているのはそうなので。なので、畏れ多いことを言うと、この本の内容は、自分が無意識にやっていたことの言語化なんですが、それが簡潔な文章で書いてあるからこそのメリットをめちゃくちゃ享受できてハッピーという話ですね。

こうやって簡潔な文章で明文化されることのメリットって2つあって、
1つは、他人に説明するときにすごく説明しやすいこと、
2つめは、自分のコンディションに左右されなくなることです。

1つめはわかりやすいですよね。自分がなんとなくやってること、ではなく、こういうロジックのもとにこういう行動を自分は無意識にしていたんだ、とわかっていると説明するときの表現としてすごく楽です。特にこの本は簡潔に書かれているので、嚙み砕いて説明する必要がありません。たすかる!

少し余談ですが、加えて、著者の感想を出力するロジックと、私の感想を出力するロジックは違うので、自分が感想を出力するロジックってこういう流れだったんだ~!とわかって興味深く、楽しかったです。著者も言ってましたが、無から説明を生成するより、この2つはここが違うんだよ、って説明する方が人類にとってはやりやすいですからね。
感想の出力について、著者のアプローチはかなり「自己理解」って感じなんですよね。自分はどうしてこのシーンで感動したんだろう?みたいな。
私はそうではなくて、このシーンの感動を、このシーンの美しさを、言葉に当てはめるならどうなるだろう?というアプローチなんです。恐らくですが、私は著者とは違って、言語化(文章)以外に、非言語的な音楽という出力手段も持っているからこそ、こういうアプローチになったのだと思います。この感動が表せるなら音楽でも文章でも構わないんです。いずれにせよ、言語化等の変換によって損なわれる「何か」が少しでも少ない方法を選びます。

あと、だからこそ私は、言語化できないモヤモヤを抱えた状態でい続けるのも得意なんですが、この能力はあった方が良い、とは著者も言っていたし私も思います。おかげさまで言語化しないとすっきりしない!って他人の感想を漁りだして、結局自分何を思ったんだっけ?みたいになることはないです。単に鈍感すぎて他人の感想を読んでも主観的に理解できないからかもしれませんが。
そのわりに言語化して感想を出力するという行為を私が人よりは多めにやっているのは、記憶力が人並み以上に"ない"からです。言語化しないモヤモヤを抱えることに抵抗はないが、そのままだと自分はすぐに忘れてしまう。私が感想を出力しなければ、その何かを摂取した時に得たものはすぐに記憶から零れ落ちて、なかったことになってしまう。それは耐えられない、というある種の恐怖が私の感想出力の原動力なんだな、って気づいておもしれー!!ってなってました。

……というように、自分がどのように推しコンテンツの感想を出力しているのか、ということが明文化されると、2つ目のメリットである、感想を出力するという行為が自分のコンディションに左右されなくなります。明文化され、構造化されれば、自分の調子が悪くても手順に沿ってできるようになるんです。
状況としては、高熱で舌がバカになっていても、レシピがわかっていればいつもと同じ味が作れるようになりますよね?今まで舌で調整するしかなかった状況に、明確にレシピが与えられる、そこにこの本の価値がある、と、私は思っています。

冒頭に書いた通りマジで30分で読めるんで、興味があったら読んでみてください。私も著者同様、「推しの言語化はやればやるほど人生が豊かになる」派です。だって、あなたの推しダイマを受けて誰かが沼に落ちたとすれば、それまで幸せだった人間が1人から2人に増えるんですよ????錬金術か???????と思っているので。

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