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音楽熱想#182より~茅原実里「純白サンクチュアリィ」制作秘話

熱い想いがこもった言葉は、見えるところに書き留めておいた方がいい。
多くの人の目に触れるほど、その熱量と輝きは増していくものだから。

はい…!ということで今回のnoteでは、株式会社ハートカンパニーの斎藤滋さんがvoicyにて毎日放送しております番組「音楽熱想」第182回目の放送でオンエアされた内容をもとにお届けします。

この放送は作曲家、菊田大介さんと斎藤滋さんが語る番組の4回目にあたるのですが、その中で茅原実里さんの楽曲「純白サンクチュアリィ」について触れられている部分がとても興味深く、また貴重なドキュメントになり得ると思うので、ここに書き留め、紹介させていただきたい次第です。

茅原実里01シングルコンペ発注メモ

いままでアイドル方向でやってきた彼女ですが、2年ぶりに歌手活動を再開させます。
再開させるにあたっての方向性は「トランス」です。
はっきり言うと「I've超え」です。
でも、I'veに似てはいけない。
トランスは激しさばかり強調されがちですが、メロディーがしっかりしたトランスがやりたいです。
方向性:ハイパーメロディアストランス
イメージ:
スピード感のあるトランスサウンド
切ないメロディー(悲しみではない)
常にコード進行、例:C~E7な感じ
歌謡曲としても通じるほどのメロディー
沸き起こる衝動
ドラマチック
ここから新たな一歩が始まる
奇跡が起こる前の期待感のようなもの
激しさ&美しさ
ハモを重ねることでの多重感
冬の寒い日、霧が立ち込める湖に佇む女性の神秘的な後ろ姿

--------
(以上、voicy「音楽熱想」第182回目放送、斎藤滋さんトークより)
※ メモ以外のしゃべりなどは割愛しています。
※ 「 」などはこちらのイメージで加えています。
※ 音楽用語的に分からない部分は調べて書いたつもりですが、もし「ここはおかしいのでは」等ございましたらご指摘ください。

このような発注内容にてコンペが実施され、結果として菊田大介さんにより生み出された世界がこちらになります。

純白サンクチュアリィ
歌:茅原実里 / 作詞:畑亜貴 / 作曲・編曲:菊田大介

…いやもうこれ、発注内容そのものの仕上がりではありませんか(感動)。

斎藤滋さん:この頃(2007年)から確立してたのねー
菊田大介さん:茅原さんのやりたいことが詰まってる気がする

「純白サンクチュアリィ」については私のnoteでも以前に触れているのですが、茅原実里さんの再起とそれ以降の方向性を決定づけた1曲であると思っています。

かつて2004年に初のアルバム「HEROINE」をリリースしたものの、それ以降歌の仕事がなく、それでも歌手であることをあきらめず、路上ライブを決行してまで歌い続けた彼女に与えられた新たな可能性。それが斉藤さんが残していたこのメモに残されていると思うと、思わず胸が熱くなります。

このあたりのエピソードについては拙著noteもよろしければ合わせてご覧くださると幸いです。

それにしても、メモの内容をあらためて見返してみるといろいろな発見があります。
そう!茅原実里さんを語るとき言いたいのそこなんですよ!っていうね。

「歌謡曲としても通じる」って私が茅原実里さんを語るときいつも声を大にして言うことです。何でアニソンのカテゴライズに閉じ込めておくの?何で一般的なJ-POPと勝負させないの?茅原実里のクオリティーならどこの誰と並べようがそうそう負けないよ?って。私いっつもいろんな人にこれ言ってます!もっと世間一般の皆様に茅原実里を知ってほしい!聴いてほしい!ほら、このnote見てる皆様、上の「純白サンクチュアリィ」YouTubeのリンクをだまされたと思ってタップしてみてください!歌が始まるまで何とわずか10秒、貴方を純白と神秘の聖地サンクチュアリィ に誘います!!

…ちょっとアツくなり過ぎましたすみません(笑)。

それと「ハイパーメロディアストランス」。どっから出てきたのよその言葉とかね。でも分かる。言いたいことそういうことなんですよ。茅原実里さんの音楽を聴けば、うんまぁそうだよねって分かるこの感覚。こういう言葉をさらっと発注メモに書ける斎藤さんは天才だと思います。そしてその言葉を譜面に落とし込めた菊田さんも天才だと思います。お二方のこうした邂逅が後の茅原実里楽曲の充実に繋がったかと思うと、こういう言い方は俗っぽいですが、運命ってやっぱりあるんだなって感じますよ本当に。

…ということで。
よろしければ皆様「音楽熱想」放送をぜひお聴きください。
貴方の生活の中に、ぜひ音楽と熱い想いを。

関係者の皆様へ:

ラジオで語られた会話内容を文字起こししてまで読ませるのはどうなのかなという気持ちもあったのですが(著作権的にもこれが引用と見なされるかは微妙なところだと思います)、やっぱりこれは目に見える形で残しておかないと!と思い、書き残させていただいた次第です。問題があるようであれば対応させていただきますのでご指摘お願いいたします。

これを読んで茅原実里に興味が湧いた方へ:

茅原実里さんは今年いっぱいをもって歌手活動を休止することがアナウンスされております…😢

来月11月18日(茅原実里さんの誕生日)に活動休止前のラストミニアルバム「Re:Contact」が発売されます。

これまでも新曲発表の度に前作のクオリティを超えてきた(と思う)茅原実里さん。先日文化放送の「阿澄佳奈のキミまち!」にて1曲だけ、それも1番だけ先行公開されたのですが、その勢い、歌詞、熱量に圧倒されました。ファン補正を抜きにしても「これは凄いサウンドが来る」と感じています。

茅原実里さんのひとつのピリオドとなるこのミニアルバム、皆様の音楽体験にひとついかがでしょうか(宣伝)。

「やはり原点から聴いてみたいよ」という方にはこちらをオススメします。

なお「音楽熱想」第183回ではこの「Contact」について熱く語られていますので、興味ある方はこちらもぜひ。純白メモに負けず劣らず斎藤さんのヒートアップしたキャッチーな言葉が洪水のように流れ込んできてお腹いっぱいになりますよ(笑)。

ではでは、次のchitoseArkによる茅原実里さん関連note記事は「Re:Contact」が出る前くらいにお届けすると思います。期待されている方はいないと思いますが、引き続きお付き合いいただけたら幸いです。

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