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障害者作業所の資本主義

資本主義社会を生きる限り、労働力そのものが「商品」であり、それを「消費」する人がいてはじめて成立している。 そして自らを「商品化」した人が更に「消費」することで経済はまわる。

もとより福祉の世界はそれとは違う原理である。 その要件を満たす限り、福祉を利用することは、何も恥ずかしく思う必要のない権利の行使である。

そして、「消費者」としての権利を行使することで、経済を回している。

ここから先がめんどくさいことにあるが、「福祉業界」にとっては、利用者は、公的な補助金を得るための「商品」としての側面を持つ。

そうやって得た報酬から利用者を援助し、差額を収入とするともいえる。

作業所というのは、就労のための訓練の場というのが建前である、A型作業所の方がB型作業所よりずっと報酬は高いが(利用料を相殺して)A型月6万ぐらい、B型月1万数千円ぐらいということが少なくないかと思う(4時間勤務が多い)。 障害年金の支えがあってはじめて成り立っていることが多いであろう。

作業所の作業内容はA型B型「関係なく」ピンからキリまであると言ってよく、パンフを折って封筒に入れるだけ、弁当におかずを詰める、パソコンを用いた作業など、リハビリに近い単純作業から、確かに障がい者雇用に向けての就労支援と言えそうなものまである。

B型では単純作業過ぎて物足りず、A型で根を詰めるとなると(たとえ一日4時間でも)消耗する時には消耗しすぎるという層はいる。

障がい者枠就労を理想的目標として設定することは、多くの障がい者にとってはハードルが高すぎる。 クオリティ・オブ・ライフの向上、小遣い稼ぎになる、という以上のことを望んではいない利用者も少なくないだろう。 しかし、実は普通のバイト経験もあったという人たちも少なくない。

私が関与しようとしているのは、B型にすら通所困難でリモートのみでネットワークをつなげそうな障がい者層の得意分野を持ち寄って、Web上で何かクリエイティヴなことができないか、というようなことである。


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