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手作り堆肥のススメ!初心者でも(たぶん)失敗が少ない作り方を調べてみた

エコ活動の一環として、手作りの堆肥(たいひ)に注目が集まったのはいつでしょうか。
早いところでは、平成20年(2008年)頃から取り組んでいる自治体もあるようです。

私の手作り堆肥歴は、5年目に入ります!
仕事のつながりで、有機栽培の野菜を購入したある日。
農家さんが丹精込めて作った野菜の皮を捨てるのが惜しくなり、せめて土に返すために堆肥を作ろうと思ったことがきっかけです。
今回は、私が調べた堆肥の作り方や、実践したトラブルの対処法などをまとめて、無料でお届けしようと思います!

手作りで堆肥を作ろう

堆肥を手作りする前に、基礎知識に目を通しておきましょう。

堆肥・腐葉土(ふようど)・肥料の違い
ガーデニングの初心者の方は、堆肥と腐葉土、肥料の違いがよくわからないかもしれませんね。
調べたところによると、土の中にいる微生物が長い時間をかけて落ち葉や野菜くずなどを分解して作ったものが堆肥。微生物って、すごいですよね!
分解する際に、微生物はチッ素などを吸収しながら熱を発します。
この過程は「発酵(はっこう)」と呼ばれ、発酵がはじまると白いフワフワとしたカビ(糸状菌:しじょうきん)が目視できるんですよ!

腐葉土は、落ち葉や枯れた枝を微生物が分解・発酵して作ったもの。商品によっては、堆肥ほど完熟していない場合もあるとか。
堆肥と腐葉土は、植物がよく育つように土を改良する役割があるため、苗を植えつける前の下準備として土に混ぜて使用します。

肥料とは植物に栄養を与えるものを指し、植物や魚の粉などを使用した有機質肥料と、チッ素などの成分を化学的に合成した化成肥料(化学肥料)、両方を混ぜ合わせたものがあります。
肥料は、苗を植えつけるときや生育中に与えることが一般的です。

(中休みも含め)ガーデニング歴が20年弱の私は、野菜には有機質肥料、観賞用の植物には化成肥料と使い分けています。
本来は、それぞれの野菜や植物に適した成分を含む肥料を使うようです。私は素人なので、特に気にせず与えています。

手作り堆肥のメリット
堆肥を手作りするメリットは、何と言ってもエコ活動に参加している実感ではないでしょうか。
実際に作るとわかりますが、でき上がった堆肥の重さはスゴイです。
この分のゴミを減らしたんだ!という達成感をぜひ味わっていただきたい。
ガーデニングをされる方は、手作りの堆肥をほどこす楽しさもあるでしょう。
自分で作ったのだから、まさに安心で安全な堆肥です。

さらに、野菜くずや草木が土に返る様子を目の当たりにできる環境は貴重。
自然界のよくできたシステムに改めて感動します。お子さんの興味や学習にもつながりそうですね。

手作り堆肥の注意点

堆肥を手作りしたくても、「失敗が怖い」という人が多いかもしれません。
手作りの堆肥で多いトラブルは、腐敗や害虫による被害です。
しかし、次のポイントを押さえればそれほど大きなトラブルにならない・・・と思います(責任は負えません)。

投入できるものとサイズ
手作りの堆肥に投入できるものは、野菜の皮や食品類です。腐敗しやすい生の肉や魚などは避けましょう。
また、タマネギやトウモロコシの皮、ブドウの茎、辛い食品などは分解が進みません。卵の殻や貝殻、骨などの硬いものもNG。

スイカやメロンの皮は厚みがある上に糖分が多いので、腐敗の原因になりそうですね。
野菜や果物の種(たね)も、中で発芽するため避けましょう。
微生物が分解しやすいように、野菜の皮などは小さめに切る方がよさそうです。
腐敗を促さないように、ある程度は水分を切ってから投入しましょう。

促進剤と撹拌(かくはん)など
手作りの堆肥には、「米ぬか」や「ふすま(小麦の表皮)」、専用の促進剤などを投入します。
野菜くずと促進剤の割合が正しくないと、発酵がうまくいかないようです。
とは言え、私はきちんと計量しているわけではありません。
促進剤は、トップの画像のように入れた野菜くずの全体にうっすらとかぶさるくらいの量を振り入れればOKだと思います。

また、手作りの堆肥のほとんどは、定期的にかき混ぜて(撹拌して)微生物に空気を送ります。
屋外の置き場所は、雨が当たらない軒下(のきした)など、風通しがよい日陰を選びましょう。
直射日光が当たると、温度が上がって腐敗が進みそうですよね。

害虫の予防
「コンポスト」と呼ばれる堆肥作りの容器は、害虫が入らないようにふたを閉めて使いましょう。
私は何度か閉め忘れて、夜通しウエルカム状態だったことがあります。
こうなると、Gも侵入してしまいますね・・・涙

また、室内で野菜くずを保管する際の工夫も必要だと思いました。
私はチラシを折って作った箱に野菜くずを集め、1~2日ごとにコンポストに投入しています。
春~夏の間は室内でも虫がつくので、密閉できるタッパーや空き箱などに保存するとよいかもしれません。

私のトラブルの対処法

「虫がわいた!」「腐敗しそう!」というトラブルは、多くの方が経験しているようですね。
考え方にもよりますが、少々のコバエやガくらいであれば、自然のサイクルとして多めに見てもよいかもしれません。
しかし、Gの大量発生は困りますよね・・・せっかくのエコ活動だから、できる限り殺虫剤は使用したくない、という気持ちもあります。
トラブルの際に、私が行動したことは以下の通りです。

土を入れる
虫が増えてきたり変なニオイがしてきたりしたときは、土を入れていました。
土の中には微生物がいるので、お助け隊みたいな感じでしょうか。

石灰を入れる
Gを見かけたときや虫が大量に発生したときは、コンポストの中を強いアルカリ性にするために石灰を振り入れていました。

緑茶やコーヒーなど
夏になると、どうしてもニオイが気になりますよね。
緑茶やコーヒーなどの出がらしや重曹を投入すると、ある程度のニオイは抑えられます。

土に埋める
黒や青のカビが出た部分は、早めに取り出して庭の使わない場所に埋めました。
後から掘り返したところ、土に返っていたので大丈夫だと思います。

初心者も取り組めそうな手作り堆肥~屋外編

最近では、手軽に取り組める手作り堆肥のセットを見かけますね。
ここからは、初心者の方もできそうな手作り堆肥の方法を紹介します。

土を掘って入れる
庭の片隅などに穴を掘って野菜くずを入れ、促進剤を振り入れて土をかぶせる方法は、最も手軽で簡単。
穴を深く掘り、何層にしてもよいかもしれません。
ただし、場所によっては近隣にニオイが流れることもあるので注意してくださいね。

土に置くコンポスト
よく見かけるのは、緑や黒の大きなバケツを逆さにしたようなタイプです。最近では、陶器製や木製のおしゃれなコンポストも販売されています。
サイズが大きければ、雑草も投入できるようですね。
野菜くずと促進剤を投入するたびに、撹拌して管理します。

段ボールコンポスト
手作り堆肥の火つけ役(?)と言える段ボールコンポスト。各自治体のHPでは、さまざまな作り方が紹介されています。
調べてみると、腐敗や害虫、破損のトラブルが多めですね。
雨が当たらない場所に置き、虫よけのカバーをかぶせるのがよさそうです。
定期的な撹拌と、全体のチェックが必須と感じました。

不織布やバッグ型などのコンポスト
私が実践しているのは不織布のタイプのコンポストで、投入の方法は同じです。
これを選んだ理由は、撹拌の必要がないから!このページの最後で詳しく紹介しますね。
そのほか、最近では筒形やバッグ型などのコンポストも販売されています。

回転式のコンポスト
ハンドルを回して撹拌するコンポストで、投入の方法は同じです。小さめのサイズであれば、室内にも置けそうですね。
本体についたハンドルを回して中身を混ぜるタイプと、本体ごとグルグル回すタイプがあります。

ミミズを使ったコンポスト
苦手でなければ、ミミズの力を借りて堆肥を作る方法もあります。
ミミズのコンポストのスゴイところは、紙類や掃除機のホコリも分解できる点!
引き出し式のタイプは、1段目にミミズと土、2段目に野菜くずなどを入れるとミミズが自由に行き来して分解するようです。

初心者にできそうな手作り堆肥~室内編

室内で堆肥を作りたいときは、次の方法があります。

バケツ型のコンポスト
室内でも、小型のプラスチックのコンポストを使用すれば堆肥を作れます。
一般的なタイプと同様に、野菜くずと促進剤を入れたタイミングで撹拌します。
近年では、きれいなカラーの商品も出ていますね。少量の堆肥を作るなら、このくらいの規模でもよいかもしれません。

密閉式のコンポスト
酸素を必要としない「嫌気性(けんきせい)微生物」を用いたタイプで、専用のコンポストを使用して作ります。
投入の方法は上記と同じで、定期的にコックを開いて発酵した液を抽出させます。
密閉した状態で1次発酵をさせるため、2つの容器を交互に使用するとよいでしょう。

電動式のコンポスト
電気の力で処理するタイプで、サイズや性能はさまざまです。
上記よりも高価ですが、失敗が少なく、手軽で衛生面の心配がない点がメリットですね。
ただし、電動式には乾燥させるだけで堆肥として使えない商品もあるので、購入時は注意しましょう。

私がおすすめする手作り堆肥はこちら

それでは、私が実践している手作り堆肥について詳しく紹介します!

不織布の袋で通気性アップ
私が使用しているタイプは、不織布の袋を二重にして管理します。
ファスナーつきの筒型のバッグが外側。内側にきんちゃく型のバッグをセットして、土や野菜くず、促進剤を入れます。
少量であれば、庭の雑草や落ち葉も投入できます。

促進剤は「パルミスト」と呼ばれるもので、原料は「ふすま」と「酵素代謝物質」と書かれています。
不織布の本体の説明書には、好気性微生物を利用して発酵させるといった内容の記載がありました。

野菜くずの投入と発酵
使い方は、きんちゃくの7~8分目くらいまで野菜くずと促進剤を交互に入れるだけ。通気性がよい不織布のタイプは、撹拌しません。
冬は根菜類や白菜などの使用率が高いため、比較的早めにたまります。
夏は果物の皮が増える上に気温の上昇で腐敗しやすいので、半分くらいの量で1次発酵に移すことをおすすめします。

1次発酵をする際は、促進剤と土、水を少々入れて中のきんちゃくを取り出します。これが、かなりずっしりと来る重さなんですよ。
取り出したきんちゃくは、軒下などに置きます。説明書によると、1次発酵の期間は夏→14日ほど、冬→20日ほどと書かれています。
発酵の間は、付属のもう1枚のきんちゃくに野菜くずと促進剤を入れます。

1次発酵の期間が過ぎて開封し、まだ仕上がらない部分は発酵に戻してもよいかもしれませんね。
完熟していない堆肥はガスが発生するので、そのまま使うと植物の根に影響を及ぼすそうです。

私の楽しみ方
私は取り出したものを堆肥として使うよりも、空いた花だんに混ぜ込み、ひたすら土に返るのを見て楽しんでいます。
もちろん、でき上がった土はガーデニングに使用します。
取り出した様子がこちら↓(美しくなくてすみません)。
黒く堆肥としてでき上がっている部分もあります。

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土に混ぜ込んだ様子がこちら↓。

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花だんなどのスペースがないときは、土を入れたプランターや鉢でもよいそうです。
完全にホクホクの土に返るまでは、季節にもよりますが数ヵ月くらいでしょうか(今度きちんと調べます)。

不織布のタイプは破損しやすいので、ていねいに扱いましょう。とは言え、私が5年間で買い替えたのは1回です。軒下に置けば、数年は持つと思います。
興味を持たれた方は、ぜひ下記のページをご覧くださいね。

初心者向けのスターターキットは、こちらから。

促進剤のパルミストだけの購入は、こちらから。

紹介したコンポストを一部セレクトしたページは、こちら

手作り堆肥でエコ活動に参加しよう!

手作り堆肥の魅力はお伝えできたでしょうか。
手作り堆肥のポイントは、野菜くずと促進剤の配合と撹拌、トラブルの早期発見と言えそうです。
自治体によっては、手作り堆肥の助成金(ほとんどが一部)を出してくれるところもありますよ。
興味を持たれた方は、置き場所や予算など、生活スタイルに合った方法を選んでお試しくださいね。



恐れ入りますが。。。
※この記事を参考にして実践し、トラブルが生じても責任を負いかねます。
※商品については、ショップやメーカーに直接お問い合わせください。
※内容の転載、リライト後の記載などはお断りします。
🄫ちったっち















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