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本来の自分。

パラリンピック。

見るたびに、「すごい」の一言に尽きる。

オリンピックもそうだが、「すごい」

私には20年くらい前からダウン症のお友達がいる。
彼女は長男が通っていた学童クラブのお姉ちゃん。
それから20年。
いまだに私を呼ぶときは「○○のお母さん」と呼ぶ。
彼女も30歳を超えた。
就労支援施設でお仕事もしている。
パンを売る仕事。
私にいつも「パンの注文は?」と連絡が来る。
注文すると「ありがとっ」って。
このやりとりが、たまらなく大好きだ。

たまに、二人で買い物やご飯を食べにいく。
買い物はいつも100均。
いつの日だったか、買い物中に商品を彼女が選んでいた。
手に取った商品を私に見せて「これ買う」と。
そのノートの表紙には…

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いつ、何処で、誰が、何を、どう言おうと自分は自分だ。

ハッとした。
彼女は別にこの言葉に対して、なんとも思っていない。
でも、彼女がこの言葉を発したら…
あまりにも説得力がありすぎて、私はクスッと笑ってしまった。
彼女はスタスタとレジへ向かう。
歩く姿もまた可愛い。

買い物して、プリクラ撮って、アイス食べて。
会話は何てことない話。
だけど、目の前の彼女はいつもニコニコ。
「好きな子いるの?」と聞くと
「いないよ〜」と可愛いムチムチの手で頭をかきながら頬を少し赤くし照れてる。

帰りの車に乗る時も、よっこいしょっ!ってお尻を持ち上げ手伝ってあげる。
きっと私ならこんな時「ごめんね」というだろう。
彼女はしてもらったことに対して「ごめんね」とは言わない。
必ず「ありがとっ」

そうだよ、これほとんどの人が言ってしまっているよね。

”ありがとう”ではなくて”ごめんね”

いつも彼女から教えられることが、沢山ありすぎる。
また、今日も「パンの注文ないかな〜」って連絡がきた。
嬉しい瞬間だ。

その時パラリンピックの水泳がやっていた。

彼女は水泳を小さい頃から今もずっとやっている。
プールで見たときは、泳ぐのがゆっくりすぎて溺れてないか心配した。
そんな彼女は水泳の大会で優勝したこともある実力者。

すごい。

彼女は自分のペースで生きている。
目もあまり見えていないみたいだけど、ひとりで歩く。
決まった道を自分のペースで。

人は危ないとか、心配だとかいう。

でも、

なんと言われようが、自分は自分なんだ。

それが本来の人間なんだろう。


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