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日めくり橋本治

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橋本治の本の中からの言葉を紹介します。日めくり感覚でどうぞ。
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やるか見るかのどちらかしかない、それが愛だ

橋本治自身も登場、幻の小説『少年軍記』

愛する方法

『少年軍記』続報

昨日の日記で、「最近入手した対談記事」と書いたので、もしかしたら出典が気になる人もいるかと思いますので続報です。 これを読んだら読みたくなります、『少年軍記』。 橋本治の本を読んでいると全共闘の話はよく出てきたりもするんだけど、いまだにイメージが掴めません。「橋本さんにとって、全共闘って何ですか」という問いが普通にできて、違和感なく受け止められるってことは、同時代を生きた人にとっても「何だったんだろ?」的な出来事だったのでしょうか。 橋本治が書いた全共闘の小説読んでみたかっ

“媚び”の記憶

作者の主張より描写を

差別の根源

最も効率の良い、非効率を克服する訓練

結婚という「決断」

 梅が咲き始めて、着る服が一段軽くなったら、気分はもう春。いそいそと取り出して読み始めたのは、『春宵小論集』。橋本治四季四部作を季節ごとに読むプロジェクト第3弾の始まりです。  本書冒頭は、一年にわたり雑誌に連載されていた連作エッセイ「A SONGBOOK FOR HOLLY GOLIGHTLY」。Moon RiverやTennessee Waltzなどの歌詞とその翻訳、曲にまつわるエッセイが12曲分。『恋の花詞集』の前に読むのにもピッタリだとも思ったのでした(今読んでいる『

橋本治『江戸にフランス革命を!』読了

橋本治『江戸にフランス革命を!』中公文庫版、上中下巻を読み終わった。 下巻を読みながら『ひらがな日本美術史6』を読み返していた。偶然ではあるけれど、この2冊はいずれも「江戸時代の終わり、明治の始め」を書いているという点で近接しているのでおもしろかった。 私は『ひらがな日本美術史』全7巻という長大なシリーズで最も重要な章は6巻の最終章だと思っている。それをなんとかまとめるつもり。時代を順に追ってくる中で、江戸時代が終わったところに置かれる「弥生的ではないもの」という章。取り上げ

町人学者で生きていく

 仕事が繁忙期で読書の時間が取れなかった先日、「大学院で研究する選択肢もあるか?」と思い立って調べたことがあった。  結論としてあまり現実的ではないことに気づいて諦めた。単純に、家から通える場所に大学院がない。あと学費が払えたとしてもその後の生活費の問題もある。それから、私は夕食を家族と取ることで一日に失ったエネルギーの大部分を回復させているので、その生活スタイルを変えたくない。  そして、私の仕事とライフワークである橋本治の研究は相互補完的関係にあることも事実。仕事を頑張る

気がついた人間がやらなくちゃいけないんだ

日常語に内実はあるか?

自分の現実