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立春という静かなニューイヤー

立春。

旧暦の一年の始まりを、新年ととらえて決意表明したり、新しいことにチャレンジしたりという雰囲気は少し前からあったけれど、今年はそれがひときわしっくりくる。

例年12月は追い立てられるようにバタバタで、紅白、除夜の鐘、初日の出を経て、半ば強制的にハッピーニューイヤー!となるのだけれど、2月のこの時はそれはそれは静かだ。

それでいて、ヒヤシンスがそっとほころんだり、息子のお迎えの時間に日が長くなっていることを実感したりと、春の気配はたしかにある。1月1日よりもずっと静かに新しい年の足音を感じることができる。

緊急事態宣言が延長され、メインの仕事の取材も一時停止してしまったので、立春にかこつけて2月は毎日平日、日記のようなものを書こうかなと思う。

毎日。これはなかなかのハードル。

見栄っ張りなので、何か書くならしつこく推敲してしまうし、写真もちゃんと撮りたいし、自分が発信しなくても似たような記事はたくさんあるし、と言い訳してやらずにいたけれど、とりあえずクオリティーよりも毎日、ただ毎日書き記すことを大切にしてみたい。

§

さて、昨日は節分だったわけだけれども、わが家は恵方巻きを食べていない。

インスタグラムのタイムラインを見れば、次から次へと流れてくるおいしそうな恵方巻きの数々!スーパーの掲示板には、今年の恵方巻き販売本数が商品ごとにグラフ化されてランキングされている。

「これは...アレだ〜。ブラック企業の営業成績表とかで見るやつだー」

と驚きつつ(そういうものが実在することに)、面倒なので豆まき用の大豆だけ買って帰った。保育園のお迎えに行くと息子に「ぼく、今日のりまき食べたい」と言われる。節分がのりまき食べる日だなんて、どこからその情報を仕入れてきたのか。

行事に合わせて決まった食べ物をいただくということ。

私もそれは好きだけれど、ここ数年はもう「気分がのればやる、のらなければやらない!」と決めている。

恵方巻きを巻くことも、七草がゆを食すことも、水無月もうなぎも梅仕事も手前味噌も、やる気になればやるけれど、やる気が出なければやらない。やらなければならないなんて、食べなければいけないなんて、誰も決めていないもの。決めてしまっているのは、自分だ。

そう割り切ると本当に気楽で、罪悪感もなく、息子には「来年気分がのったらね」と答えた。

私が子どものころは、節分に恵方巻きなんて食べなかったけどなー


[一日一景]
___1日1コマ、目にとまった景色やもの、ことを記しておきます。

ヘアメイクアップアーティストの松田未来さんがディレクションするネイルポリッシュ〈rihka〉のネイル、色はfig。
こんな派手な色絶対似合わない!と思い込んでいたけれど、イエベの私でもなぜか馴染む。〈rihka〉はどの色も透明感があるので、肌馴染みの良さがすごい。これは塗った人にしかわからないと思う。
指先に色があるだけで、こんなにもPC仕事や日々の所作に喜びが生まれるなんて知らなかった。


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