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追われると逃げたくなる法則

この時期、年賀状とかおせちとか そんな文字を街で目にして“一年がもうすぐ終わってしまうよ” と急き立てられるようで、気持ちがハッとしてギュッとなる。

追われるような感覚が苦手です。

予定が立て込んでたり、締め切りが迫っていたり、物がいっぱいあると苦しくなって逃げ出したくなる。
プレッシャーや圧迫感に弱い。
ぎゅうぎゅう、ぐいぐいって感じが苦手で
私にとって余白や空白や自由は不可欠で、とても大事なものなのです。



以前、若者の “詰め込み症候群” や “ 空白恐怖症 ” についての特集を見ました。
それは、予定が詰まっていないと不安になるため 無理にでも予定を入れてスケジュールをぎっちり埋めるというものでした。

少しの余白もないほどに、朝から晩まで一日中予定や約束で埋める。
本意ではそれをしたいわけでも その人に会いたいわけでもなく、ただ時間や人に追われることで空虚から逃れようとする。
予定がないことや ひとりでいること、自由であることが怖くてたまらないのだという。

私とは逆なんだね。
でも、不安に追われることから逃げたくなる気持ちは同じ。


私は同じような理由から 人混みもちょっと苦手でなるべく避けます。
あと、買いだめができません。
冷蔵庫がぎっしりと詰まってるのも苦手なんです。
物がたくさんあると、使わなきゃ 食べなきゃって焦る。
だから日用品や食料品はマメに買い足す方式です。
ちょっと面倒な気がするけど、私にとってはそのほうがいい。

きっと雑踏がホッとする人もいるだろうし、
ストックがたくさんないと不安に感じる人もいるのだと思う。
不安の要素もいろいろなんだね。


買い忘れて “ あーん、ないー ” って失敗はよくあって、さらに最近、そろそろなくなるな って思って買ったのに、そのことを忘れて使用頻度の低いものをまた買ってしまって “ あーん、あるー ” という失敗が続いてちょっと焦っている。

同じものが目の前に並んで 頭の奥で チーンと鳴る。
記憶力、管理能力が著しく低下しているもよう。


締め切りに追われるとキリキリするから、なるべく早め早めと心がけるけど やっぱり逃げ腰。
けれど面倒くさがり故に しばりがないと 始めることすらなかなかできない。
いつまでも遠目に見てほったらかしになる。

やっとこさスイッチが入って腰を上げたのなら さっさと終えて放ってしまえばいいのに、なんだかんだ おなかに抱えて温めてしまう癖があるから、結局期日間際まで落ち着かない。

追われたその先で ホッとできたら ま、いっか。
そこがゴールだったら むしろいっか。


もう10月も半分が過ぎていた
やらなければならないことが音もなく積み重なって
見えない何かに追われているようで
少しだけ逃げたくなっている
そんなときは気分を変えて
ちょっと甘めのレモンティーにする


ひと息 ふた息つきながら、自分のペースで。
どうぞよい一日を、よい一週間を。




 #43.  『 不安 』

⭐︎ブルーブラック 滲むインクは戻せずにただ広がってゆくを眺める

⭐︎パカパカと鳴くパンプスのため息のオフィスへつづく駅の階段

        ー ちる ー

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