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また霧の中で鳥見 探鳥会レポート<S峠編>1/3話 2024年7月

 先日、ゆる支部の平日探鳥会に参加してきました。
 場所はS峠です。

 S峠の途中、ここが火山だと感じられる地帯を通過します。

 岩がゴロゴロした草木も生えぬ不毛の地、あちこちから吹き出す蒸気、そして異臭。
 でも、硫化水素ガスのにおいが私はわりと好き。

 有毒ガス地帯を華麗に通り抜け、S峠に到着しました。

 私が着いたときには既にたくさんの人が集まっていました。

 駐車場脇にバイオトイレがありました。
 「1日70回までです」とトイレ使用上限が書かれていて、思ったよりも少ないことにおののきました。
 水も貴重品のようで、水道の代わりに手指消毒用アルコールが置いてありました。

 すぐに定刻になり、集まるように声がかかりました。

 今日は涼しい山の中の探鳥会のせいか、多くの参加者が来ていました。

 役員のあいさつとコースの説明がありました。

 その後、円陣になって端から自己紹介をしていきました。
 人が多くて遠くにいる人の声が聞き取れなかったくらいでした。

 この日の天気予報は曇りのち雨で、思ったよりも空が明るい感じでした。

 探鳥会ご一行は進みました。
 最初は駐車場周辺の湿原を歩くそうです。

 未舗装の道のあちこちに水たまりがあり、長靴で正解だったと思いました。

 5分ほど歩いたでしょうか。

 前の方から声がかかりました。
 「水たまりで通行止め、引き返します」

 ちょうど真ん中あたりにいた私は後方へ復唱しました。
 「水たまりで通行止め、引き返すそうです」

 最後尾が特に反論もせずに元来た道を戻り、また駐車場に出ました。

 最後を歩いていた役員が
 「山の天気は変わります、傘を持っている人は傘をお持ちください」

 こうに声をかけてくれて、車に傘を取りに戻った人がいました。

 見上げると確かに空は鉛色を濃くしていました。
 念のためリュックを確認すると折りたたみ傘が入っていました。

 探鳥会ご一行は別の砂利道を進みました。

 遠くの空に鳥が飛び交っているのが見えました。
 「あの辺りに鳥が飛んでいませんか」

 黒い点にしか見えませんでしたが、イワツバメのようでした。

イワツバメ(黒い点)

2につづく。


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