探鳥会レポート<K山編>2/3話 2023年3月 コゲラのマンション。
先日、ニコ支部O分会主催の探鳥会に参加しました。
場所はK山です。
ウグイスのホケケキョという鳴き声を楽しみながら探鳥会ご一行は進みました。
分会長が大きな杉の木を見上げました。
振り向いて
「そこにキクイタダキがいます」
と、言いました。
「えっ、キクイタダキ!?」
これまで私はキクイタダキを見たことがありませんでした。
風が杉の木の葉をゆらして、風に負けないように羽ばたく小さな翼が見えました。
「……あれがキクイタダキ……」
小さな小さなキクイタダキは、すぐにどこかへ飛んで行ってしまいました。
結局、見えたのは翼だけだったし、まったく撮れませんでした。
キクイタダキは日本で見られる鳥の中で一番小さい鳥なのです。
分会長いわく、体が軽いので、風に飛ばされないよう小鳥が羽ばたいていたら、それはキクイタダキなのだそうです。
いつかちゃんと会ってみたい鳥です。
探鳥会ご一行は遊歩道を外れて、舗装された道路を渡りました。
道路の反対側に駐車場があり、そこから登山道が続いていて、しばらく山の中を歩きました。
小鳥が多くて、シジュウカラやカワラヒワが姿を見せてくれました。
そのまま丘の上まで行くと、人工沼のような場所があり水芭蕉が芽を伸ばしていました。
「水芭蕉にはまだ早いね」
まだつぼみも見当たりませんでした。
周囲からコココというキツツキ類が木をたたいている音がしました。
分会長が
「音が小さいから、コゲラかな?」
と、言いました。
コゲラは小さいキツツキです。
その子が木をクチバシで叩いている音だということでした。
ある参加者が周囲を見回して、近くの枯れた木にたくさん穴があるのを見つけました。
「なにあれ、今まで何度も来ていたけど、気がつかなかった」
それは全部コゲラがあけた穴でした。
コゲラは枯れ木に巣を作ります。
きれい好きなので、古い巣は使わず(衛生面の問題だと言われている)春になると新しく穴を開けます。
「どおりで、コゲラが多いわけだ……」
なるほどと感心する参加者でした。
シジュウカラやガビチョウの鳴き声を楽しんで山を下りました
住宅街を歩いて、大きなお寺の前を通りました。
参道を横切るように流れる水路は、とても水深が浅くて、そこにキセキレイがいるのを参加者が見つけました。
「奥にはセグロセキレイもいるよ」
「今まで、こんな水路をチェックしたことはなかったなぁ」
地元の人たちが、新しい鳥見スポットの発見に、とても嬉しそうにしていました。
観光用に門戸を開いているお寺だったので、ここでトイレ休憩となりました。
3につづく。
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