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鳥見ハイキング<U湖畔編>1/3話 2022年7月 倒木で行き止まりと言われる。

    先日、鳥見仲間で茶飲み友達のモカさんとU湖畔へ行ってきました。

 私は5:30過ぎまで布団でごろごろしていました。
 夏鳥に会いに行きたいけど、どうしようかなぁ~、ごろごろ。

 そこへモカさんからメールが入りました。
 「今日、午前中にU湖に行くなら、付き合えるけど?」
 それに返信をしました。
 「えー、今から?」

 返信してから考えました。
 今から支度をしたら、8:00なら行けるかも。
 再度返信をしました。
 「8:00過ぎてもいいなら、頑張るー!」

 朝食と片付け、身支度、金魚の水槽の水を替えて、ベランダの植物たちにはお水。
 コーヒーの準備も忘れずに。
 もともと鳥見に行くつもりだったので、鳥見の準備はできていました。

 途中で合流し、U湖畔に着きました。
 午前中にU湖畔に来たのは久しぶりです。

 メイン駐車場から離れた所に停めたのですが、駐車場にはすでに何台か停まっていました。
 モカさん曰く
 「釣りじゃない?」

 私たちも日焼け対策と防虫対策をして、鳥見への第一歩を踏み出しました。

 湖畔の東側は木の密度が濃く、道路脇のコンクリート打ちっぱなしの部分が苔に覆われていて、触ったら柔らかそうでした。
 いつ、どこから鳥が飛び出すかと、慎重に足を勧めます。

 木の上をカサッと動く影を見つけました。
 「あ……リス?」
 鳥ではありませんでしたが、可愛かったので撮ってみました。

木の実を食べている、リス。

 前に見えたのは軽トラで、そばにいたのはいかにも走り込んでいますといった風情のおじさんでした。
 マラソンランナーみたいな本格的ウェアに、むき出しの腕や足には筋肉の筋がくっきり浮いています。

 おじさんは、初めて見る顔だなーという顔をして
 「何かいたかい」
 こう聞いてきました。

 このおじさんは後日再会した時にいろんな話を聞かせてくれます。
 おじさんは山に入るのを仕事にしていて、むこうの山にはクマタカがニホンジカを狩るための崖があるとか、あっちの山にはマツタケがあって売り上げ50万円が俺のお小遣いとか。

 そして、ランナーのおじさんは、通りすがりの人を「この人、大ベテラン」と言って引き合わせてくれることになります。

 この時は、そんな未来があるとは知らず
 「おはようございます」
 「まだ来たばかりで」
 などの普通にあいさつをしたのでした。

 (でもね、縁って大事!)
 (なにがきっかけになるか分かりませんよ!)

 ランナーのおじさんは
 「珍しい鳥なら、次のカーブ」
 「さっき、女性が撮っていたよ」
 けっこう具体的に鳥の名前と場所を教えてくれました。

 さらにランナーのおじさんは重要なことを教えてくれました。
 「この先、倒木で行き止まりだから」
 「えー、そうなんですか」
 「漆の木なので、俺にも手が出せなかった」
 「え……」

 ランナーのおじさんに教えてもらわなかったら、さわって、かぶれて、後でかゆかゆになったかもしれません。
 命拾いをした私でした。

2につづく。

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