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正解の無い この世界で*𓈒


「殻を脱いでしまったカタツムリは
 何になるのだろう」


大学受験真っ只中の息子の言葉です。
息子は、2年時に理系を選択しましたが
後から自分は理系では無いと気づきました。

文理選択の時点で成績の良かった理系を
選択したのですが
本人は違和感をずっと抱えていました。

そして、3年生になって
数学Ⅲを捨てました。
先生と相談して、数学Ⅲ授業中は
受験に使う数ⅠAⅡBをやっています。

みんなが理系の学習を進める中
違う勉強をする孤独感や疎外感から出た
言葉が先ほどの言葉です。

理系にいながら数学Ⅲを捨てるのは
カタツムリが殻を脱ぐようなものだそう。
たぶんそれ以上の意味も込められている言葉。

殻を被っていれば
みんなと同じカタツムリ
みんなと同じ安心感があり
自分を守ってくれる。

でも、
その殻は自分の望む殻じゃないみたい。
その殻はなんだか居心地が悪い。
その殻は必要なのだろうか。

自分の心が望まない殻を
脱いだ息子の勇気を
私は尊重します。

殻を脱いだ息子は
ナメクジに進化したのだと思うのです。

ナメクジは、
カタツムリが殻を退化させ進化したもの。

殻を脱ぎ捨てることで
狭い隙間などどこへでも
行けるようになりました。

殻に籠って外敵から身を守ることは
できませんが
殻を維持するためにカルシウムを
摂る必要はありません。
自然界の陸上でカルシウムを摂取するのは
大変なのでナメクジの方が有利と
されています。

そんな話をしたら、
笑われてしまいましたが
このナメクジへの進化はけっこう核心を
ついているのではないかと思うのです。

違和感を感じながらも
みんなと同じがいいから殻を被る
マジョリティに属すること
会社に属すること
学校に属すること

自分の心に従って殻を脱ぎ捨てる
大多数から外れてしまう
会社は守ってくれない
先生や学校は守ってくれない

自分で選択してナメクジへと
彼は進化したのだと思うのです。

どこへでも行けるナメクジへと。

その選択が
正解か不正解かはわからない。

でも
正解か不正解かなど
誰が決めるのだろう。

この
正解の無い世界で
正解があるとしたら
それは
自分の心だ。

たとえ選択が
間違っていたと思う時があっても
不正解は無意味を意味しない*𓈒

あぁ 答えがある問いばかりを
教わってきたよ
そのせいだろうか
僕たちが知りたかったのは
いつも正解などまだ銀河にもない

なに一つ見えない
僕らの未来だから
答えがすでにある
問いなんかに用などはない

あぁ 答えがある問いばかりを
教わってきたよ
だけど明日からは
僕だけの正解をいざ 
探しにゆくんだ
また逢う日まで

次の空欄に当てはまる言葉を
書き入れなさい
ここでの最後の問い

「君のいない 明日からの日々を
 僕は/私は きっと   □□□□□□□□□□□□□□□□□□」


制限時間は
あなたのこれからの人生

解答用紙は
あなたのこれからの人生


答え合わせの
時に私はもういない

だから 採点基準は
あなたのこれからの人生

「よーい、はじめ」


「正解」RADWIMPS
作詞:野田洋次郎
作曲:野田洋次郎

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