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これから羽ばたいていく方に

※こちらの記事は再編集して2022年1月19日に公開したものです※

皆さまこんばんは。この一週間は滝のような雨の日が多かったですね。いかがお過ごしですか。今日は久しぶりにnoteのお題から書いていこうかなぁ、と。

#人生を変えた一冊 。本の虫というほど読んでいるわけではありませんが、何故か引く本惹く本がどしっと人生観を伝えてくれるものが多くて…その中でも強い衝撃を受けた一冊を綴らせてくださいね。

パウロ・コエーリョ著 アルケミスト -夢を旅した少年-

これはもう言わずもがな有名な一冊ですね。著名人オススメの一冊特集などでは誰か一人は必ず、すすめているもの。私自身は高校の図書室で出会った一冊。きっかけはカバーの絵が可愛かったから、ただそれだけ。

パウロさんのものは“ベロニカは死ぬことにした”、“悪魔とプリン嬢”とあわせて3冊読ましてもらったけれど、中でも夢についての話が濃い一冊。まずはあらすじをどうぞ!

夢を追求している時は、心は決して傷つかない。それは、追求の一瞬一瞬が神との出会いであり、永遠との出会いだからだ。夢を旅した少年サンチャゴの物語。世界22カ国で読まれているベストセラー。

引用元:amazonより

タイトルのように人生を歩んでいく中で夢を追いかける姿勢についてしっかり描かれていて。印象に残った文章を読書記録に時たまつけているのですが、今回はその記録の中から今の私が見て心惹かれたものをいくつか挙げます。

青枠で囲まれた範囲は本文からの引用ですので、ここからは #ネタバレ を含みます。ご注意くださいね。

他者からの視線と自分のありたい姿

「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」

割と冒頭に出てくる一文。これは少し解釈がずれてしまうかもしれませんが、まず自分が何かに憧れたとき、それは他者からの視線も意識してのこともあったかもしれない。もしくは途中から気になりだした方もいるかもしれない。

当初の夢というものからだんだんと他者からの視線へと本題がそれていくことを指摘した一文で。ある程度社会人経験をしたあとに読むとぎくりとする人もいるのでは。

時を経て本質的なことはおざなりに、その他者からの視線を気にしすぎて今の地位にすがるようにして動けなくなってしまっている、ということも多いのではないのでしょうか。

とは言っても、本質的なものを突き詰めていたら他者からの視線への意識がなくなっていった、という方もいるかと思いますが。

夢を追いかける姿勢

先程は他者からの視線を気にするばかりに動けなくなってしまう、というところを取り上げました。しかし、少年は気づきます。

少年は風の自由さをうらやましく思った。そして自分も同じ自由を手に入れることができるはずだと思った。自分をしばっているのは自分だけだった。

この一節にもあるように、夢を追いかけるのも追いかけないのも自分次第だと気づき、少年の旅ははじまるのです。

では本質的な夢を追いかけるというとき、どのようなことに気をつければいいのか、そちらについて触れている部分をまとめてみました。

「背後に残してきたことを考えてはいけない」

「夢を追求してゆくと、おまえが今までに得たものすべてを失うかもしれないと、心は恐れているのだ」

「恐怖に負けてはいけないよ」

本当はまだまだあるのだけど…ひとまずこの三文で。

こう歳を重ねるうちに、今まで積み重ねてきたものを捨ててまで、夢を追いかけるということがいかに難しいことか、と実感するようになり…。

この本を初めて読んだときは高校生やったし、全然わからへんかったけど、ついに私でもわかるようになりました。そう、この年になったから、ぎくりとさせられた。

保身に走ることはよくあること、でもその保身を捨てることが夢を叶えるための一歩になると背中を押してくれるこの言葉たちは勇気をくれました。しかし、

決心するということは、単に始まりにすぎないということだった。

夢を追いかけようと決心すること、それはあくまでもスタートにすぎないということも本当の優しさを持って伝えてくれるのです。

人生と幸福

さて先程は夢を追いかける姿勢についてまとめましたが、夢ばかり追ってそれを実現することばかりが全てではないことも触れられています。

『幸福の秘密とは、世界のすばらしさを味わい、しかもスプーンの油のことを忘れないことだよ』

そう、壮大な夢ばかり見るのではなく、目の前にある小さな幸せをもきちんと感謝し受け止めていく、ということこそ幸福なのだということも忘れてはいけません。

なかなか夢が叶わず歯がゆい思いをしているときに、ふと今目の前にある幸せに気づかせてくれる、そんな一文だと思います。そして本文中でも深いなと思う一文が、

「毎日の中に永遠があるのだ」

噛めば噛むほど本当に味わい深い言葉で…。普段何気なく過ごしているこの毎日にハッとさせられる一文です。

今という、シンプルな毎日はかけがえのない1日だと、改めて日々を大切にするということを考えさせられますね。

おわりに

正直夢を追いかけることだけが人生のすべてではないと思います。もちろん、それは作中でも触れられていて。

「何をしていようとも、この地上のすべての人は、世界の歴史の中で中心的な役割を演じている」

趣味に情熱を注ぐ人もいれば、大切な家族のために生きる人もいるだろうし、どんな人生も素敵だなぁと思うから、人それぞれ自分が満足すればそれでいいんじゃないかな。

ただ夢を追いかける、羽ばたいていく人生を送りたいという方にはぜひ読んでいただきたい一冊だなぁと思います。

まぁ私もそんなうちのひとりやから、読書記録に書き残した一文に救われて、そして勇気づけられて、また一歩前進する原動力になる。
学生の頃の自分より遥かに実感を伴うことが多く、そして何よりあの頃にはなかった葛藤がここにあるからこそ、そう感じるのかもしれません。

読み終えたのは10年近く前で途中あやふやな記憶を手探りに書かせていただいたので、多少の解釈の差はご容赦くださいね。

私は浅く広く多趣味な方だとは思うから、そんな知った口で語るなと言われてしまえばそこまでなんだけれど…。

ラジオでもお話しているのでよろしければ。

長々と失礼しました。どこかでオマージュコーデも組めたらいいな。この系統のもの全然持ってないんやけど。笑

さ、今週はここまで。やたら長ったらしく書いてしまいました…。また良ければ来週も読んでやってくださいね。

 
Chiro (Chihiro Takatsuka)
大阪府出身。2013年より主にフランスヴィンテージを取り扱うPetit Bonheurに販売員として勤務。現在はデジタルディレクター、ビジュアルプレスも兼任している。また"ヴィンテージをもっと日常に!"をモットーに主にInstagramにてレディースのヨーロッパヴィンテージについて発信している。
 
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