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短編『何も気にならなくなる薬』その217

映画館は私にとって少しばかり遠い存在になっている。
映画を好きな人達との会話でそれを痛感した。
近くに映画館がないわけでもない。ましてや時間がないわけでもないし、お金がないわけでもない。
観に行こうと思えばいつでも行ける。
そういう中途半端な状態だからこそ足を運ぶきっかけを失ってしまっているのかもしれない。
世の中には娯楽が腐る程ある。
読書も音楽もそして映画も。
いざ手を出そうとすると何処から手を出したら良いか分からない。
しかし、そこに正解も不正解もない。
仮に自分に合わないハズレを引いたとしても、それはそれで笑い話にもできるだろうし、今後それらの作品を選ぶ時の指針になる。
無駄なことはない。

便利な世の中で、動画配信サービスを使えばいつでも観られる環境がある。その気になれば映画は好きな画面のサイズで見ることができる。
その人曰く「新しいものと古いものを観ると良い」と教えてくれた。
どちらかばかり見ていても考えや好みが傾いてしまうからだろうか。
その真意を知るにはもう少し時間が掛かりそうだ。

これをきっかけに、月一本、映画を見ることを当面の目標にしてみる。
感想を載せるかどうかはとりあえずおいておいて、
『七人の侍』を観ることにした。
今更すぎるかも知れないが、そんなことを気にしていては前に進みようがない。


美味しいご飯を食べます。