【単品販売】肉を切らして骨を断つ~FC2からmyfansへメインプラットフォーム乗り換えに成功した全過程
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おはようございます!
FC2などの買い切り方プラットフォームでは商品単体の販売価格、myfansのようなサブスクを中心としてファンクラブ型プラットフォームではプラン価格をいくらにするかというのは誰しもが迷うところですよね。
特にFC2だけで商品を売っていたところからmyfansにも進出してサブスクを始めるとか、今までmyfansだけやってたけどFC2でも販売を始めるといったように性質の全く違うプラットフォームで新たに価格設定をするとなったときはかなり値段設定が難しく感じるでしょう。
僕自身FC2だけで運用していたところ、諸々の事情からmyfansに軸を移そうと決意した時、価格設定を決めるまでにかなりの時間と労力を費やしました。今では自分なりにプラン価格設定、単品価格設定の基準が明確になるに至りました。
ということで今回は今まで活動していたのとは別のプラットフォームに移行した際の価格設定方法について書いていきます。
活動初期の商品価格設定に関しては下記記事を参照してください。
単品販売中心かサブスク中心かで価格設定方法が全然違う
まずプラットフォームは大きく分けて2種類あります。単品販売中心のプラットフォームか、サブスク中心のプラットフォームです。FC2は前者で、myfansは後者です。他のサイトも大体このどちらかに分類されます。
ほとんどの方はどちらか一方の性質を持ったプラットフォームで販売をはじめ、一定期間一つのプラットフォームのみで活動を続けます。売上が一定数上がったり、撮影や編集が効率化されてきて、お金や時間に余裕ができると別のプラットフォームへの活動拡大を検討しはじめます。
この時今までとは違う性質を持ったプラットフォームに進出するとなるとかなりガラリと価値観を変えないと大失敗をしてしまう可能性があります。
例えばFC2で1本1980円の作品を売っていたとします。順調に売上を重ねてmyfansに進出するときに月額プランの価格設定はどうするのがいいと思いますか?
「FC2に上げていた作品を週に一本ずつリリースする予定だから、毎月4本作品を見ることができる。ということは1980×4=約8000円の月額設定にしようかな」
こういう考え方は大変危険です。おそらくこのままmyfansで活動を開始してもよほどのことがない限り加入者はほとんど増えないでしょう。たまに加入があったとしてと1ヶ月以内に解約されて「利用料金が高い」と言われてしまいます。
なぜこの考え方がダメなのか、理由わかりますか?
単品販売は所有、サブスクはレンタルと考える
映画で考えるとわかりやすいです。人気映画のパッケージ版を発売直後に新品で購入しようと思ったら通常版で5000円、限定版で8000円とかします。
一方でTSUTAYAとかGEOとかでレンタルしようとしたら、一泊二日や二泊三日で借りても400〜500円で済みます。旧作レンタルだとしたら一週間100円とかまで価格が下がります。
単品販売とサブスクもこれと同じです。単品販売だったらそれなりに値が張るけれども、サブスクだったら0を一つ減らすくらいの価格が適正だったりします。FC2に慣れた後にファンクラブ運営をするとなるとここがなかなか受け入れ難いんですよね。
FC2で作品を購入したら、基本的に未来永劫その商品はあなたの手元に保管されます。一方でファンクラブの月額会員になって動画が見られるようになったとしても、その商品はあなたのものにはなりません。プランから退会したらその瞬間から商品はあなたの手元から消えてなくなります。所有権はあなたにありません。
僕も最初サブスク価格設定で大失敗しました
前の章のような理解が難しいのは僕自身が一番よくわかっています。なぜなら僕自身がFC2からmyfansに軸足を移そうとした時のプラン価格設定を盛大にミスったからです。
FC2で作品を売っていた時は単品の価格をかなり高くしていました。基本は2980円くらいでしたが、4980円のものもしょっちゅう出していたし、1万円のものを強気に販売していたこともあるし、最高で3万の作品も出したことあります。それでも好調な売上を出していたのですから、全盛期のFC2は相当商品が売りやすい環境だったんだなと思います。
そこから色々あってmyfansに本格参入しようとした時、とある監督仲間からこう言われました。
「珍貝さんの作品って4000円とか5000円くらいの作品が多いから、月に4本旧作公開して月額一万円とかでも十分お得ですよね」
確かに、と当時の僕は思いました。他の販売者が月額1000円とか2000円でやってるのを見ても「なんでそんな安くしてんだよ」と思ったし、月額5000円でほぼ毎日のように動画上げてる人を見て「そんなにたくさん出しまくって5000円じゃ元取れないじゃん」とか思っていました。
というわけで、僕がmyfansで最初に設定したプランは「スタンダードプラン: 1万円/月」の一本勝負。更新するのは毎週一本の長編動画と、それに付随する何本かの特典動画(シャワーシーンやシークレットトークシーン、延長2回戦シーンなど)。FC2の時の単価を考えると全然元が取れる価格だったので、まだ知名度の低い初期段階でも数十万円分くらいは加入してくれるかなと期待していました。
結果はこれです。
プラン加入者: 0人。かろうじて単品購入があって収益は出たものの、見るも無惨な結果。
「きっとまだ知名度がないから売れてないだけで、コツコツと新作を上げ続けて地道に宣伝し続ければきっと加入者が増えるはず!」
そう信じて次の1ヶ月必死こいて頑張った結果がこれです。
プラン加入者はごくわずか。ほとんど単品販売での売上のみ。最初の1ヶ月はまあ許せるけど2ヶ月続けて加入者が増えないとなるとこれはコンテンツの内容が運営のやり方のどちらかに致命的な欠陥があるに違いない。そう考えました。
まずコンテンツの内容の線はすぐに消しました。なぜならどの作品もFC2でしっかりと売上を立ててくれたクオリティの高い作品だからです。別に中身を隠したり煽って売った類のものではなく、純粋に作品の内容を評価していただいたものなのでそこは疑いようはありません。
だとしたら運営体制に問題があると考えるのが自然です。そうなったら一刻も早く軌道修正すべきなのです。
しかし、僕はここで「間違った軌道修正」をしてしまいしました。
珍貝が犯した間違った軌道修正
僕がやってしまったのは以下の方法です。
10000円プランの入会金額を初月30%オフの6000円に設定した。
これは初期段階で絶対にやってはいけないことだと考えています。安売りをすること自体否定はしませんが、ここでやっているのはただ単に入会する人を増やしたいがための表面的な安売りに過ぎないから最悪なのです。
これをやってしまうと何が起こるのかというと、「表面的な入会」が増えます。大して投稿内容も見てないのに「とりあえず安くなってるから入ってみよう」と判断して入会する人が現れるのです。
どんなキッカケであれ入会者が増えるならいいじゃないか、と思う方もいるかもしれません。しかし、この場合は非常によくない増え方と断言できます。初月割引は基本的に初月だけ楽しんで解約される率が非常に高いのです。特に元の月額が高い&割引率が高いという条件が重なると「初月に安く動画を見まくって更新せずに退会しよう」という行為が非常にやりやすくなってしまいます。
もちろん初月割引で加入のハードルが下がり、実際にプランを体験してみた結果そのまま継続してくださる方も一定数現れるでしょうが、どん何頑張っても一定数は解約が出てしまう。しかも最悪なのは表面上プラン加入数が増えて収益も上がるので「お、順調に収益伸びてる!」と勘違いしてしまうことです(この後大量解約に苦しむ未来が確約されているにもかかわらず…)。
見せかけだけの収益倍増に騙されるな
2月→3月は5倍、3月→4月もほぼ倍に収益が伸びています。この時僕は心の中でガッツポーズを取っていました。「どんなもんだ!俺はmyfansでも成果出せるんだ!単品でもサブスクでも攻略は楽勝!」と。完全に調子乗ってましたね。
3月に伸びた理由は前の章で書いた通り、初月大幅割引を敢行したからです。では4月に伸びた理由は何か?それは4月末で初月割引を終了&公開期限の短い限定動画を単品販売で投稿する期間限定割引の要素も加えた施策を講じたのです。
期間限定割引はユーザーの購入決定にかなり強い影響を及ぼします。特に期間終了直前には滑り込みの課金が発生します。そのおかげもあって4月は月の売上40万にまで伸びたのです。
しかし残念ながらこんな数字は見せかけだけでこの後の凋落は確定しています。僕はあろうことか目の前の数字を伸ばすことだけに躍起になり過ぎて短期利益の追求に終始してしまっていたのです。
この後の売上がどうなるかは言わずもがなです。
低迷低迷低迷…地獄
全く収益が上がりません。それどころか下降線を辿るという最悪の推移。
4月→5月は約半分ほどに収益が落ち、5月→6月も回復の兆しはなく微減。プラン加入者数とプランでの収益が特に減少していっています。
原因はここまでの流れで予想はついていると思いますが、プラン新規入会がピタッと止まり、プラン退会者が相次ぎました。確か30数名ほどいたところから10数名程度まで激減してしまいました。先月課金してくれたのは割引が終わるから「損したくない!」っていう危機感からつい課金してしまっただけで、僕の動画視聴のために月1万も払おうなんて人はほとんど存在しなかったのです。
この時ばかりは身体も精神も著しく変調をきたしました。吐き気が止まらない、食欲が湧かない、胃がキリキリ痛む、腸もなんか変な感じがする、動悸が頻繁に起こる、不安で仕事が手につかない。最悪です。
別に更新をサボっていたわけではないのです。FC2の頃に編集した動画ストックが多くあり、5月は毎日のように必ずプラン加入者向け動画を投稿していました。長編の本編動画、特典動画、長編サンプル動画、オフショット写真など、バリエーションに富んだ投稿を毎日必死に手を動かして行っていました。
しかし全くと言っていいほどフォロワーさんからの反応はなし。新規流入はなし。たまにくる通知は「⚪︎⚪︎さんがスタンダードプランを解約しました」ばかり。
「プランの割引を解除した翌月だからちょっと反動が大きかっただけ。きっと下げ幅はここが底辺。来月も地道にちゃんと動画更新すれば有料プラン加入者はまた増えてくるはず」
そう信じて6月も引き続き毎日投稿を継続。この頃にはXでの宣伝ポストも追加して宣伝体制も強化しました。毎日毎日動画のアップロード作業と動画の書き出しに明け暮れ、必死に売上向上を目指しました。
FC2に至っては6月は完全に放置状態。新作動画を出すことはあきらめ、myfansの運営に専念しました。
その結果がアレです。努力の甲斐なく収益は下がってしまいました。サボってもいないし動画のクオリティは悪くない、宣伝動画だって問題ないはずなのに何故か誰も課金してくれない。
全盛期はFC2だけで月200万以上あった収益はこの時myfansとFC2両方合わせて50万程度にまで大幅減少していました。
毎日休みなしで労力を投下していた上に撮影もこなしていたため収益は大幅赤字。
銀行に預けているキャッシュもみるみるうちに目減りし、正直このまま同じような状況が続くと事業の継続が不可能になってしまうレベルにまで追い詰めれらていました。
もはや絶対絶命の大ピンチのなったこのタイミングである「起死回生の一手」を打つことに成功するのです。
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