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明日も代わり映えしない朝日を浴びたい

誰しもがなにかの『当たり前としているもの、そう思えているもの』を持っている。

とある出来事や、毎日の習慣、周りの人との関わりが『当たり前』になるには、
人間にとって一番大事な時間が大量に必要になる。

新しい職場に行くのが当たり前になるには少なくとも数ヶ月は必要だし、恋人ができてドキドキを2人で感じ合いながら過ごしてやっと一緒に居る当たり前が訪れる。親子の関係だって縁であり出会いだ。戸惑い合いながら当たり前を探す。

今まで、たくさんの日常や当たり前を無くしてきた。いつか無くすと分かっていたものから、突然だったものまで含めて全部。無くしたからこその痛いほどの永遠。圧倒的な過去。キリキリと鮮やかな永久。

小さい頃、毎週土曜日にしていた父親とのドライブデート。母親が遠足のお弁当に入れてくれていた手紙。電話線をギリギリまで引っ張って部屋の中まで入れてした友達との長電話。上海の街かどにあったDVDショップのお姉さんの笑顔。あなたが教えてくれた中国語と名前。きっと一生好きだと思ったあの人の襟足を見つめた時間。大学に入って毎日行った部室。あのとき、当たり前だと思っていたから、いま、当たり前じゃないとわかるものたち。

どれも当たり前じゃないと分かるほど、あるときフッと自分があらゆるものを当然のように考えてしまいそうになってることに気付く。ちがう。あれは当たり前じゃない。これは、まだ無くす前じゃない。だから永遠じゃないんだ。

家に帰った時に家族が嬉しそうにホワホワしてくれること。行くのがだるいと思った職場で笑顔をくれる後輩。大事なあなたとご飯を食べて、私が腕枕しながら寝る時間。当たり前のようなカタチで、そこに居てくれてる出来事たち。

当たり前じゃないよね。そう気付く瞬間こそが、人生での1番の幸せのように思う。そんなにハッとするほど、少し前では想像もしなかった幸せが手を繋いでくれている。いつかは無くすかもしれないもの。でも、無くす事実より、今を見つめて大切にしたいもの。

もっと幸せになりたいじゃなくて、明日も代わり映えしない朝日をまた浴びたい、そう思える日が来たこと。


ありがとう。おやすみ。おはよう。


今日も大切にするね。





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