全貌大公開!雑誌のデザインさらけ出し!
こんにちは!
ふだんエディトリアル中心のデザインをしています、ちりぺです!
今回は、前田デザイン室のプロジェクト関連で、「サウナランド」という雑誌の1コーナーを担当することになりまして、その事を書こうと決めました!
今後こういう雑誌の仕事もなかなか出来ないと思うので、自分の備忘録としても、ここに さ ら け 出 し て いこうと思いました。
もっとデザインが上手い人なんてたっくさんいるし、お恥ずかしいですがね。
なんかもっとこういう風にしたら?とか、こういう風にやるといいよとか思う事、気になる事などありましたらコメントください!!
担当したのは「ととのいの向こう側へ」という、サウナをテーマに小橋賢児さんにインタビューした見開きページです。
タイトルがかっこいいので、なんか良いデザインになりそうな予感…というのが第一印象でした!
11月24日時点 本文11Q 2段組み ラフの再現
まず、ライターさんのラフをインデザインで再現して印刷して見てみます。
片ページ1500字、両ページで3000字あります。
右上は小橋さんプロフィールで300字。
グレーの四角は小橋さんの顔写真です。
なかなか文字文字しいですね。
B5変形の雑誌なので、女性誌に比べると小さい雑誌です。
カルチャー雑誌?で家にあったTVブロスを参考に見てみたら結構文字が小さくて、ギュッと内容が詰まってる感じでした。
共通のフォーマットでは11Q(Q=級 文字のサイズの単位)と10Qが用意されていたので小さい方に決定。
行長は短く読みやすそうなので2段から3段組に。
11月26日時点 本文10Q 3段組 レイアウトどうする?
決定したことを反映して、上のようになりました。
文章多めなので、タイトルが入る上の部分の余白は多めにとりたいな〜と思いつつも、本文が始まる前に小橋さんのプロフがあるといいねという事になり、さあどこに置こうか…とレイアウトを何パターンか作ってみました。
できれば終わりの方も風通し良くしたい(余白欲しい)けど、顔写真最後も変だな…
やっぱり入れるなら最初の方だよね〜
でもタイトル周り余白なくなるのツライな〜
…などなど考えてました。
幸い、インタビューの記事はいろいろあるので、本屋で雑誌を見てみたり、ピンタレストで探してみたりdマガジンを見たりしてヒントを探しました。
ヒントをもとに、左ページの3段組の1段分をプロフィールにするのが良さそう!と思って作ってみました。
最初にプロフィールに目がいくし、タイトル周りも余白とれるし。
これで行こう!と決めました。
最近は広告を作る時なども、まずは必要な要素のレイアウトを固めてから周りをデザインする感じが多い気がします。
デザイン的には、小橋さんのスタイリッシュな感じと、まだ原稿は来てないけど予想ではそんなにふざけた内容にならなさそうなので、英字新聞っぽいのとか、太いラインを使った感じにしようかな?と思っていました。
が、今日から作っていくぞーという時に原稿が来て、読んでみたらスタイリッシュなデザインじゃない雰囲気だったのですよ。
内面の話というか、心の動きみたいな。
というわけで、原稿を読んで自分なりに要約し、キーワードからデザインを考えていきました。
サウナがテーマなので湯気とか熱気とか、あとは終始、瞑想というワードが出てきたのでその辺りから捻り出します。
とにかくタイトルの文言がかっこよくて気に入っていたので、それをはみ出すくらい大きくして歪ませたい!と思いました。
字間もバラバラにして次のページにまたがせて影を大きくずらしたり。
仕事じゃ絶対できないデザイン。
本文にタイトル文字かけちゃうとか、怒られますよ。被せないでって。
今回は今のところ誰にも怒られてないので、そのままで平気そうです!
やったぜ!
あとはこのページって写真が顔写真しかないので、イメージ写真みたいなのを入れたいな〜と思って、写真素材を使いました。
テクスチャ的なのは仕事でも使うのですが、イメージ写真とか使ったことなくて。
しかもそのまま使うと変な感じになりそうなので、何かしらの加工をしなければならない…!
ふだんそういう事をしないので困りましたが、この前買った #ズボラPhotoshop が私にはある!実践で使う時が来たーと思いました!
お寺の話が出てくるのですが、結構キーポイントだったので、寺の写真を探しました。寺、寺?モスクみたいなのばっかり出てくるやん!と思いながら、良さげな写真を見つけました。
お寺のお坊さんの写真です。
これに頭の中の残像みたいなイメージで加工しました。
11月27日時点 タイトルとイメージ写真、右ページの背景写真を入れた
地味にプロフィールの他に、施設情報300字が追加されています。(右下)
より文字が多くなった…!
こんな感じでいいかな?と思っていた時に…
先にフィードバックを受けていた他のページについて、
アート要素をもっと入れる、商業誌っぽすぎ、見た目でも楽しく、アングラ感などのコメントがあったので、その辺のワードを頭に起きながら再びヒント探しの旅に出ました。
もっと、もっとカオスにしたい!
11月28日時点 小見出しをタイトルに合わせる、さらに要素を加える
小見出しもタイトルに合わせて波〜な感じにしました。
(イラストレーターで作って画像としてアンカー付きオブジェクトでくっつけてます)
キーワードだと思った文中の言葉(中道、瞑想、忘我)を縦組みにして入れてみたり、段間ケイを入れて密な感じにしたり、小橋さんの名前を縦組みにしたり。
(ちなみにタイトルを少し小さくしたら、こじんまりしちゃったので後で戻しました)
まだタイトル周りに何かしら欲しいなーということで、仕事帰りに銀座蔦屋書店でデザインのヒントを探しに。。。
(アート関連の本が豊富ですよー)
ととのいの向こう側へ、ととのいの向こう側へ…と呟きながら、タイトルに合いそうなデザインを探しました。
前田デザイン室・室長 前田さんからのありがたきお言葉もいただきました。(というか、フィードバックを無理やり頼んだ!気づいてなさそうだったので、さらにLINEもしてしまった!自分の勇気に万歳!)
第一声が「すごくいい感じ!!」だったので、イオンで立ち尽くしました。(買い出し中)(邪魔)
「文字もっと遊んでみてもいいかもね!」とのこと。
ふむふむ。
あとは気になっていた、お坊さんの写真について聞いたところ、
「寺のお坊さんすごくいいと思うよ!」とのことで、とりあえず、なんか変な事にはなってないんだな…と安心しました。
ありがたい。ありがたい。ありがたや〜と思いながら、じわっと何かがこみ上げながら買い出しを続行しました。
12月4日時点 最終
前田さんの助言から、タイトルと小見出しの歪みを強くしました。
あとは、タイトル周りと本文最後に要素を追加し、お坊さん写真は分かりやすい見た目のものに変更。
中道、瞑想、忘我も真ん中でぶった切って、明朝とゴシックにして(どこかで使いたいと思ってたやつ)ズラしたり。
最後、右下に施設情報が予想よりボリューミーに入ってきたので、微調整。
左ページのタイトル下にあったクレジットを移動して、左の2段の行数を伸ばして右の3段を減らしたり。
本文も全とっかえになったので入れ直し、小見出しも作り直しました。
そんなこんなで出来上がりました!!
入稿したてホヤホヤです。
作ってる最中から、このプロセス公開したらなんか分かんないけど良さそうと思ったのでnoteにしたためてみました。
熱が冷めないうちにnoteに出来てよかったー。
(最終的にすごく直し入っていたらすみません…)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?