平生とミルクフランス 1
太陽が高くに位置している時間に、執拗に照らしてくる窓ガラスと視点をずらすように、昼下がりの焦燥に駆られて自転車で駆けた。
勾配に負けそうな成長途上の馬力を時代の風のアシストが支えながら両輪がギュンギュンと回る。両足が踏み締めていたはずのコンクリートの触り心地を、サドルとハンドルを媒介物として繊細に感じながら、下り坂でペダルから足を外して向かい風と対になる。
駅の改札とロータリーには向かうべき対象を胸に秘めて歩く人々。日曜日であっても関係なく、女子高生は制服を着て改札前のベン