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手仕事のすすめ。癒し癒される力を見直す~ソックモンキー2022~

手仕事のアナログ時間を見直す

コロナ生活も3年目を迎え、変化を受け入れながら、新たな生活スタイルも慣れてきました。ライフスタイルを見直したことで、読書や絵を描いたり、音楽を聴く時間も増えました。さらに私の場合は、もともと手仕事が好きなので、工作や手芸などをする時間も増えました。

忙しい日常の中で、ゆったりとおうち時間を楽しむことがなかなかできずにいましたが、今に思えば、忙しさをいいわけにして、できないと思い込んでいたのかもしれません。  私の趣味関係の道具や材料は常にストックしているので、時間さえとればいつでもできることですが、何となく手を付けられずにいたのは、デジタル生活で手仕事リズムがつかめていなかったのだと思いました。

手仕事は、自分のリズムで集中して黙々とこなしていくところが魅力です。無心になってできるのは癒しにもなります。出来上がれば達成感も加わるので、メンタルケアになります。自分の手から作り出されるものがあると、自信にもなります。

チャイルドケアでは、学習のひとつに自然素材でローションやクリームを作ったり、クラフトを作ったりと手作りすることも取り入れていますが、それは、指先や手を使うことで、脳を活性させるだけではなく、心を穏やかにする「ケア」になるからです。

デジタル生活になり、偏った脳を使い方が増えていますが、手仕事を取り入れることで、脳の細やかな部位を使うのでバランスの良い刺激になると思います。

手作りでオンリーワンを作る

手作りというと、既製品よりも安く済むというイメージがあります。でも今は、100円ショップなどで様々なものが安価で売られていることもあり、あえて手作りなどする方が高くつくこともあります。

今の時代は、手作り=オリジナル、オンリーワンという方が合っているかもしれません。私自身、昔から人と同じものを持つというのが嫌いで、個性的なモノが好きです。昔から手作りしたり、市販のものを改良したりしていました。また作ったものを人にあげて喜んでもらえた時の喜びも知っているので、手作りすることに、特別な気持ちを持っています。

さまざまな手作りのワークショップも開催していましたが、コロナ生活でそんな企画も頓挫していましたが、今度は自分のために手作りを楽しむことにしました。そこで再びハマりはじめたのが「ソックモンキー」を作ることでした。ソックモンキーは、100年以上前にアメリカで生まれた靴下で作るお猿の人形のことです。

日本で話題になったのは、2011年の東日本大震災がきっかけでした。私もちょうどそのときにその存在を知り、夢中で作り、人に差し上げていました。親子で楽しむワークショップも開催していました。子どもでも親がサポートしてあげれば作ることができますから、親子で楽しむ手作りとしてはとてもおすすめです。でも、それ以前にこのソックモンキーにはただの手作りの人形というだけではない「愛」という力があるんです。

100年以上愛され続けるソックモンキー

ソックモンキーは、100年ほど前のアメリカで誕生しました。当時は、大恐慌時代で物がなかった時代です。諸説ありますが貧困生活を強いられている時代、おもちゃなどなかった孫を不憫に思い、おばあちゃんが自宅にあった1足の靴下で猿の人形を作ってあげたことが「ソックモンキー」の由来とされています。

それからは、全米、カナダを中心に広く知れ渡り、今ではキャラクター化され、大衆文化の一部となり、アニメになったり、様々なグッズとして展開されています。

愛嬌あふれるお猿の人形「ソックモンキー」は、老若男女に愛され、それぞれの心を慰めてくれるものとして受け継がれています。手作りのソックモンキーは、保育園の備品になったり、病気で入院している子どもたちや様々な施設に贈られたり、慰めと癒しの存在として活躍しています。

また子どもだけではなく、大人も兵役につくときに家族から渡され、心を癒す存在になっています。

日本では、前述したように2011年の東日本大震災がきっかけで、ソックモンキーは広がりました。仮設住宅で暮らす被災者に贈られたことがきっかけです。瞬く間にその愛らしさと癒しの力を持つソックモンキーは広がりました。ソックモンキーが贈られた被災者が暮らす仮設住宅では、主婦らによりソックモンキー作りが始まりました。

さらにそれが「小野駅前郷プロジェクト」となり、「おのくん」という愛称で制作、販売され、社会貢献に利用されています。「おのくん」には3つのカンキョウ活動があります。

おのくんの3つのカンキョウ活動

①環境を大事にする
<環境> お掃除の仕方、生活のこと、エコ活動、自然や環境について考える

②感じることを大事にする
感教> 朗読会、劇スポーツなどを通じて、こころを動かす体験の機会を作っている

③命とかかわることを大事にする
間協> みんなで協力し合うとできることを考え、新しいチャレンジを続けている。

チャイルドケアと「おのくん」は、とても共感することが多く、ソックモンキーの出会いから気づき、学ぶことがあると感じました。また、ソックモンキーが日本中に広がると、障害を持つ人々の就労支援の一環としてソックモンキーを作るなどの活動もでてきました。

ソックモンキーはあらゆる社会活動のきっかけにもなっています。さらには、ソックモンキー作家として、ソックモンキーを作品化する流れもあり、ソックモンキ―の文化が様々な形で定着しています。

ソックモンキー作りをおすすめする理由

チャイルドケアでは、手作りや親子で一緒に作業することは、子育てにとても大切なことだと思っています。そのためクラフトづくりなども提案してきましたが、コロナ生活になり、子どもと一緒にいる時間を多く過ごす中、親子で楽しめるものが必要だと思いました。

ソックモンキーは、家庭の中にある古靴下と糸と針があれば作れます。目として付けているボタンもシャツのあまりボタンや古着で着なくなった服などから使えるので、家の中にあるものでほぼできます。

靴下のメリヤスが縫い目もフォローしてくれるので多少縫い目が揃っていなくても味わいになり、アンバランスな出来上がりも愛嬌あふれた唯一のオリジナルになります。まさにSDGsの楽しみの一つだと思います。さわり心地も良く、アロマで香りをつけて楽しむのもあり。シミになっても靴下だから洗えます。

作り方はネットで検索すれば出てきますが、簡単な説明は図を参照にしてください。チクチクと縫いながら、いつの間にか夢中になって時間を忘れてしまうことも。その時間はネットやスマホ、ゲームからも離れられるところも良いかもしれません。

ソックモンキー作りは、作る人も癒され、それをもらう人もその愛らしさに夢中になります。双方にとって癒しを得る存在だと思います。

最近はコロナの変異株のことだけではなく、ロシアによるウクライナ軍事侵攻などで、今や世界情勢が不穏で不安な状況です。人々の恐怖や悲しみは増大していくばかりです。こんな時だからこそ、手仕事で愛を込めたソックモンキーの役割が必要です。世界中が平和と愛に包まれ、穏やかになるように願いを込めて作っていきたいと思います。

いつかチャイルドケアでもソックモンキー作品展をしてみたいですね。

【著者・チャイルドケア共育協会松本美佳】

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