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子どもにどんな風に育ってほしいですか

「好きなことを見つけてほしい」 「いい学校に入って就職の選択肢を広げてほしい」 「お父さんが叶えられなかった夢を受け継いで野球選手を目指してほしい」 「たくさんの人に愛される子になってほしい」

これは、実際に今までかかわった親から聞いた、子どもにこう育ってほしいという希望です。漠然としたものから、具体的なものまで、いろいろありますね。

こういった「子どもにこう育ってほしい」という希望は、多かれ少なかれ、親ならもっていることと思います。

私が気になっていることは、ここ数年で特にメディアでも言われることが多くなりましたが、「子どもをきちんとした人に育てないといけない」と考えている親が増えていることです。これは、保育などの現場でも実際にそう感じました。

これだけ時代の変化が激しい世の中で、なるべく苦労せずに生きていける力をつけてあげたいという思いがあるということと、また一方で子どもの姿を見て親の育て方のせいにされることも多く、その結果、”そう言われないように”きちんと育てようとする、と言う二つの側面があるように思います。

でも、きちんと育てようとするあまり、

失敗や間違いをさせない

経験させずに先に正解を与える

ということに必死になっている親がたくさんいるように感じます。


本当に子どもにとって必要なことは、

失敗させない 

ことではなく 

失敗したら、原因を探って同じ失敗をしないように改善や工夫をする

ことです。


親が先回りをして失敗しないようにして育てられた子は、5歳頃になって自分がうまくいかなかった時に、全て周りの大人のせいにして、すぐに諦めてしまっていました。

また、親がネガティブな言葉を使って欲しくないという思いが強すぎるあまり、「嫌だ」と言うたびに、「”嫌”じゃなくて”こっちの方がいい”って言うんでしょ」と訂正されて育った子は、確かに嫌だとは言わなくなりましたが、嫌だなと感じた時にどう表現すればいいのか分からなくなってしまって、感情の表現が不安定になり、癇癪と悪ふざけがひどくなってしまいました。

もちろん、これらの例も原因は一つではありませんが、子どもは自分で失敗して学んでいくことによって、また自分が経験して感じたことを表現し受け止めてもらうことで、様々な発達が促されます。決して、親に言われたからといって、それができるようになるわけではないのです。


そしてもう一つ、子どもにこうなって欲しいと思うことがあるのならば、親がそうしている、ということも重要です。

子どもに好きなことを見つけて欲しいならば、親が好きなことを見つけてそれを楽しんでいることで、子どもも「好きなことを見つけて楽しむって、いいことだな」と感じるわけです。

これは例え話ですが、息子には野球選手になって欲しいと言いながら、野球選手の夢が敗れたお父さんは、毎日ため息をつきながら会社に行き、帰ってきて文句を言いながらビールを飲んでいたとしたらどうでしょう。

息子は小さいうちは「僕がお父さんの夢を叶える!」と頑張ってくれるでしょう。大好きなお父さんの夢を叶えるために一生懸命です。でももし、野球がうまくいかなくなって挫折したとしたら、そこで思うことは、「夢を追いかけても、結局うまく行かなくて、楽しくもない仕事をしなければならない」ということかもしれません。だって、それを実行しているお父さんが目の前にいるのだから…。

一方、お父さんが、もう野球選手は目指せないけれど、新しく始めたボルダリングの趣味が高じて、地域の大会出場に向けて楽しみながら頑張っていたとしたら、子どもにとって「いくつになっても目標に向けて努力することは楽しいことだ」がモデルになっていく可能性が高いです。子どもは、本当に、親の背中をよく見ています。

子どもにこんな風に育って欲しいという思いがあったら、

・失敗やうまく行かないことを経験することで学べることもたくさんある

・親の考え方や過ごし方が子どもの将来に影響を与える

の2つについて、一度立ち止まって考えてみてください。


そして、できるならば、子ども自身が目を輝かせていること、興味を持っていること、楽しんでいることの延長線上に、「こうなって欲しい」という親の希望を重ねてあげて欲しいと思います。


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